第2回厚木市防災都市づくり計画策定検討部会(令和4年3月8日オンライン開催)会議録

更新日:2022年04月18日

公開日:2022年04月18日

会議概要

会議主管課

まちづくり計画部 都市計画課

会議開催日時

令和4年3月8日火曜日 午後1時30分から午後3時まで

会議開催形式

オンライン

会議開催場所 厚木市役所 本庁舎3階 特別会議室ほか

出席者

委員4人(うち部会長1人)
都市計画課長、まちづくり政策係長、
都市計画課まちづくり政策係 副主幹

説明者 都市計画課まちづくり政策係 副主幹

1 開会
2 挨拶
3 案件
・防災都市づくりの基本方針及び防災・減災対策の検討について

4 閉会

議事の内容については次のとおりです。
なお、オンラインによる開催に当たり、部会長において、映像と音声により各委員本人の確認をするとともに、委員間で映像と音声が即時に伝わることを確認しました。

【部会長】
それでは、議事に入りたいと思います。本日の案件は、事前にお送りしております次第のとおりです。それでは、案件「防災都市づくりの基本方針及び防災・減災対策の検討について」、事務局から説明をお願いします。

【事務局】
資料に基づき説明

【部会長】
それでは、事務局の説明について御意見、御質問をお願いいたします。

【委員】
21ページ、雨水出水(内水)についての「イ 内水(浸水)ハザードマップ作成の降雨条件」に、「1時間に65ミリメートルの非常に激しい雨が市内全域に降った時に…」という記載があり、これは、過去に記録した最大経験値ということですが、それが、40ページの「雨水出水(内水)による浸水想定区域図」の前提条件ということでしょうか。
そうであれば、40ページの方に、「この雨水出水(内水)による浸水の前提は、1時間に65ミリメートルの雨が降った時を想定したシミュレーションです。」ということを、繰り返しになるかもしれませんが、記載した方が良いと思いました。
また、21ページの「ア 雨水出水(内水)とは」に関して、内水の発生要因は二つあり、一つは、大雨によって降った水が吸いきれず路上で溢れるものと、もう一つは、一度排水路に運ばれるけれども、それがポンプアップで本川、最終的には相模川になると思いますが、そちらに送り出せなくて、溜まっていってしまうというものになります。それは、降った雨がいきなり道路冠水から始まるのではなく、一度排水路に入るけれども、そこから溢れるという形で発生しますので、大河川から見ると内水氾濫ですが、市民から見ると、あそこの小さい川が溢れたという発想になると思います。40ページの図に、二つの発生要因が両方とも含まれているのであれば、その旨を40ページに記載するか、あるいは、21ページを参照してくださいということを記載して、両方の発生要因による内水を重ねていますと記載するなど、40ページの図が何を示しているのかを説明することが、市民に対して大事なことだと思います。

【事務局】
21ページに記載した降雨条件に基づいて、40ページの内水浸水想定区域図を作成しております。
また、内水の発生要因につきましては、確認いたしまして、説明文に追記させていただきたいと思います。

【委員】
40ページの図の、河川が合流する箇所で、どちらの河川の脇にも水が入っていません。
ですから、おそらくこれは、降った雨がそこで溢れるという、従来言われてきた内水氾濫の方を中心に書かれているのかなと思いました。ただし、排水系統が分かっていないので、どこまで水を引っ張って、どの川へポンプアップして流しているのが分かると、おそらく最初に溢れ出すのはその場所ですので、その辺りを丁寧に説明するべきだと思いました。

【事務局】
厚木市の場合は、排水ポンプは無く、自然流下により排水しておりますので、40ページの図は、雨水枡や水路から溢れた内水のみを表した図だと思いますが、確認いたします。

【委員】
そういうことですと、発生要因の2つ目による内水については、どこが発生する場所かを図に示していない、ということになります。しかし、示されていなくても、そういった水害が発生する可能性はあります。
令和元年台風第19号に関する他自治体での訴訟も、そのような話だと思いますが、ハザードマップで浸水しないと思われているところでも、状況によっては浸水、洪水が発生する、氾濫が発生する可能性があるということを、市民にきちんと理解していただくことが大事だと思います。

