2000年7月16〜17日の皆既月食を見よう

厚木市子ども科学館 May.14, 2000

2000年7月16日(日)の夕方から、17日にかけて月食が見られます。
この夜は、月が地球の影のほぼ中央を通過するため、皆既月食になります。
( 『月食ってなに?』 『月食の観察方法』 もあわせてご覧ください。)


地球の影と月の動き

 下の図は、この夜の地球の影に対する月の動きを絵にしたものです。

         『あれ、月は東から西へ動くはずなのに、なんだか変だぞ?』

と感じた方もいるでしょう。

 この図は、地球の影の位置を基準にしていることに注目してください。 月も地球の影も、時間とともに東から西へ動いていきます。 でも、地球の影よりも月の動きの方が遅いので、 地球の影に対しては、月は西から東へ動いているように見えるのです。

 地球の影を少し詳しく見てみましょう。影の中心部分(図の@)は本影(ほんえい)とよばれ、太陽の光がほとんどさえぎられる部分です(もし、地球に大気がなければ100%光がさえぎられますが、実際には大気の影響でわずかに光が届きます)。
普通は、月がこの部分に入った瞬間を月食の始まり(または、部分食、本影食のはじまり)と言います。また、月全体が本影の中に入った瞬間を、皆既食のはじまりと言います。

 本影のまわり(図のA)の部分は、わずかに太陽の光がさえぎられる部分で、半影(はんえい)と呼びます。この中に月が入った状態を半影食と言いますが、肉眼ではほとんど欠けているようには見えません。だから、普通は部分食(本影食)のはじまりのことを月食のはじまりとしています。
 

 地球の影は、いつも太陽と正反対の方向にのびていますが、普段はまったく見ることはできません。月がその中を通る月食のとき、 はじめて影があることがわかります。 人間の影は、太陽や灯りさえあればいつでも見ることができますが、 地球の影が見えるのは月食の時だけ。 太陽、地球、月が宇宙に浮かんでいる様子を想像しながら、月食を楽しんでみてくださいね。
 


 


月の位置の変化

 月はとてもよく目立つので、探すのに苦労はいりません。でも、長い間には月の位置が変化していきますので、
いまのうちの観察に適した場所を探しておきましょう。クライマックスの皆既月食のころは、ほぼ真南の方向に
に見えます。
 
 流れ星や彗星などに比べて、月は明るいので町の中でも充分楽しめます。忙しい方は、時々窓からのぞくのもよいでしょう。こだわり派のあなたなら、ぜひ外へ出て、ドラマの始まりから終わりまでをじっくりとご覧下さい。月食のだいごみは、時間ともに進んでいく月の形や色の変化。宇宙は、変化していることを、実感できることでしょう。
 
 皆既中はかなり月が暗くなります。たくさんの星の中で赤い月が浮かんでいる様子は、なかなか幻想的。
これを味わうには、やはりできるだけ暗い場所で観察したいところです。
 


 
 
 
 
 



 

月の形の変化

 下の図は、およそ20分ごとの月の形です。

 月の欠けぎわの形に注目してください。丸くなっているのがわかります。これは、影を作っている地球の形が丸い証拠。 もし、地球が三角や四角だったら、影の形も違っているはずですね。大昔の人々は月食の観察から地球の形をすでに知っていたようです。そして、地球の大きさをはかる事さえできるのです。

 よく観察すると、地球の影に入って欠けた部分も完全に真っ暗になるわけではないことがわかります。 これは、地球の空気によって折り曲げられた太陽の光が、地球の影に入り込んでいるためです。微妙な色の変化も味わえます。

 肉眼では、はじめのうちは月が欠けているのがわかりにくいかもしれません。双眼鏡や望遠鏡では欠け始めた瞬間がよくわかります (ただし、欠けぎわがぼんやりしているので、日食のときほどはっきりはしません)。 時計を見ながら、何時何分から欠け始めたか調べるのも、スリルがあって楽しいですよ。
 


 
 
 



 ※図はいずれもStellaNavigatorの出力をもとに作成 

 
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