No.44 島崎 旦良

養徳寺 バス停「公所」下車徒歩1分
島崎旦良は、明和3年(1766)、中荻野村の柳田庄兵衛の次男として生まれました。名は源内。雅号は、田美済、旦良、金谷荘子源などと号しました。
天明5年(1785)、武蔵国多摩郡小山村(東京都町田市)の玉利屋(醸造業)島崎又左衛門家に婿入りして島崎姓となり、文政元年(1818)53歳で没するまで画業に没頭しました。
画系は駿河台狩野家に属し、師は同家4代目当主狩野洞春美信、及び洞雪美明。表具師は江戸麹町貝坂の荻野新八郎です。
画業としては、主なものに以下の作品、仕事があげられます。
●天明7年(1787)養徳寺に「釋迦文珠普賢十八羅漢図」を奉納。木箱は柳田傳兵衛喜捨(厚木市指定文化財)
●寛政元年(1789)洞春美信の浅草寺観音堂天井絵の挿画を手伝う
●寛政2年(1790)養徳寺に張子の達磨大師を寄進
●寛政8年(1796)十六羅漢図(町田市指定文化財)
厚木市指定文化財に指定された「養徳寺 釋迦三尊十八羅漢図」は、臨済宗養徳寺に伝わる釋迦三尊十八羅漢図です。
箱書きから、鎌倉円覚寺の塔頭松嶺院什物であった月舟筆の十八羅漢図を旦良が天明7年(1787)に写し、養徳寺に奉納したことが分かりますじ、三幅対の左幅、左下部には「臨初名月舟筆 狩野法源洞春門人 田美済」の銘と「美」「済」の朱印の落款があります。
本作は、厚木出身で地方在住の狩野派絵師である島崎旦良による優れた仏画であること、来歴も明らかで保存状態も非情に良いこと、こうした点からも地域の歴史を考えるうえで重要な文化財と言えるのです。
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更新日:2025年05月03日