令和5年度第1回厚木市小中学校通学区域再編成委員会 会議概要

更新日:2023年06月26日

公開日:2023年06月26日

会議概要
会議の主管 教育総務部教育総務課
会議の日時 令和5年6月8日(木曜日)午前10時30分から11時45分まで
開催の場所 厚木市役所第二庁舎4階 教育委員会会議室
出席者

厚木市小中学校通学区域再編成委員会委員10人
(事務局)
教育総務部長、教育総務課長、教育総務課教育企画係長、
教育企画係主任、教育企画係主事

傍聴者 なし

 ≪委員10名全員の出席により、定足数に達し第1回委員会が成立≫

会議の内容

第1回委員会

1 開 会

2 案 件

(1) アンケートの結果について

≪事務局説明≫

資料1、参考資料1に基づき説明。

  • 委員長 案件(1)「アンケートの結果について」について事務局から説明がありましたが、皆さんから御意見、御質問がありましたらお願いします。

 

  • 委 員 まず、アンケートを読んで、予想以上に適正規模・適正配置の考えに理解があると感じました。もっと厳しい意見が出ると思っていましたが、説明会等を含めて丁寧に説明した結果が出ていると思います。2点目は、事務局の説明のとおり、森の里地区だけ回答の傾向が異なるのは、森の里地区は研究開発地区として開発された地区であり、教育環境を求めて森の里を選んで移り住んでいる住民が多いことが理由だと思います。適正規模・適正配置の基準は市で定められましたが、全地区一律で進めるのではなく、地区の事情を考慮すべきかと思います。小中一貫教育や研究開発校として、さらに機能を高めて学校を残すなどしないと、森の里を選んで住んでいる住民は納得できないのではないでしょうか。他市では統廃合の話がこう着しているところもありますが、やはり自治会の意向が大きいと聞きます。3点目に、スクールバス等のハード面を整えることが重要で、そこを整理すれば、うまく進んでいくのではないでしょうか。最後に、ただ単に適正規模・適正配置、学区再編のみならず、新しい厚木市の教育をつくるという意識で検討すると、前進するように思います。

 

  • 委 員 森の里は開発から40年近く経ち、第一世代から第二世代、第三世代と移っていますが、研究学園都市として選び、移り住んだ第一世代の教育への意識が、継続されているのを感じます。森の里小・中と学校が二つあり、少子化が進む中で、今後施設をどうしていくのだろう、と住民も話しています。必要であれば、小中一体型施設、小中一貫校などにしていくのが良いのではないでしょうか。小中一貫校については設備の問題のみならず、様々な課題がありますが、効率化はできそうだと考えます。

 

  • 委 員 自分自身が荻野地域で子育てをしてきました。その中で荻野地域の御意見を拝見すると、どの御意見も納得がいきます。通学できるような体制を整え、教育環境を充実させて初めて、統廃合について納得できると思います。適正配置に基づいて考えるには、やはりいくつかハードルがあります。スクールバスの施策を進めてほしいという地域の声を拝見するにつけ、他の委員がおっしゃっていた、新しい厚木市の教育のあり方という意味で、地域住民の思いと、子どもたちの教育をする場の見直しや、環境整備が、適正規模・適正配置に向けての大事な課題だと思います。ちなみに、我が家の子どもたちは、実家が駅から遠いので、駅の近くや職場の近くを選んで住んでいます。荻野などにおける地域コミュニティの充実や地域の活性化も大切だと思います。

 

  • 委員長 実際に住まわれているからこその御意見をいただきました。

 

  • 委 員 私もアンケートを読み、適正規模・適正配置に関して非常に理解していただいていると感じました。もっと厳しい御意見が出ると思っていました。私がまず聞きたいのは、2月に山口市長に交代し、この取組について、どうお考えなのかを伺いたいです。

 

  • 事務局 山口市長の公約である、「まずやりたい8つの政策」の中に、適正規模・適正配置の再検討があります。事務局として、今までの取組の経過や考え方を御説明しました。山口市長としては、一番は地域の方たちの声を聴いてほしい。これまでも聴いたかもしれないが、今まで以上に地域の方の意見を大切にしてほしい、とのことでした。再検討の第一歩として、今回の会議内容について委員の皆さんの意見を伺いたいと考えています。

 

  • 委 員 私は適正規模・適正配置の方策の検討対象ではない地区に住んでいます。そのような地区の保護者は、学校の統廃合が検討されていることを知っている人が非常に少ないのが実情です。少子化が進む中で、統廃合は子どもたちにとって重要な問題で、対象地域のみならず市全体の問題として捉える必要があります。我が子の友達はクラス替えのない小規模校に通っており、毎年クラス替えをしている学校を「いいな」と見ています。とはいえ、すぐに引越しすることも難しく、子どもたちの思いを聞きながら、丁寧に進めることが大切だと思います。

