絹本著色釈迦三尊十八羅漢図 島崎旦良筆 3幅 附収納箱1合

左幅

中幅

右幅
市指定有形文化財(平成30年12月18日指定)
所有者
養徳寺
所在地
あつぎ郷土博物館
厚木市下川入1366-4
概説
本図は臨済宗養徳寺に伝わる釈迦三尊十八羅漢図で、箱書から、鎌倉円覚寺の塔頭松嶺院の什物であった月舟筆の十八羅漢図を島崎旦良が天明7年(1787年)に写し、養徳寺に奉納したものであることが分かります。
本図は三幅対で描かれたもので、中幅には中尊として蓮華座上に結跏趺坐した釈迦如来を配し、右には緑色の獅子に乗り半跏趺坐した文殊菩薩、左に白象に乗り半跏趺座した普賢菩薩が描かれています。左右の2幅は俯瞰的な山水描写を背景に各幅9人の羅漢が描かれ、左幅左上方には降竜、右幅右下方には伏虎、そして羅漢の周囲には左幅に4人、右幅に3人の眷属が描かれています。
左幅の左下部には「臨初名月舟筆 狩野法眼洞春門人 田美済」銘と「美」「済」朱印の落款があります。
作者の島崎旦良は中荻野村本郷の柳田家出身で、天明5年(1785年)に多摩郡小山村(現東京都町田市)の玉利屋島崎家に婿入りしました。旦良の画系は駿河台狩野家に属し、同家4代目の狩野洞春美信に師事して画を学んでいます。
本図は厚木出身で地方在住の狩野派絵師である島崎旦良による優れた仏画であり、来歴も明らかであることから歴史的な価値も高く、また、保存状態も非常に良いこと、などの理由から地域の歴史を考える上で重要な文化財であるといえます。
縦93.3センチメートル、横53.4センチメートル
交通案内
バス
神奈川中央交通バス あつぎ郷土博物館行き終点下車
この記事に関するお問い合わせ先
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更新日:2022年02月15日
公開日:2021年04月01日