【部会長】
ありがとうございます。重要なポイントですので、事務局は確認をお願いいたします。それでは、ほかにございませんでしょうか。

【委員】
54ページの「表5.1分析の視点」について、「地震災害に関する分析」の「3 液状化のリスク」は、建物の液状化しか考慮していないのでしょうか。都市機能を維持する上では、地下埋設、下水・上水・ガスなども含めて、液状化によってライフラインへの影響がかなり出ると思いますので、資産分布情報の中にライフラインが入っていないことが気になりました。都市機能の維持ということを大きな課題に挙げていますが、建物を守っても水と電気がなければ機能が果たせなくなりますので、やはりライフラインの耐震化や確保は、これからの災害に強い都市づくりにおいて大事な課題になってくるのではないかと思います。
それから、都市機能とも絡むのですが、54ページの表で見ると、資産分布情報の都市機能誘導区域や、公共施設、要配慮者利用施設などは、水災害に関する分析の欄には記載されていますが、地震被害に関する分析の方には、建物データという形でしか記載されていません。地震に対してはどうなっているのか。建築基準法的には、病院などは耐震設計震度が変わり、強化されています。一般的な耐震強化ではなく、重要施設としての耐震強化というのは、すでに全部終わっているのか。そうではなくて、都市機能を守るための、地震対策の一丁目一番地である耐震化の課題はまだ残っています、ということなのか。そういうことを含めて、水害と地震被害では、資産分布情報の扱いが随分違うと感じます。
また、地震被害の重ね合わせ情報について、家屋の倒壊、焼失、液状化と分けていますが、分ける必要があるのかなと思います。地震対策として、建物、道路、都市計画道路、その他の重要施設など、どのような場所に何があって、どういった対策をしなくてはならないのか、あるいはすでにやったのか、ということを説明する方が良いのではないかと思います。
また、57ページに、「地震による火災に対する対策」の取組として、都市計画道路等の整備と記載されていますが、これは、前項目の「地震による家屋倒壊被害等に対する対策」にも記載して良いと思います。確かに、都市計画道路が延焼遮断機能を持つのかもしれませんが、もし、地震により歩道橋が落下した場合、おそらく、消防等が活動する前に、道路機能が停止されてしまうので、まずは、耐震化で道路を確保して、地震の後に火災が起きた場合にも、広幅員道路があることで、延焼拡大を防いで活動しやすくなる、という流れを考えると、地震の揺れによる倒壊被害に関しては、いかに道路を守るかという意味で、道路だけでなく道路の附属施設を含めた耐震化を推進する必要があります。
また、市内には、立体交差の道路もあり、耐震性能はかなり高いのだろうと期待していますが、大きな道路で、立体的に道路が設備されているので、国や県と連携して耐震性をしっかりと確保することが大事だと思います。
都市計画道路の整備については、震災対策として機能を整備することで、火災のときにも役立つこととなります。ですから、両方の項目に記載しても良いのではないかと思います。
それから、58ページに、流域治水に関する記載がありますが、相模川の流域治水の協議会は立ち上がっていますか。

【事務局】
相模川流域治水協議会が立ち上がっています。

【委員】
その他の小さい河川については、まだ協議会等はできてないということですか。分かりました。相模川の流域治水協議会が立ち上がっているのであれば、そのような取組に関しても記載することで、市民に知っていただき、河川の堤防だけで洪水を守るのではなく、建物の貯留機能を確保する等の展開を厚木市の市街地で進めていく、というような新しい取組に繋げていくきっかけになるではと思います。
厚木市として、水田や森林の自然の保水力で水害から市街地を守ることとともに、市街地の中でいかに浸水を防止するかという取組についても、もう少し書き込むべきだと思います。
また、59ページの図は、流域の上流の地域の人達に頑張ってもらうと、下流の都市が助かりますという図ですよね。確か国土交通省のホームページの流域治水の説明図にもう1枚、下流でも内水氾濫防止のために市街地で頑張るので、水が出ても被害を出さないようにしましょうという図があったと思いますが、氾濫域の中の、建物の建て方など、こういった耐水建築の取組が今後必要になってくるのかなと思います。

【委員】
流域治水については、協議会において様々な検討を行っている段階であり、都道府県レベルでの流域治水の具体的なイメージはまだ出来上がっていないと県の所管課から聞いております。ですから、ここの項目にどのような内容を記載するのかについては、協議会の検討状況を見ながら、厚木市としてどのように取り組むかという、市の施策を具体的に書いていただき、まとめていただくと良いのではないかと思います。

