令和6年厚木市議会第6回会議(9月定例会議)市民福祉分科会長報告
9月定例会議が終了しました。
こちらでは、10月4日の予算決算常任委員会に報告された市民福祉分科会の分科会長報告をお知らせします。
なお、掲載は会議録が公開されるまでの期間になります。それ以降は会議録を御覧ください。
ただ今議題となりました日程のうち、本分科会に分担されました案件につき、去る9月17日と25日に予算決算常任委員会 市民福祉分科会を開きましたので、主な質疑につきまして御報告申し上げます。
まず初めに、9月17日に審査いたしました、「議案第62号 令和6年度厚木市一般会計補正予算 第4号 所管科目」は、委員から、
【質疑】地域介護・福祉空間整備等補助金について、耐震化工事の詳細は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】市内民間法人からの申請に基づき、認知症対応型のグループホームが1か所、認知症対応型のデイサービスの事業所3か所における老朽化に伴う耐震改修工事である。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】その4か所は、市内のどの地域に設置されている事業所なのか。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】1棟の建物に入っている。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】交付金について、申請の時期や交付までの流れは。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】令和6年4月30日付けで国から県を通じて実施に係る事務連絡があり、耐震工事を予定していた市内の法人から計画書等の提出があった。交付決定後に事業着手し、令和6年度中に完了する必要があることから補正を行うものである。
との答弁がありました。また、
【質疑】予防接種健康被害救済事業費について、新たに対象となった人数は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】9月1日現在、17名から計21件の申請があった。そのうち15件は厚生労働省から審査結果の報告があり、認定が11件、否認が4件、残りの6件は、現在結果待ちという状況である。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】一般的な副反応の症状は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】発熱、倦怠感、頭痛、筋肉や関節の痛み、その他まれにアナフィラキシーや急性心膜炎、心筋炎などの症状がある。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】情報を公表する考えはあるか。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】予防接種健康被害救済制度は個人情報を多く取り扱っており、市ホームページでは申請件数や調査委員会の開催状況など一部を公開している。認定件数等は、できる範囲で公開に向け調整していきたい。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】症状が出てから、給付までの流れはどのようになっているのか。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】予防接種を受けた方に健康被害が生じた場合、住民登録をしている市区町村に申請をしていただく。市では、提出された書類をもとに、予防接種健康被害調査委員会を経て、県を経由して国に書類を送付する。そして国の疾病・障害認定審査会でワクチンと健康被害の因果関係が判断され、国が予防接種に基づく健康被害と認定した場合、市が給付を行う。なお、本市に書類が提出されてから請求者へ決定通知を出すまでの期間は、全国から厚生労働省へ進達される件数が影響していることから1年から2年ほどかかっている。
との答弁がありました。
以上が、9月17日に行いました分科会の審査概要であります。
続きまして、9月25日に行いました、決算議案審査について御報告申し上げます。
決算議案審査では、本分科会に分担されました
・議案第48号 令和5年度厚木市一般会計歳入歳出決算について[所管科目]
・議案第50号 令和5年度厚木市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算について
・議案第51号 令和5年度厚木市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算について
・議案第52号 令和5年度厚木市介護保険事業特別会計歳入歳出決算について
・議案第53号 令和5年度厚木市病院事業会計決算について
の5件について、決算書及び関係書類を基に、行政効果、財源の確保、予算執行の状況等について詳細な審査を行いましたので、主な質疑について御報告いたします。
初めに、「議案第48号 令和5年度厚木市一般会計歳入歳出決算について 所管科目」は、委員から、
【質疑】福祉総合情報システム管理事業について、システムの概要は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】庁内9課の福祉情報に関する業務システムである。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】事業費の推移は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】令和4年度は1億558万7900円、令和5年度は7429万700円である。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】競争入札は検討できないのか。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】法改正等に迅速かつ適切に対応する必要があるため一者随意契約としている。
との答弁がありました。また、
