令和5年度第2回あつぎ郷土博物館協議会会議録

更新日:2024年03月27日

会議詳細

日時

令和6年3月18日(月曜日)
午後2時から3時50分まで

会場

あつぎ郷土博物館

出席者

  • 委員10人
  • 文化財保護課長
  • あつぎ郷土博物館長
  • 副主幹2人、主査1人、主事補1人、会計年度任用職員1人

1 開会

文化財保護課長

2 あいさつ

会長挨拶

・能登半島地震が元旦から発生した。このところでは、千葉沖、福島沖でも地震が多発している。博物館でも防災意識を高めるなど日頃の備えが大切と感じている。

・開館5周年記念セレモニーに参加したがとても賑わっていた。

3 議 題

(1)令和5年度における事業の実績について 資料1

資料1に基づき事務局から説明。

副会長:施設見学や出前講座では小学校3年生が中心となっているようだが、学校のカリキュラムの関係か。

事務局:学校からの求めに応じたもの。小学校3年生の社会科で「昔の道具と暮らし」という単元がある。

委員 :記念事業で触れて感じる新しい博物館講座があるが具体的にどのような趣旨で展示をしたのか。

事務局:国立民族学博物館から広瀬教授をお招きし触察展示について、講義してもらった。視覚障害だけでなくユニバーサルミュージアムとして全ての人に開かれた博物館として、一般の方に対しても触れて楽しめるものを展示していこうというもの。当館でも触察展示を行っているが触れるだけでなく全体を触れなければならないとの話があった。とはいえ博物館は資料保存もしなくてはいけないのでその辺りの選択をしながらどのようなものを触っていただけるか確認しつつ、当館の触察展示では全体がつかめないのでケースを外すような検討をして欲しいとの指摘があった。当日は国立民族学博物館での展示として複製(替えがきくもの)の事例について紹介していただいた。当館では昔の道具を展示して自由に触っていただいた。

委員 :対象になる資料は考古、民俗、石の壊れないものになる。また、過去に匂いの展示はできないものかと考えたことがある。所有している資料だけでなく、新しく公開できるものについて、学芸員の方には頑張って進めて欲しい。

会長 :触れる展示は、美術館で実施しようとしたところでコロナが来たので触れない状況になったが、5類に移行された後、実験的にやっているようだ。触れるだけでなく五感に感じる展示を模索していくところかと思う。博物館資料は触ると壊れてしまうが民俗資料が複数ある場合、普及用のものと保存用のものを区別して活用できるように検討してもよいのでは。

委員 :はじめての古文書と古文書解読会の違いは。

事務局:はじめての古文書を受講されていた有志の方が古文書解読会として活動をしている。はじめての古文書は初心者の方で職員が講師を務めている。古文書解読会は有志の会で博物館の資料を中心に使用して学び合いの場として活動している。

委員 :来館者数の推移については分析しているか。

事務局:夏休みに子ども向け自然系の展示会を行い、秋は中高年に併せて考古系の展示をするなど色分けをして展示を行っているところではあるが展示会だけでなく様々な事業を実施しているのでその辺のリンクも含めて今後分析をしていきたい。また、展示会開催時期の真ん中の月は来館者数が増えているので、増減がないように努めていきたいと考えている。

委員 :狙ったとおりの動員が図れていればよい。

委員 :5周年記念セレモニーは楽しく参加させてもらった。博物館では難しいかもしれないが、子どもに向けた優しい展示解説をすることがあるのか。また、和田傳の展示は優しい解説があって良かった。他の展示でも難しくなりがちだが、子ども配慮した優しい解説があったら良いと感じた。

事務局:自然系も配慮はしている。様々な年代に来館していただけるようにすることが大切と思っている。今後も工夫が必要と感じている。

委員 :全ての展示に必要と思っていないが、お子様が来た時にわかりやすい解説が少しでもあると喜ばれると思う。

会長 :幼稚園や保育園が来た場合はどのような対応をしているか。

事務局:園の希望によって解説している。大人と同じようにとの要望もあればかみ砕いて解説してほしいという場合もある。ぬり絵を用意したり、アクティブに要望に応えられるようにしている。保育士の方にアドバイスをもらって気を付けて解説している。

(2)令和6年度事業計画について 資料2

資料2に基づき事務局から説明。

委員 :特別展は写真撮影が禁止か。というのも写真撮影可能にしておけば、来館者が写真をアップして口コミで広げてくれるので、そういうことも考えてもよいと思う。得に土偶とか虫とか興味を持つものについてはそのような方法が良い。研究部門について、館に何があるかわからない。目録もなくホームページにデータベースが公開されているわけでもない。そもそも郷土博物館が何をもっているのか外部からはわからない。古文書教室をやるのは良いが解読をする人だけが知っていて外部の人は知らないことはおかしな話。資料の整理とあるが大事なのは、何を持っていて何が公開されていてどういう研究に役立つのかということが分かるようになっていなければならない。少ない人数で予算も限られていると思うがただ見てもらうだけでの博物館ではいけないと思う。使ってもらう、研究してもらう博物館であるべきで、データ整理や公開も充実させて欲しい。