 

  • 委員長 子どもたちの意見を含めて検討できると良いですね。

 

  • 委 員 保護者の立場から考えると、統廃合はメリットとデメリットがあると思います。例えば、アンケートでクラス替えが必要という意見が多かったことについて、子どもに何かトラブルなどがあった時には、クラス替えはとても武器になります。行事も人数が少なすぎると盛り上がらないという部分では、統合するのが良いかと思います。しかし、例えば飯山小の通学を考えると、車通りの危険や、橋を渡って行かせるのを考えただけでも、毎日のように「行かせて良いのか」と心配になるだろうなと思います。また、我が家は学校と家が近いので、「ただいま」と同時に遊びに行けますが、学校が遠い子どもは、帰宅すると17時近くになり、疲れた身体でランドセルを下ろし、友達と遊ばず、次の日の朝も早いとなると、行き帰りだけで小学校生活に負担が掛かり、友達と遊んだ記憶があまりないそうです。統廃合するには、やはり通学バスがあるかないかが大きいと思います。

 

  • 委 員 今は1学年1クラスと言っても20人以上のクラスが多いので、反対意見も多いかと思いますが、10年先の未来を考えて適正規模・適正配置の取組をしっかりやっておかなければ、そのまた10年先に、より対処しにくい状況になると思います。学校を適正規模にするメリットを訴えていかなければならないと考えます。

 

  • 委 員 私は小学校長会を代表してこの会に参加しています。今まで、小規模校を二校経験しましたが、小規模校で学校経営をした際には、小規模であることを戦略的に位置付けて運営してきました。少数精鋭の職員、少数精鋭の子どもたちで、より良い学校をつくるということで、子どもたちは非常に満足して生活しているところです。アンケート結果を読むと、保護者の皆さんは適正規模・適正配置について、おおむね御理解いただいていると感じますが、飯山小学校は自然豊かで大変良い環境であり、飯山小学校がなくなってしまうのはとても寂しいですという御意見もありました。また、玉川小学校では、「地域の歴史、心の拠り所である」という非常に胸が詰まるような御意見がありました。また、学級数に応じて教職員の数が決まっているため、小規模校では、教職員の校務負担はかなり重いものになっているのが現状です。小中一貫校にするのも含め、森の里小などの小規模校が残った場合、教職員の負担軽減や、施設面のメンテナンス等の施策も考えていくべきだと思います。

 

  • 委 員 アンケート結果を読むと、事務局の皆さんが答えを作ったものを押し付けたのではなく、住民の方たちと一緒に考えていく姿勢で説明会等を行った結果、この適正規模・適正配置に対する理解が得られているのではないでしょうか。統廃合した際の不安要素が多くあると思いますので、そこに一つ一つ解決策の提示ができれば、より理解が深まるかと思います。早めに提示していくことも大切であると考えます。

 

  • 委 員 先ほど、クラス替えがないことは非常に辛いとおっしゃっていましたが、個人的に、小さいクラスの中で長い間育つというのは、良い経験の方が多いように思い、一般論ではないと感じました。校長先生を経験されている方に、御意見を伺いたいです。

 

  • 委 員 クラス替えがないというのは、もちろんデメリットはありますが、ないからといって絶対駄目ということはありません。ただ、子どもの社会はなかなかシビアな部分があり、リーダーが決まるとその子がずっとリーダーになってしまうことがあります。高学年で成長して新たな自分を出してくる子もいますが、自分を出したくても出せないというケースもあります。先ほどの話にもあったように、少数精鋭の中で学校経営を行うなら、その中でやり方を工夫して良いクラスにすることを、どの先生方も考えています。ただし、現在小学校の中で、いじめが全くないと言ったら嘘になります。その場合、家族全体が本当に苦しむこともあるので、逃げ場としての方法の一つとして、クラス替えによって状況が変わることがあります。いじめのことで、クラスを替えたことでほっとしたという例も実際にありますので、それは事実として御承知おきいただければと思います。

 

  • 委 員 私が私立の学校法人の校長になった際、1学年に1クラスしかない公立小学校から、中学受験をして入学してくる子どもが多くいました。学校には、子どもだけでなく、保護者同士のトラブルもあります。私立中学で1クラスの運営になったことがありましたが、対応に大変苦労しました。委員がおっしゃるとおり、うまくいくケースもありますが、固定的な人間関係の中では対応が難しいことが多くあります。

 