【質疑】遺族援護事業について、会員の高齢化による遺族会運営への影響は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】次世代の意向もあり引継ぎが難しいが、追悼行事等の活動において、子や孫の世代などの参加を広く働きかけている。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】地区追悼式や、遺族会の活動状況は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】会員を中心に開催時期や実施方法など、地区の実情に応じて開催している。今後は、広く地域住民等へ周知啓発するよう助言していきたい。
との答弁がありました。また、
【質疑】高齢者外出支援事業について、タクシー利用助成が大幅に拡大されているが、地区別の申請率は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】申請率の高い地区は、厚木南地区が17.1%、厚木北地区が11.5%、愛甲地区が11.2%である。申請率の低い地区は、荻野地区が2.9%、依知南地区が3.2%、依知北地区が3.3%である。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】申請率の低い地区に特化して周知を行う検討は行ったのか。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】各地区の状況等を検証し、多くの方に制度を知っていただけるよう周知していきたい。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】助成券について、現在400円券が48枚となってるが、100円券を設ける検討は行ったのか。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】券の内容をどのようにするのが、高齢者の方にとって利用しやすいのかニーズに応じて考えていきたい。
との答弁がありました。また、
【質疑】障害者日中活動支援事業について、やむを得ない事由による措置である児童通所の内容は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】通常、障害児通所支援事業の利用は、市が保護者にサービスの支給決定を行い、保護者と事業者が契約を交わすことでサービスの利用開始になるが、児童虐待等で児童養護施設や里親に送致された場合などは、当該児童に放課後デイサービス等の支給決定を行うものである。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】通常の決定とサービス内容に違いはあるのか。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】支給決定の方法に違いがあるだけで、サービスに違いはない。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】利用者数の推移は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】令和4年度は4人、延べ利用日数は518日、令和5年度は6人、延べ利用日数は599日である。
との答弁がありました。また、
【質疑】介護職員キャリアアップ等支援事業補助金について、見直した内容は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】従来の研修費や、資格取得の費用の補助に加え、人材確保に係る求人広告等の費用についても補助対象とした。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】研修の内容は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】接遇やマナーなどの基本的な研修、職員の指導を行うためのコーチング研修のほか、介護支援専門医の資格に係る実務者研修や、認知症介護実践者研修などのサービス提供に必要な資格の取得などである。
との答弁がありました。また、
【質疑】放課後児童対策事業と放課後子ども教室推進事業について、放課後児童クラブと放課後子ども教室の運営の違いは。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】対象者や活動内容、実施時間などの受入れ体制が異なっている。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】実施校は相川小学校と鳶尾小学校のみか。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】令和5年9月から新たに依知小学校と小鮎小学校を常設校とし、4校で実施している。
との答弁がありました。また、
【質疑】放課後子ども教室推進事業について、保護者への情報提供はどのように行ったのか。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】4月当初、保護者全員に通知している。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】他の学校の子供たちも参加できないのか、というような意見はあったのか。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】常設校の近くの学校でモデル事業を実施した際、参加者からは、今後も参加したいという意見をいただいている。
との答弁がありました。また、
【質疑】市立保育所整備事業について、小鮎保育所の整備内容は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】旧園舎の隣接地に、従来の定員数を維持した新たな保育所を建設した。整備手法は、リース方式を採用し、設計から施工・管理までを一括で行う方式とし、契約期間は2033年3月までで、終了後に施設の所有権が市に移転することになっている。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】リース方式を採用した理由と効果は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】将来の保育需要を考慮するとともに、整備期間の短縮と事業費の平準化を図るためである。整備期間の短縮により、入所児童がより早くよりよい環境で保育が受けられるようになった。
との答弁がありました。また、