【委員】
その方向で、検討していただければと思います。

【部会長】
ありがとうございます。データについてはどうですか。

【事務局】
地震被害に関して、家屋の倒壊と焼失のデータを一緒にしてしまうと、図が煩雑になってしまうため、別々にした経緯がございます。
倒壊と焼失は、同時に起こり得ますので、一つにできればということですが、データの整理につきましては、もう少し検討したいと思います。
液状化に関しましては、危険度ということで、地震被害想定をまとめていたところですが、道路などの重ね合わせの情報につきましては、精査いたします。

【部会長】
ライフラインなどのデータはありますか。

【事務局】
確認させていただきます。

【部会長】
分かりました。各種のデータを入手していただき、図を作成するということになると思いますので、よろしくお願いします。

【事務局】
都市計画道路に関しまして、国道129号などの緊急輸送道路に指定されている道路では、沿道の耐震化が進められております。都市計画道路の整備については、延焼遮断の役割などから、火災対策の方に記載しておりましたが、倒壊被害対策の方にも、緊急輸送路を確保する旨を書き加えるなど、記載の方法を検討いたします。

【委員】
地震対策に関して、地域によっては、がけ地の問題が出てくると思いますが、市全体の取組方針の中では、あえて項目立てする必要がないということでしょうか。

【事務局】
土砂災害については、前回の部会において頂きました御意見を踏まえ、65ページに土砂災害に対する取組という項目を作り、その中で、大雨だけでなく地震により土砂災害が発生する恐れがあることを記載しております。もう少し分かりやすいように記載してまいります。

【委員】
56ページに、防火・準防火地域の指定を検討し建物の不燃化対策を誘導すると記載されていますが、防火・準防火地域に関する取組は、なかなか実行が難しいと考えます。何か具体的なイメージを持っているのでしょうか。

【事務局】
防火・準防火地域のエリアと、火災が起きやすい場所を重ね合わせて、例えば、第一種低層住居専用地域の中で延焼が進むリスクのある地区など、何件か抽出しております。
しかし、すぐに防火・準防火地域を指定するということではなく、地域の方々と話をしながら、指定するかどうかも含めて検討していく必要があると考えております。

【事務局】
まつかげ台などの、昭和40年から50年台に建てられた団地なども該当してくるのではないかと考えております。地域にお住まいの皆様に情報を提供させていただき、地域の方々から変更に向けての声を頂いた場合には、手続を進めていけるのではないかと考えております。

【委員】
60ページの重点的な取組の中で、小鮎川、荻野川の河川整備の促進や相模川の計画的な治水事業の促進と記載されていますが、これらは県の所管ですので、関係機関と協議するといった表現にするなど、書き方の統一をした方が良いと思います。現在の表現では、市が自ら実施するようなトーンになっているので、国や県の事業、市の事業等を整理して、県に求めること、自らやることなど、書き分けをお願いしたいと思います。
それから、60ページで、地区整備計画を策定することにより区域全体の地盤の嵩(かさ)上げを行うと記載されていますが、これも、防火・準防火地域の取組より、更に難しいことだと思います。何か具体的な考えがあるのでしょうか。

【事務局】
書き分けにつきましては、市がやるべきこと、国や県にお願いすること、地元の方に取り組んでいただくことを分けて記載しておりましたが、もう少し記載の仕方を工夫したいと思います。
嵩(かさ)上げの検討につきましては、例えば、ハザードエリアからの移転に関する国の施策として、浸水エリアで建築制限をかけた所については、移転費用を補助するといった取組もありますので、市においても、時間のかかる取組だとは思いますが、そのようなことを想定した上で記載しております。

【委員】
分かりました。

【部会長】
ありがとうございます。

【委員】
資料を全般的に大きく見た中では、今回の計画を策定することで、市民にハザードをしっかり見ていただくということ、また、市の施策を伝えるということ、それからもう一つ、市民に取り組んでいただきたいことを記載してもよいと思います。それが、基本方針4、市民との協働による被害を軽減する都市づくりに該当すると考えます。その方針の内容、視点が少ないと感じます。今回計画がハードを中心とした計画であっても、市民に取り組んでいただきたいこと、ソフト的な方針は書き加えても良いと思います。
具体の部分では、57ページの地震被害に対する取組として、空き家を防災備蓄に活用したり、空き地を避難場所に使ったりということを、他都市で昨今取り組んでいます。どこまで載せられるかは検討が必要ですが、空き家や空き地に関する記載も、メニューとしてはあると思います。
また、58ページで、水田貯留の検討と記載されています。農林漁業の施策等とも関わってくるかもしれませんが、具体的にどのようなことをイメージされているのでしょうか。
それから、60ページのイ、洪水による浸水に対する取組について、先ほど他の委員の御意見にもありましたが、河川整備の促進について、誰がやるのか、ということを明確にした方が良いと私も思いました。
なお、過去の平成30年7月豪雨に伴う岡山県内などの被災地では、河川の整備よりも先に、まずは、河川の浚渫(しゅんせつ)を方針に位置付けています。
また、他の委員の御意見にもありましたように、内水氾濫については、ポンプをどうするかということも、計画に記載するメニューとしてあるのかなと思っています。
メニューの漏れが無いかという視点で、コメントさせていただきました。

