林王子遺跡出土有孔鍔付土器

更新日:2021年07月14日

公開日:2021年04月01日

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市指定有形文化財(平成21年2月13日指定)

所在地

あつぎ郷土博物館

厚木市下川入1366-4

概説

 この土器は、王子の団地造成に伴い昭和48年(1973)に行われた林王子遺跡の発掘調査により出土しました。遺跡は縄文時代の住居跡が38軒発見されました。

 有孔鍔付土器は、縄文時代中期に関東・中部地方を中心にみられる土器で、平らな口縁の下に列状の孔と鍔状の盛り上がりがあることを特徴とし、出土数が非常に少ない土器です。

 何に使われていたかは不明ですが、酒の醸造に用いられたという説や口に革を張って太鼓としたのではないかという考え方があります。

林王子遺跡の有孔鍔付土器は、高さ26.5センチメートル、口径15.5センチメートル、胴部径28.0センチメートルで、平らな口縁の直下に径5ミリメートル程度の孔が等間隔に空けられ、その下には隆帯がめぐっています。正面中央部には女性とみられる人体表現があり、左右側面にはとぐろを巻く蛇を表現した装飾がみられます。縄文時代中期の土器には、こうした抽象的な文様がみられ当時の精神文化を示しているものと考えられています。

 この土器は造形的にも極めて優れており、縄文時代の精神文化を考える上でも貴重なものといえます。

交通案内

  • バス
    神奈川中央交通バス あつぎ郷土郷土博物館行き終点下車

 

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