第4回厚木市立小中学校適正規模等検討委員会会議録

更新日:2021年04月01日

公開日:2021年04月01日

会議概要

会議主管課

教育総務部教育総務課

会議開催日時

令和2年10月23日(金曜日)午前10時から午前11時40分まで

会議開催場所

厚木市役所第二庁舎4階 教育委員会会議室

出席者

厚木市立小中学校適正規模等検討委員会委員10人

事務局

教育総務部長、学校教育部長、教育総務課長、学務課長、教育指導課長、
教育総務課主幹兼教育企画係長、教育企画係副主幹、同主査

傍聴者

なし

会議の内容は次のとおりです。
  ≪委員10名中10名の出席により、定足数に達し第4回委員会が成立≫

1 第4回委員会

1 開会

≪委員長開会のあいさつ≫

2 案件

(1) 案件 (1)市立小・中学校の適正規模について

ア 第3回委員会における審議と今後の審議の進め方(案)について

  ≪事務局説明≫

資料1に基づき説明。

  • 委員長 案件(1) アについて事務局から説明がありましたが、皆さんから御意見、御質問がありましたらお願いします。
  • 委員 約35年間で特別支援学級の児童・生徒数が6倍に増加していることを知り、大変驚いています。確認をさせていただきたいのですが、特別支援学級の児童・生徒が通常学級で交流学級や共同学習を行うことがあることは知っていますが、一部では特別支援学級の児童・生徒が常に通常学級で学習しているという話を聞いたことがありますが、そういう事例はありますか。また、特別支援学級で従事する介助員はどのぐらいの人数がいるのでしょうか。また、介助員はどのような基準で配置することになっているのか教えていただきたいです。
  • 事務局 特別支援学級の児童・生徒が交流学級や共同学習の形で通常学級で学ぶことは多くの学校で行われています。ただ、1週間を通して全ての授業を一緒に受けている事例はそれほどないと認識しています。交流学級等は、教育的指導の観点からコミュニケーションの能力を高めるために授業に参加している面もあります。特別支援学級の児童・生徒が一定の期間、通常学級で一緒に授業を受けた上で、そうしたコミュニケーション能力等の課題等がある程度クリアできれば、通常学級に籍を移すということは考えられます。また、介助員については、現状では120人の介助員を配置しています。配置基準については、対象となる児童・生徒が日常的な生活や学習を行うに当たり介助が必要となる場合、配置することになりますが、例えば学習室に児童・生徒が1人だけの場合は、担任が介助できますので、その場合は介助員の配置はしません。児童・生徒や学級の状況を踏まえて必要となる介助員を配置している状況です。
  • 委員 大規模校のデメリットについて教職員の立場から申し上げると、アンケート報告書に記載があるように、体育館を半分しか使用できなかったり、特別教室の順番がなかなか巡ってこなかったりすることで、本来実施すべき教育内容が制限されてしまうことが一番大きい課題だと感じていますので、その辺りも踏まえて審議いただきたいです。
  • 委員 適正規模の検討に当たり、資料には「現行の学級編制基準を基に審議を行うこととするが、小・中学校の全学年の35人・30人の学級編制を想定した検討も行う」とありますが、具体的には、国の少人数学級化などの取組の動向等を踏まえ、二つのパターンで審議していくということでよろしいでしょうか。
  • 事務局 そのとおりです。審議に当たっては、現行の学級編制を前提として学級規模を検討いただきますが、その際に、35人学級になった場合、30人学級を想定するとどのような学級数や学級規模になるかを視野に入れて審議いただくことを考えています。また、今後策定いただく答申においても、35人学級・30人学級になったと仮定した場合の適正規模について考え方を示していくことを想定しています。
イ 市立小・中学校の適正規模について