【部会長】
ありがとうございます。事務局、いかがでしょうか。

【事務局】
水田貯留のイメージとしましては、現状よりも畦(あぜ)を高くして貯留ができるようにするとか、そのようなことを考えております。確かに農業政策にも関わってきますので、記載内容につきましては、検討したいと思います。また、事業のメニューにつきましては、精査して、足りないところがありましたら、関係課等とも協議しながら追加していきたいと思います。

【委員】
市民との協働について、もっと書き加えた方が良いと思いますので、お願いします。

【部会長】
ありがとうございます。農地や空き家に関しては、「現状と課題の整理」への追加も含めて、検討をお願いします。
また、市民との協働につきましては、もう少し厚みを増した方が良いという御意見ですので、よろしくお願いします。現状でも、自主防災組織等、市内で様々な活動が行われていると思いますので、そういったところとの連携、強化等も含めて対応をお願いできればと思います。ほかにございませんでしょうか。

【委員】
水田貯水の件も含めて、相模川全体の流域治水の展開と、それから厚木市内の河川、特に準用河川のような小河川の対策については、なかなか河川整備のための予算が回ってこないのですよね。ですから、厚木市バージョンで、水田に水を溜めていただくと河川の溢れが抑えられます、というような展開をしていく厚木市の流域治水という発想としてもあるのではと思います。
その意味を、しっかりと市民や水田を所有されている方に伝えていただくことが大事だと思います。ただし、一番の課題として、大体、雨季というのは、稲が育っているとき、実が付いたとき、刈り取る前など、田んぼに稲があるときですので、刈り取り寸前の田んぼには水を入れたくないということもあるでしょうし、農業協同組合や、農業をしている方々と調整を行い理解していただくことが必要です。
あとは、畦(あぜ)を高くする、あるいは、田植えの時に水を入れる、そして水を出して、乾かして稲刈りをする、そういう田んぼの畦(あぜ)をベースにした水の管理は現在も行われています。
そこに、大雨が降った場合は、水を流さないで貯めてください、あるいは、大雨が降り出す前に、泥土で水の出口をふさいでくださいと、そういったことをお願いすることも考えられます。今は、それをオートマチックにできないかということで、畦道(あぜみち)を刈ってある所で、小さい水門ゲートを自動的に閉めるような装置も、実験的に開発されているようです。色々とやり方はありますが、一番大事なことは、厚木市の中で、農業をしている方が、うちの田で水を溜めたらどこが助かるのか、ということが分かるように「見える化」をすることだと思います。
また、5章の構成については、基本方針が1から4まであって、基本方針1に対する取組方針として、(1)地震被害、(2)水害、(3)土砂災害に分けて記載されています。
基本方針2は取組方針(4)、基本方針3は(5)、基本方針4は(6)という構成になっていますが、そうすると、5章の取組方針(1)から(3)までは、いわば、ハザードをいかに軽減するかという対策ですよね。それらを受けて、市街地がどうなるか、市街地で何を守るのかということが取組方針(4)・(5)、それをどのように実践するのかが(6)ということになると思いますが、そうすると(4)・(5)は地震災害、水害、土砂災害の三つの災害の対策を同時に考えてくださいという話になるはずです。しかし、取組方針(4)を見ると、基本的には地震対策しか記載されていません。「エ 避難場所の確保」には、地震にも洪水時にも使える避難場所の見直しという取組が記載されていますが、「イ 公園の防災機能強化」などは、地震しか考慮していない内容です。国土交通省が所管している防災公園整備事業も、阪神・淡路大震災の後に作られた事業なので地震防災しか考えていませんでした。しかし、これからは、まさに流域防災の発想が必要であり、水害と地震被害を複眼的に考える必要があるので、例えば、大きい公園には、津波タワーとは言いませんが、マウンドを少し作って、水害で逃げ遅れた人が、公園の築山の上に避難できるようにするとか、あるいは、市街地のビルを緊急避難の場所として協定し水害時避難ビルとして使うなど、水害時の防災機能確保の方法を検討することや、それから地震時のみならず(5)の水害時の都市機能の維持継続についても考えなくてはいけません。
そこが、今の書き方だと、地震に対する防災機能や都市機能の維持ということに偏っていて、水害時のことをあまり考慮していないので、内容を補強した方が良いと思います。
先ほど、確かに難しいことではありますが、水害に備える都市づくりとして「嵩(かさ)上げ」という話がありましたし、あるいはビルでも、機械室を水害から守ることでビルの機能を維持する、また、市役所の庁舎はおそらく水害対策だと思うのですが、1階のフロアが高くなっています。そういった複眼的な防災機能の向上、都市機能の向上のために、水害と地震の対策を一緒に考えていくことが大事だと思います。
特に、都市機能として、市民の命に関わる病院だとか、それから避難場所とか避難所というのも、全て水の来ない高台で確保するわけにはいかないので、例えば、水害の時には学校の体育館は使えないけれど、本校舎の2階以上なら避難所として使えるとか、そのためには、電源室あるいは非常用電源を2階以上に設置して確保することで、水害時にも電気を失うことなく機能できる、というように複眼的に防災に取り組むことも考えられます。
また、無電柱化についても、トランスに載っている変圧器を地上に降ろさないといけないため、浸水した場合、トランスが水没してしまい、そうするとおそらく電気が止まってしまうので、トランスだけでも水の来ない高さに上げることが必要です。商店街の街灯のような、提灯型のトランスがあるのですよね。電線は地下に入れますが、トランスだけ地上3メートル位のところに置くなど、そういった工夫も必要です。地震と水害を同時に考え、地震にも水害にも強い厚木市を作っていきますという施策の体系化を図ると良いと思います。
5章の取組方針(1)から(6)のうち、(1)地震被害、(2)水害、(3)土砂災害を、表の縦側に置いて、表の横側に、防災機能、都市機能、市民との協働などを置き、クロスの表を作成すると、この辺りの取組が抜けているとか、この辺りはもう少し書き込める、あるいは、このことに対して市民に何を考えていただくか・やっていただくかなどと、整理できるのではないかなと思います。

