徳川家康朱印状

更新日:2022年02月28日

公開日:2022年03月21日

徳川家康朱印状の写真

市指定有形文化財(令和4年2月12日指定)

名称及び員数

徳川(とくがわ)家康(いえやす)朱印状(しゅいんじょう) 1通

徳川家康朱印状の写真

(つけたり) 慶応(けいおう)元年(がんねん)献納(けんのう)添書(そえがき) 1通

附 慶応元年献納添書

文化財の種類

有形文化財(古文書)

所在地

あつぎ郷土博物館(寄託)

厚木市下川入1366-4

※通常は展示しておりませんので、御注意ください。

所有者

宗教法人八幡(はちまん)神社(じんじゃ)

厚木市船子1569

構造

紙本(しほん)墨書(ぼくしょ) 折紙(おりがみ)

法量

縦32cm、横53cm

概説

本資料は、八幡神社に伝わる徳川家康の朱印状で、天正(てんしょう)19年(1591)11月に徳川家康が八幡神社宛てに発給(はっきゅう)したものです。

また、昭和40年代、厚木市史編さんに伴う調査の際に本殿内から発見されたもので、『(しん)(ぺん)(さが)(みの)(くに)()()()稿(こう)』や『相中留恩記略(そうちゅうりゅうおんきりゃく)』においても言及されていないことから、その存在は永らく知られていなかったものと考えられています。

文意は、八幡社(はちまんしゃ)一石五斗(いっこくごと)を寄進し、武運(ぶうん)長久(ちょうきゅう)懇祈(こんき)するもので、文末の天正19年11月の年紀の下に「福徳(ふくとく)」の印文、縦横約5.6cmの朱印が押されています。この印は(えい)(ろく)12年(1569)から(ぶん)(ろく)2年(1593)まで徳川家康が使用していたもので、天正19年に発給(はっきゅう)されたものとして矛盾ありません。天正19年11月には、徳川家康は相模国(さがみのくに)の寺社に所領を寄進する旨の92通もの朱印状を発給しており、本資料は、そのうちの1通であると考えられます。厚木市内に残る唯一の徳川家康朱印状の原本です。寺社に対する寄進朱印状は、明治時代になると政府に提出させられ、地域に残っていないことが通例であるため、本資料のように現存しているのは極めて貴重な事例といえます。

なお、本資料には慶応元年(1865)8月に、船子村(よん)(きゅう)の村役人が連名で朱印状を八幡神社(ほん)殿(でん)に納めた時の添書(そえがき)が付随しており、本資料の来歴を証する資料として貴重であるため、(つけたり)として指定されています。

書き下し

書き下しは、次のPDFを御参照ください。

この記事に関するお問い合わせ先 inquiry

産業文化スポーツ部 文化魅力創造課 文化財保護係
〒243-8511
厚木市中町3-17-17
電話番号:046-225-2509
ファックス番号:046-223-0044

メールフォームによるお問い合わせ