  ≪事務局説明≫
資料2に基づき説明。

  • 委員長 案件(1) イについて事務局から説明がありましたが、皆さんから御意見、御質問がありましたらお願いします。まず、小学校の適正規模について御意見がある方よろしくお願いします。
  • 委員 委員の中には現役の教職員の方もいらっしゃいますので、現場の教職員から見て、整理(案)の学校規模についてどのように考えられているのかお伺いできればと思います。
  • 委員 この内容について他校の校長に意見を伺う機会がありました。その場で出された現場の意見としては、まず、単学級を是非解消してほしいという意見が一番多かったです。大規模校における課題については、先ほども発言させていただきましたが、施設面で思うように利用できず、特別教室等を活用した学習機会の確保が難しいとのことでした。整理(案)の内容については妥当ではないかというのがおおむねの意見でした。
  • 委員 厚木市の学級の児童・生徒数は1から3年までは35人学級で4年生以上は40人学級で計算していますが、国は2学年以上については40人学級で計算しています。1学級当たりの児童・生徒数の考え方が変われば、結果的に編制される学級数も変わってくるので、その辺りを踏まえた審議を行う必要があるのでしょうか。
  • 事務局 委員がおっしゃるとおり、1学級当たりの児童・生徒数の考え方が変化すれば、編制する学級数も変化しますので、それに応じて適正な学級規模も変化するかもしれません。そのため、整理(案)としては、現行の厚木市の学級編制に則った適正規模を検討いただきたいと思います。なお、先ほど説明させていただいたとおり、答申においては、35人学級や30人学級になった場合に必要な配慮などを記載できるように、35人学級・30人学級も念頭に入れた審議をお願いできればと思います。
  • 委員長 小学校については以上でよろしいでしょうか。よろしければ、続いて中学校の適正規模について御意見がある方よろしくお願いします。
  • 委員 現在の方針では、1学年8学級になりますが、これはかなり多いのではないかと思います。この辺りについて、実際に中学校の現場の状況を踏まえた意見をお伺いできればと思います。私も過去に中学校で働いた経験がありますが、4学級くらいが一番動きやすいのではないかと思います。8学級もあると、学年会議をするにしても教職員が14、15人いて、その中で色々な意見が出て、一つのまとまりとして動くことは大変なのではないかという気がします。整理(案)では上限が18学級となっており、1学年当たりだと6学級ということで少し多いような気がしますが、これまでと比較し、学年当たりの上限が2学級少なくなることは良いことではないかと思います。
  • 委員 学校の現場も今の委員のような御意見に近い感覚を持っています。私も1学年8学級を経験したことがありますが、何かやるときには、現場で対応することも多く、スピード感が必要となってきますが、その辺りを考えると4、5学級、多くて6学級辺りが適正規模なのではないかと思います。学校活動や教育活動において、大規模だと教職員間の意識調整や実施に当たってのスピード感などの面で難しくなるデメリットを感じます。小学校が24学級以下、中学校が18学級以下という範囲は、個人的には妥当なところではないかと考えます。
  • 委員 免許外指導の課題を考えた場合における適正な学級規模というと、どの程度であると考えればよいのでしょうか。
  • 委員 中学校では1学年当たり4学級程度あると、免許外指導の課題に適切に対応できるのではないかと考えています。今勤めている学校は全学年3学級ですが、全てを許可免許で授業することはできていません。逆に授業数が少ない技術科や家庭科などの先生については、通常の授業数だけだと数学や国語などの先生の授業数よりも少なくなりますので、そうした教科の先生には国際教室や特別支援学級で授業を行っていただき、教職員間の授業数のバランスをとっています。