【事務局】
ありがとうございます。厚木市の中での流域治水、また、複合災害の対応につきましては、前回の部会においても御意見を頂いており、重要なキーワードになると思いますので、分かりやすい表現や体系化について検討してまいります。

【委員】
前回の部会において、「浸水」と「親水」について意見しましたが、「親水」については、60ページで、「自然環境に配慮した治水事業」という表現に置き換えられてしまっています。これも親水の一つではありますが、私が特に考える「親水」とは、先ほど他の委員の御意見にもありましたとおり、まずは、河川管理者が取り組もうとしている河川敷を掘り下げて流量を増やしましょうということに対して、もっと川の楽しさと同時に怖さも知ってもらって、川に親しむ「親水」ということが水害に強い市民づくりにつながるのだということです。相模川の厚木市側の河川敷は、オープンスペースでもあり、様々な多目的活動ができ、B級グルメの大会も開催されましたが、市民にとって最も親しみの持てる自然なのではないかと思います。そういった意味で、河川を、ただ単に、天気の良い日に使う場所、広場があって川も山も見えて良い場所だというだけでなく、川に親しみ、近づくことで、もしこの川が暴れたら、堤防を水が超えたらどうなるか、私の家にもマンションにも、2階にも水が来るのだということも十分理解していただくことが、本当の意味で川に慣れ親しむ「親水」であり、それが真摯に水の怖さも学ぶということに繋げていけるのだろうと思います。
先ほどの避難場所の問題に関しても、地震時には河川敷が火災からの避難場所に指定されているのかもしれませんが、水害時には当然そのような所には行けませんので、地震にも水害にも強いまちにするには、災害時にも河川敷をどのように利活用するのかといったことも、(6)の市民と一緒に取り組む協働の防災の中に盛り込み、地域のリスクを正しく学んで、生活のスタイルを考えておくことと同時に、避難ということがいかに大事だということも、市民に学んでいただくべきと考えます。
風水害では事前避難になりますが、まだ大丈夫だろうと言っている間に避難が遅れてしまうので、早く避難しないといけない、ということを学び、相模川の堤防が溢水したらもう避難できないかもしれない、ということも知っておいていただく。それが「親水」であり、正しく恐れることで、本当にやらなくてはいけない自分ごととして繋げていけるのではないかと思います。ですから、命を守るための「避難場所」への緊急避難について避難体制の検討というのが大きな課題となっていて、我が家の避難体制もあるし、地域の避難体制、施設としての避難体制もあるし、それぞれきちんと検討し、命を守ることが必要です。その後、寝る場も無くなった人が行くのが「避難所」です。
同じように、地震時の避難についてですが、火災のときには、命を守るための「避難場所」への緊急避難ですが、その後には「避難所」が家を失った人の避難生活の場所になるのです。同じ避難だけれども、事前に命を守る避難と、事後に生活する避難があり、特に、これからの高齢社会においては、高齢者の関連死を出さない避難生活にもしっかり対応できる、ということがこれからの防災都市づくりの大事な課題だと思います。
(6)の市民との協働による被害を低減する取組については、被害を低減し、みんなの命を守る取組といった表現にして、流域治水の発想でいうと、ハード面だけでは無理だから、農業者その他含めて様々な取組を総合化して治水しようということと同じように、庁内の様々な部課が防災所管課と連携しながら、ソフト面で、助け合うことができたら命が守れますということも含めて、ハードとソフトの抱き合わせで、この(6)を説明していただけると良いと思います。