  • 委 員 長年、中学校の教員を経験してきました。クラス替えがないと、やはり、集団が固定化してしまう傾向があります。子どもの世界の中での「位置付け」のようなものがあり、「よし、頑張ろう」と思っている子がいても、固定観念のようなもので新しい環境をつくりにくいところがあります。その中で、いじめや友達同士の人間関係がうまく行かなくなった時の修復が、特に難しいと感じます。小規模校の先生方は、その中で対応しながら、人間関係をうまく調節し、何とか卒業に至らせようと努力しますが、引越しや転校をする状況も見てきました。クラス替えは、新しいクラスで、「今度は頑張るぞ」というきっかけになると思います。教師の立場からの意見はそうですが、自分自身の経験としては、クラス替えがない小学校で育ち、それに対してデメリットを感じたことはありませんでした。

 

  • 委 員 アンケートの設問(学年内でクラス替えができることの必要性)の時点で、クラス替えがないことが大変デメリットがある、という前提があるように感じたので、校長先生に聞いてみたいと思いました。

 

(2) 今後の方策の方向性の検討に当たり整理すべき事項等について

≪事務局説明≫

資料2に基づき説明。

  • 委員長 案件(2) 「今後の方策の方向性の検討に当たり整理すべき事項等について」事務局から説明がありましたが、皆さんから御意見、御質問がありましたらお願いします。

 

  • 委 員 統廃合に伴い、スクールバスが必須になるのであれば、森の里と玉川の学校施設を両方利用するのはいかがでしょうか。例えば、1学期は森の里小学校の施設を利用し、その間玉川小学校は公民館の機能として利用する。地域の運動会などは、いつも必ず小・中学校の開催予定を聞きながら予定を決めています。現在は地域コミュニティの中心が公民館になっているので、それを学校にしていく考えはどうか、と考えました。

 

  • 委員長 ありがとうございます。案件2で四つの項目がありますので、まずは地域コミュニティの単位について、整理したいと思います。

 

  • 事務局 コミュニティの単位の考えについて、昔から、学校と地域コミュニティは強く結びついています。適正規模・適正配置の取組は、昔の8町村域で整理していくという考えで検討を進めてきました。しかし、説明会等の中で、「現在は、公民館区を地域コミュニティの単位として考えた方が適正ではないか」という意見を多くいただきました。地域ではなく地区に一つ学校を維持するという考えについて、住民の皆様にお考えを聞きたく、玉川・森の里地区のアンケートの設問としました。結果は、保護者の方と地域住民の方とで少し傾向は異なったものの、おおむね「地区に学校が必要」という回答になりました。適正規模の方針と、地区住民の考えを尊重したいという2点の兼ね合いを考えるため、委員の皆様に御意見を伺いたいと思います。

 

  • 委員長 ありがとうございます。これを踏まえて、ハード面・ソフト面から御意見はありますか。

 

  • 委 員 ハード面は通学路の安全性の確保が重要かと思いますが、歩道の確保など、予算が許す限り一つずつ危険箇所を対応していくことでクリアできると思います。ソフト面は、学校は「地域コミュニティの拠点」と言いながら、自分自身は地区の学校にほとんど行ったことがありません。学校教育と社会教育に隔たりがあると思います。自治会や子ども会の加入率も低く、そこの壁を取り払っていかないと、本当の意味で地域コミュニティの拠点にならないと思います。また、最近タウンニュースで、学校の老朽化に伴って建て替えを行うという記事を読み、適正規模の取組をしているのに、建て替えの話が進んでいるのは政策がアンバランスではないかと感じました。

 

  • 委員長 依知南小と緑ケ丘小の建て替えの話が進んでいます。2つの小学校は適正規模の対象ではないので、それはそれで進めているのだと思います。

 

  • 委 員 資料2の(2)、通学路の危険箇所として、飯山にある久保橋が挙げられていますので、これについて補足したいと思います。久保橋付近は、宮の里や荻野方面から白山交差点を通り、県道相模原・大磯線につながり、国道246号線、秦野伊勢原への抜け道になっているため、非常に交通量が多いです。また、先日(6月2日)の大雨の際には、小鮎小から小鮎川方面に降りていく坂道に大量の水が流れ、子どもたちが通学に使うには大変危険だと感じました。また、上飯山地区から小鮎小まで行くのは50分程度掛かります。アンケート結果を読んで、飯山地域の方々は、これらの危険性をとても重視しているのがよく分かります。

 

  • 委員長 地域性や地区ごとの問題点も含めて、御意見が伺えました。案件2については以上とします。その他、事務局からお願いします。

(3) その他

≪事務局説明≫

資料3に基づき説明。

 

4 閉 会

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