【陳情第5号】国による義務教育財源の保障、教育の機会均等と水準の維持・向上並びに行き届いた教育の実現を求める意見書...
陳情第5号 令和8年7月30日受理
件名
国による義務教育財源の保障、教育の機会均等と水準の維持・向上並びに行き届いた教育の実現を求める意見書を国に提出することを求める陳情
陳情者
相模原市中央区富士見六丁目6番13号
湘北教職員組合
執行委員長 出石 裕
付託委員会
環境教育常任委員会
陳情の趣旨
国は、全ての国民が持つ教育を受ける権利を保障する立場にあります。子どもたちが全国どこに住んでいても、一定水準の教育を受けられる環境を整えるには、3分の1に引き下げられた義務教育費国庫負担制度を2分の1へ復元するとともに、義務教育教科書無償給与制度を堅持する必要があります。
現在、中央教育審議会では、次期学習指導要領の改訂に向けた議論が始まっています。その中でも議論の中心は、多様な児童・生徒に柔軟に対応できるカリキュラムの在り方についてとなっています。文部科学省の資料によると、小学校35人学級をモデルとした際に、学習や行動面で著しい困難3.6人、不登校傾向4.1人、不登校0.7人、特異な才能がある0.8人、日本語を家であまり話さない1人の割合で、在籍しているとしています。一方で、昨年10月に公表された、経済協力開発機構(OECD)が実施した「国際教員指導環境調査(TALIS)2024」では、小・中学校とも教員の1週間当たりの仕事時間は、依然として国際比較で最長であることが明らかになっています。全ての子どもの学びと育ちを保障し、多様な一人一人の子どもに、柔軟な対応が可能となるゆとりある教育環境の構築は喫緊の課題です。
現在神奈川県では、県内の公立中学校に対する、スクールカウンセラーの募集案内において、1日7時間、年間35日勤務とする第1号会計年度任用職員269人分を予算化しています。スクールソーシャルワーカーについても、55人分の予算となっています。広域行政機関として、従前より多い人数を配置しているとはいえ、全ての学校に、十分な時間で配置できている状況ではありません。不足する時間を市町村が雇用しているケースも多々ありますが、自治体間では較差が拡大している状況です。
また、現行の「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律」における乗ずる数で教員を配置した場合、現行の学習指導要領における標準授業時数で考える教員一人当たりの持ち授業時数から考えると、勤務時間の中では十分な授業準備をする時間が取れていないことが明らかになっています。職場からは、授業準備や教材研究、子どもや保護者と向き合う時間が確保できないとの声が継続して上がっている状況にあります。さらに、個別指導の必要性を感じていても、現行の法律では、学級数を基盤としている配置のため、十分な個別指導が叶わない状況となっています。そのため、市町村で様々な支援員を配置しているケースも多々ありますが、これも自治体間での較差が拡大している状況です。
子どもたちがどこに住んでいても等しく教育を受けることができ、一定の水準が担保されるよう、地方財政を確保した上で負担制度の2分の1へ復元することを今の教育を支える基とし、国によって教職員定数改善が推進され、より最適な配置がなされる制度となることを強く求めます。
以上の観点から、2027年度政府予算編成において下記事項が実現されるよう、地方自治法第99条の規定に基づき国の関係機関への意見書提出を陳情いたします。
陳情の項目
1 教育の機会均等、水準の維持・向上、無償制の維持に不可欠な義務教育費国庫 負担制度を存続・拡充させること。また、学校事務職員・学校栄養職員をその対象から外さないこと。さらに、義務教育教科書無償給与制度を継続すること。
2 行き届いた教育を実現するために、現行の「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律」を改正し、抜本的な定数改善を図ること。
3 学校の働き方改革・長時間労働の是正を実現し、教職員が子どもと向き合う時間を確保するために、加配の配置増など教職員定数改善を推進すること。また、スクール・サポート・スタッフ、介助員等の専門スタッフ職の拡充、教育環境を整備するための予算を確保・拡充すること。
4 子どもたちの心に寄り添うための、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの拡充を行うこと。
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更新日:2026年08月27日
公開日:2026年08月27日