(2) 案件(2) 市立小・中学校の適正配置について

≪事務局説明≫
資料3に基づき説明。

  • 委員長 案件(2) について、事務局から説明がありましたが、皆さんから御意見、御質問がありましたらお願いします。
  • 委員 資料に記載されている最長の通学距離については、学校からの直線距離でしょうか。それとも実際の通学における距離なのでしょうか。実際の通学における距離の場合は、毎年度、この距離は変わるという認識でよろしいでしょうか。また、山を越えて通学したり、河岸段丘を登ったりして通学する場合、距離は短いものの相当の時間が掛かってしまうケースがあると思いますので、その辺りも考慮する必要があるのではないかと思います。
  • 事務局 資料に記載しました最長の通学距離は、実際に児童・生徒の皆さんの自宅から学校までの通学に掛かる距離となります。そのため、最長となる距離は毎年度変化する可能性があります。通学については委員の御発言にもございましたとおり、地域により地形も異なりますので、距離と時間と両方を勘案しながら検討を進めていく必要があると考え、資料についても距離と時間の両方を提示させていただいております。御審議の際にも、両方を念頭に入れていただければと存じます。
  • 委員 通学距離に関する国の基準が、自分の思っていたよりも相当長いなという印象を持ちました。児童・生徒はランドセルや部活の荷物などの重い荷物を持って通学しているので、小学校4キロメートル、中学校6キロメートルはかなりきついのではないかと思います。今回の整理(案)では中学校は60分となっていますが、例えば部活動が18時に終わって、それから1時間掛けて帰宅すると19時になってしまいます。そのような事を考えると、この通学距離の範囲で大丈夫なのかなという心配もあります。
  • 委員 アンケート結果について、児童・生徒の通学方法として「公共交通機関」や「その他」を選択している回答がありますが、「その他」はどのような内訳となっているでしょうか。また、どのような場合に徒歩ではなく公共交通機関などの通学方法が選択できるのでしょうか。
  • 事務局 「その他」の内訳についてはアンケート報告書37ページに記載させていただいております。内訳を確認すると「自家用車」「徒歩か車」と回答いただいております。また、公共交通機関等を選択できる基準等についてですが、児童・生徒の状況に応じて、バス等での通学を許可する場合があります。過去の事例として説明させていただくと、ある中学校において、生徒が学校から遠方に住んでいて、足が弱く徒歩で通学することが難しいという状況がありましたのでバス通学を許可した事例があります。また、別の中学校では、生徒がケガを負っており、病院に通わなくてはならない状況でしたので、本厚木駅と愛甲石田駅の間を電車で通学することを許可した事例などがあります。これらのように児童・生徒の身体の状況等に合わせて、必要に応じて公共交通機関等での通学を許可している状況です。
  • 委員 今回の適正配置についての整理(案)が提示されていますが、その目的はどのようなところにあるのか確認させてください。今後の人口減少社会を考えると、どちらかというと新規の学校設置ということではなく、学校の統廃合や通学区域の再編成等を行うことが考えられます。そうした場合を想定して、この時間・距離までなら徒歩で通学、それ以上の時間・距離になる場合はスクールバス等の対策を行うといった判断の基準として活用するために、通学時間・距離を設定しようとしているものなのでしょうか。
  • 事務局 委員からの御意見のとおり、今後、適正規模・適正配置を考えた際に、例えば学校の統廃合や通学区域の再編を実施した場合において、適正配置の定める時間・距離を超えた際における方策の必要性を検討するための基準として通学時間や距離を定めていきたいと考えているものでございます。
  • 委員 中学校の45から60分というのは、時間としてはかなり長いのかなと感じます。アンケート結果でも許容できる通学時間では、30分以内という回答割合が高く、スクールバスを導入してほしいとか公共交通機関を使わせてほしいという意見が散見されます。整理(案)の時間や距離を設定した場合、その範囲内に入れば、何も対応をしなくてもよいという認識になってしまわないか懸念があります。例え範囲内であっても、通学時間や距離が長くなる児童や生徒に対しては必要となる対策を行っていく必要があるのではないかと思います。
  • 事務局 先ほども距離や時間だけでは決められないという意見もございましたが、確かに整理(案)の時間・距離内であれば何も方策を考えなくてもよいという訳ではないと認識しています。ただ、何も基準がない中では方策を検討するのは難しいと考えていますので、ある程度目安として上限となる通学時間・距離を設定していきたいと考えています。
  • 委員 私が睦合中学校に通学している頃は自転車通学が認められていました。現在は認められていないと思いますのが、この辺りの経緯を教えていただけるとありがたいです。
  • 事務局 明確な理由はわかりませんが、安全面から禁止したものと考えられます。過去には学校により、学校から遠い生徒については自転車での通学が許可されていた事例はございます。ただ、やはり安心・安全の観点から、自転車での通学を許可しなくなったものと考えられます。
  • 委員 今後、学校の統廃合などを考えた際に、自転車専用の通路の整備などを絡めながら自転車通学を認めていくなどの発想をもっていただけると選択肢が広がると思います。