【部会長】
ありがとうございます。水害については、特に、本厚木駅周辺の地盤が低く浸水の恐れがあり、また、建物が古いので、機械室は結構地下にあるのではと思います。そういったところの対策も含めてぜひ検討していただき、修正、追加をお願いしたいと思います。
第5章については、災害の状況と、それにどう対応し、どのように取り組むのか、あとは事前なのか事後なのか等も含めて、マトリックスのような形で整理して、その中を潰していくといった方法になるかと思いますので、基本方針との連携も含めて検討をお願いしたいと思います。
また、災害情報などは、ソフト対策の中に入れるのでしょうか。情報伝達がうまくいかないなど、防災無線も含めて指摘されていることですので、どのように対応するのか、その辺りもぜひ検討していただければと思います。

【事務局】
その辺りにつきましても、(6)の市民との協働の項目において、いかに情報伝達をして早く避難していただくかという取組が必要だと思いますので、もう少し書き加えたいと思います。

【事務局】
来年度、厚木市地域防災計画の見直しがございますので、整合を図ってまいります。

【部会長】
ありがとうございます。事務局においては、整理をお願いします。(6)の市民との協働の項目についても再整理していただいて、進めていきたいと思います。
それでは、全体を通して、また、今後のことも含めて何か御意見がございましたら、お願いします。

【委員】
参考資料である地区別の防災の取組について、色々と書き込んでいただいたと感じますが、市民が充分に捉えられない感じもします。
特に、地区における取組方針図を今後どのようにオーソライズしていくかということでは、やはり地域の皆さんと共有しないと、計画を作っても防災施策を実践していかなくては意味がありません。
その辺りを来年度、事業予算として確保して、事前復興や防災まちづくりなども含めて、地区別の説明会、懇談会といった形で地域の方々にも理解していただき、市民と行政が共有してまちづくりを進めていきましょう、という方向に繋げていけるかなと思います。地区ごとの方針をいきなり出すのでは、ハレーションを起こしかねないので、市として今後どのような進め方をされるのかをお聞きします。

【事務局】
地区別の方針につきましては、各地区において、地域の方々の御意見を伺いながら作成する必要があると考えております。どの地区でどのような取組をするのか、検討していきたいと思います。

【委員】
都市計画マスタープランの地区別構想も15地区に区分しているのですか。

【事務局】
厚木市都市計画マスタープランの地域別構想では、15地区を基にした上で、9地区に区分しております。

【委員】
本計画の目標は都市計画マスタープランの目標と同じとのことですが、都市計画マスタープランの地域別構想のような構成で1回まとめて、それを更に細かくして15地区で共有するとか、あるいは9地区がこれまでもまとまりを持って取り組んできたところであれば、15地区で作成した上で、それを9地区に整理していただくなど、そのような方法もあると思います。

【事務局】
ありがとうございます。

【部会長】
ありがとうございます。都市計画マスタープランとの連携ということですので、地元とのフィードバックも含めて検討いただければと思います。この地区別については、来年度の検討ということですので、また委員の皆さんにも御相談しながら進めていきたいと思います。
ほかにはよろしいでしょうか。次回に向けて、今日頂いた宿題を更にブラッシュアップして進めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
それでは、本日の議事がすべて終了しました。ありがとうございました。

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