事務局:令和4年度の有孔鍔付き土器は撮影可能だったので、令和6年度もおそらくそうなる。

委員 :宣伝してくださいと記した方が良い。

事務局:蛾の展示はSNSで上げてくださいと記した。資料の整理もおっしゃるとおりで公開することについては少しずつだが進めていきたい。自然史については、ホームページ公開は進んでいないが、大きな分類群については紙ベースではあるが報告書になっている。

委員 :資料にたどり着く方法をホームページで公開した方が良い。

会長 :博物館のデジタル化、データベース化はどこの館も大きな問題となっているが、それをクリアしていくか計画がないと登録されないので、積極的にデジタル化を進めて欲しい。ここにきて観るのではなく家でも観られるようになると良い。

委員 :浮世絵からみる江戸とあるが厚木と絡めた地域密着のものはないのか。

事務局:浮世絵に厚木が描かれているものは当館に所蔵しているものの中では少ない。ただ、展示替えをする中で大山詣のテーマの時だと近いものがある。資料の関係で厚木の展示とはできなかった。

委員 :極力、厚木と関連付けた展示があると良いと思った。江戸だと江戸博に行けば良いとなってしまう。

委員 :地域展だが、地域の方がどれだけ来ていただけるか。地域の方にPRを全面的にしていただければと思う。

事務局:地域を狙ってPRというのは有効であると考える。

会長 :灯りの道具について、小学校3年生の単元をにらんだ形の展示になるのか。

事務局:なるべくそうしたいと考えている。歴史を学んでいないお子さんが分かるように衣食住をメインテーマにし、その中でも灯りが馴染み深いというところで学んでもらう。ただ昼間に来館するので実際の暗さを体験していただけるよう、現代との違いをお伝えできるようにしていきたい。

 

(3)郷土博物館の長期展示予定について 資料3

資料3に基づき事務局から説明。

事務局:毛利展について、元々令和9年度に実施する予定であったが、令和7年の2月1日が市制70周年に当たり、令和7年2月1日から令和8年1月31日までが記念の期間となっている。その期間に毛利の展示ができないかとの要望があり、9年度の毛利展に向けたプレ毛利展として、令和7年度と令和9年度と2つ入っている。なので、テーマを変えてやるようなのかとは想定している。

委員 :結構資料を集めるようだと思う。地域的なものがあるわけではないので、鎌倉から山口まで色々探る必要があるのでは。

事務局:考古関係だと都内にも毛利のお屋敷があったと聞いている。

委員 :本年度の睦合地域展について、4月から始まるとのことで、内容について聞きたい。

事務局:歴史分野としては、林自治会からお借りしている古文書を中心に展示を考えている。その中で鷹狩りの絵図があるので、それも展示していく。民俗分野では水を中心に用水の関係、水車小屋関連の民具、文書を中心にした展示を考えている。歴史の美術分野では島村亮という作家がいたが昭和33年に亡くなっている。今回見ていただくのは大型の作品「春甫」をはじめ額や色紙、厚木をスケッチしたものなどを準備している。生物分野は平地の水田における衰退の象徴であるトウキョウダルマガエルを全面に出して、かつて水車がたくさんあった頃にいたニホンアカガエルやオオコオイムシなどを展示することでかつて生きていたことを知っていただくとともに、トウキョウダルマガエルは睦合地区で10年前に小学生が発見したものであり、市民の皆様の力を借りてどこかで生き残っていないかというようなことを提案するような展示にしたい。

(4)その他

事務局から

・市長公約について、文化芸術スポーツ歴史の聖地づくりを掲げている。

・令和6年4月1日から社会教育部がなくなり市長部局の中で広く社会教育を行っていくこととなる。

・機構改革も大きく行う。

・文化財保護課については、市長部局の産業振興部、スポーツ推進課と一緒になり、産業文化スポーツ部の文化魅力創造課になる。

・部は変わるが、委員の皆様にお願いすることは変わらない。

・市内で出土した考古の資料をカプセルトイにしたものを開館5周年記念の時から販売している。300個ずつ5種類作成した。

委員:委員の任期は2年で、ここで2年目になるが。

事務局:またお願いしたいと思っている。

委員:展示会の要望にはどんなものがあるか。

事務局:考古のニーズが多い。

 

4 閉 会

文化財保護課長

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電話番号:046-225-2515
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