【質疑】老人クラブ指導育成事業について、クラブ数も会員数も減少しているが、会員増強を含め減少に歯止めをかける取組は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】庁内各所へ募集のリーフレットの配架やポスターの掲出など、厚木市老人クラブ連合会と連携し進めている。多くの方に興味を持ってもらえる催し物を実施することが新規加入につながるため、老人クラブ連合会を通じた助言も必要だと考えている。との答弁がありました。
続きまして、「議案第51号 令和5年度厚木市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算について」は、委員から、
【質疑】国民健康保険料について、1人当たりの平均額は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】6月の保険料本算定時の1人当たり保険料で比較すると、令和4年度は9万9691円、令和5年度は10万334円である。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】収納率の推移は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】現年度分の保険料収納率は、令和4年度が93.69%、令和5年度が93.01%である。滞納繰越分の保険料収納率は、令和4年度が32.62%、令和5年度が28.91%であり、物価高騰などによる影響が大きいと認識している。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】収納課に移管している金額は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】新規及び継続分合わせて、4898世帯、約7億6000万円である。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】移管の条件は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】原則として、過年度に滞納がある世帯について全件を移管している。
との答弁がありました。
続きまして、「議案第53号 令和5年度厚木市病院事業会計決算について」 は、委員から、
【質疑】医師勤怠管理システムの導入に伴う医師のプライバシーは、どのように保護しているのか。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】労働時間の管理を目的として活用するものであるため、更衣室やトイレなどプライバシーに関わるような場所は把握できないようになっている。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】どのように位置情報を把握してるのか。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】医師が所持しているビーコンが発信器となり、病院の出入口をはじめ、院内56ヶ所に設置した受信機に接近した際に時間データを記録することで、位置情報を把握している。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】働き方改革の一環として成果はあったのか。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】令和5年度は、まだ試験導入であるためその成果はないが、意識づけや当直体制の見直しを図るとともに、労働時間の短縮計画を策定した。
との答弁がありました。また、
【質疑】手術支援ロボットによる手術実績は。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】令和5年8月から運用を開始しており、令和5年度は56件実施している。内訳は、外科で直腸がんを23件、泌尿器科で前立腺がんを33件実施している。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】医師の人員確保は検討しているのか。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】令和5年7月に泌尿器科において、ロボット指導できる資格を持つ医師が着任しているが、引き続き派遣元の大学病院と連携し、医師の確保に努めていきたい。また、現在は産婦人科や、外科では胃がん等でも手術できる医師を確保している。
との答弁がありました。さらに、
【質疑】手術支援ロボットの手術と通常の手術の違いはあるのか。
との質疑があり、理事者から、
【答弁】ロボットにより安定した操作が可能であり、緻密な作業が行えることや、3Dカメラの搭載により視認性が向上するなど、通常の手術に比べ医師の心理的負担が軽減している。また、従来の腹腔鏡手術よりも細かい鉗子を使えるため、挿入する傷口を小さく抑えられることや、繊細で緻密な手術が可能になるため、手術に伴う出血量の減少や手術時間の短縮により、患者の身体的負担も軽減でき、術後についても、合併症の発症リスクの低下というデータも出ていると医師から聞いている。
との答弁がありました。
以上が、本分科会に分担されました決算議案の審査概要であります。
最後に、決算審査を踏まえ、本分科会の要望事項について申し上げます。
- 少子高齢化への対策については、市民の声を聴く機会を設けて実態を把握し、教育の充実や子供たちが安心して過ごせる居場所づくり、また、健康寿命の延伸や高齢者が楽しめる環境づくりなどの施策に、より一層取り組むとともに、コロナ禍で縮小された事業や各種団体への補助金・助成金等については適正に執行されたい。
- 福祉・医療分野における市民サービス向上のため、関係課における人員の十分な確保など職場環境の改善を図るとともに、物価上昇など情勢の変化に柔軟に対応するために必要な財源の確保及び行政のスリム化に引き続き努められたい。
- 感染症指定医療機関といった政策的な医療を担う地域の基幹病院として、市立病院の健全経営及び新たな救急医療体制の確立に向けて取り組むとともに、市民の命を守り、信頼される医療の提供に引き続き努められたい。
以上で報告を終わります。
この記事に関するお問い合わせ先
議会事務局 議会総務課 議事調査係
〒243-8511
厚木市中町3-17-17(市役所本庁舎5階)
電話番号:046-225-2701
ファックス番号:046-223-9535
メールフォームによるお問い合わせ
更新日:2024年10月08日
公開日:2024年10月08日