  • 委員長 他自治体では自転車通学を認めている例もあります。厚木市よりも学区が広く、通学距離や時間の課題だけでなく、人通りが少ない地域であったため、女子生徒が徒歩で通学すると危険性が高いので、自転車の通学を認めている例などがあります。通学区域を考える際には、距離だけでなく、通学経路におけるアップダウンや通学路の整備、通学班の管理など、学校により状況が異なっていると思いますので、検討に当たってはその辺りを考慮していく必要があると思います。
  • 委員 現行方針の4キロメートルから3キロメートルへと上限の通学距離が短くなり、有り難いなと考えています。中学校については部活動等もあるので、冬季などは帰宅時には暗くなってしまうので、その辺りはどうなのか気になるところです。小学校校長数人でこの内容について意見交換した際、通学路に幹線道路が多く交通量が多いこと、歩道や横断歩道、信号機の設置を要望しているがなかなか対応してもらうことが難しいこと、通学時間帯における抜け道の時間制限がなかなか確保されないことなどが、懸念事項として出されました。時間や距離とともに安全な登下校環境の整備についても併せて考えていく必要があると考えます。また、この範囲から外れている児童のことも、非常に気になります。アンケートでは通学に60分以上掛かる児童はいないという結果でしたが、実際には通学に60分以上掛かり、保護者による送迎等の対応もできないため、入学する際に引っ越した事例もあります。今後は、スクールバスの導入、公共交通機関や自転車などを活用した通学などの方策についても検討していく必要があると思います。また、本市では大規模校が適正規模校や小規模校と隣接している場合、対象となる地域において通学できる小学校を選択できる制度を導入していますが、その制度の対象校となっている校長からは、当該制度のおかげで、本来1学級の学年だったところが、2学級で編制できるようになり、非常に良かったという事例も聞いていますので参考までに報告させていただきます。通学距離についてですが、私の感覚では、小学校3キロメートル、中学校4キロメートル辺りで一定のラインは引いてもよろしいのではないかと感じています。
  • 委員長 中学校の4キロメートルについて、中学校の教職員としてはどのように考えられますか。
  • 委員 中学校4キロメートルもおおむねよろしいではないかと思います。60分については多少長いのかなとは感じます。坂だとか荷物とかあるので、時間と距離を両方考えていくことはよいのではないかと思います。中学生であれば4キロメートル程度であれば十分歩けると思います。
  • 委員 通学時間で小・中学校では1キロメートル15分で計算していますが、小学生と中学生では歩くのに掛かる時間も変わってくると思いますので、その辺りは留意していく必要があると思います。そう考えると、時間と距離の両方ではなく、時間か距離かどちらかが適正範囲を超える場合は何らかの対応を実施していく必要があるのではないかと思います。
  • 委員 新型コロナウィルスの影響による学校の休校を経て、学校が再開した際に、児童・生徒の体力が非常に低下していたという話をよく聞きました。骨折をしたり、熱中症になったりした事例があったと聞きます。そういった意味では、毎日歩いて通学することは、体力向上の観点から重要であると思います。逆に安易にバスでの通学や自家用車での送迎を認めると、徒歩での通学がもたらす子供の体力向上という効果が省かれてしまう可能性もあると思いますので、その辺りも考慮して議論を深めていければと思います。
  • 委員 自分の子供は中学校3年生ですが、学校休校中の間はずっと自宅にいたので体力が落ちてしまっていました。その後、学校が再開し、通学するようになったら、すぐに体力は戻って元気な姿を見ることができました。そういった意味で、徒歩での通学による体力の向上という効果は確かにあるのかなと思いました。
  • 委員 アンケートの結果を見るとスクールバスの要望等が結構ありますが、その辺りもこの委員会で検討していくのでしょうか。
  • 事務局 適正規模・適正配置に係る方策についてもこの委員会で審議いただく予定です。
  • 委員長 通学区域では私も非常に苦労した経験があります。通学路上にあるバス停の位置が通学に支障を来たしていたので、位置を変更してもらうよう地域と一緒になって要望した経験がありますが、すぐに変更できるものと見込んでいましたが、陸運局への届出なども必要だと判明し、変更までかなりの時間が掛かりました。また、信号機の設置についても、財政上の問題から、なかなか設置されなかったこともありました。通学区域については、時間や距離だけでなく、安全性の確保といった問題も併せて考えていくことが重要だと考えます。
  • 委員 方策の検討に当たり、事業計画を考えるには財源についても考えいく必要があると思います。これまでの審議ではあまり財源面の話はなかったかと思いますが、今後のことを検討するに当たっては、その辺りについて必要となる資料を提供いただければと思いますのでよろしくお願いします。

閉会

 ≪職務代理閉会のあいさつ≫

(公開日:令和2年10月28日)

関連ファイル

関連ページ

この記事に関するお問い合わせ先 inquiry

教育委員会 教育総務部 教育総務課 教育総務係
〒243-8511
厚木市中町3-17-17(市役所第二庁舎5階)
電話番号:046-225-2600
ファックス番号:046-224-5280

メールフォームによるお問い合わせ