No.58 黄金井為造

更新日:2025年06月07日

黄金井為造

黄金井為造氏画像(出典:黄金井酒造ホームページ)

  黄金井為造(慶応元年(1865)~昭和9年(1934))は愛甲郡七沢村の酒屋、黄金井家の長男として生まれました。慶應義塾を卒業後、家業の傍ら玉川村長や愛甲郡会議長、貴族院・衆議院議員として政界各所で活躍しました。また、全国酒造組合中央会会長に就任するなど酒造業界でも大きな影響力を持っていました。小規模な御神酒酒屋でありながら国会議員や酒造組合会長を歴任した為造は自身を「酒屋を作る酒屋」と称していました。

  為造の業績として広く知られているのが酒税の減免運動です。当時の酒税法では酒造りの貯蔵期間中に木桶が酒を吸うことで生じる自然欠減分までもが課税の対象となっていましたが、為造は大蔵大臣に直訴して自然欠減分を課税対象から除いてもらうことに成功しました。この功績をたたえて京都府の松尾神社に為造の銅像が造立されましたが、アジア太平洋戦争期の金属供出で失われました。現在は彼の名が刻まれた台座の上に石製の徳利が設置されています。

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