令和4年度第2回あつぎ郷土博物館協議会 会議録

更新日:2023年07月03日

公開日:2023年03月14日

 次のとおり令和4年度第2回あつぎ郷土博物館協議会を開催いたしました。

  1. 日時  令和5年2月22日(水曜日)午後2時から午後3時30分まで
  2. 場所  あつぎ郷土博物館
  3. 出席者 委員9人、 社会教育部長、文化財保護課長、あつぎ郷土博物館長、職員5人
  4. 案件
    1. 令和4年度における事業の実績について
    2. 令和5年度事業計画について
    3. 郷土博物館の長期展示予定について

令和4年度第2回あつぎ郷土博物館協議会 会議録

1 開会

文化財保護課長

 

2 あいさつ

会長挨拶

社会教育部長挨拶

 

3 議 題

(1)令和4年度における事業の実績について 資料1

資料1に基づき事務局から説明。

副会長 :施設見学で小学校3年生を中心に来館されたと説明があったが、学校のカリキュラムの関係か。

事務局 :小学校3年生の社会科で「昔の道具と暮らし」という単元がある。出前展示でも行っているが、博物館に来ていただき解説や実際の展示物を見学してもらったりして学習するというコンセプトで御来館いただいている。

副会長 :それは事前に先生と相談をしているのか。

事務局 :基本的には事前に御来館いただいて、調整をしている。

委 員 :施設見学を見ても3年生が多いが、教材との関係があるか。

事務局 :3年生で多いパターンは、体験学習室で「昔の道具」のお話をさせていただいた後に、基本展示室で展示解説をする方法をとっている。「昔の道具と暮らし」に抱き合わせて御来館いただいている。

副会長 :地域展のテーマや地域の選定方法は。

事務局 :地域の定め方は、市勢要覧の地域の順番で決めている。地域が決定したら、学芸5人で分担して地域の特徴的なものを選んで展示している。

副会長 :そうすると、地域によって自然系の場合やその他のテーマになることもあるのか。

事務局 :そうではなく、学芸員5人のうち人文系が4人、自然系が1人のため必ず自然系も入るので両側からの視点で展示会を開催している。

委 員 :共催講座の団体の数や人数はどのくらいか。

事務局 :2団体で、古文書解読会は25人。わらべ歌協会は休止中のため、人数の詳細は把握できていない。

委 員 :4ページの写真機撮影会では具体的にはどのようなことをしたのか。

事務局 :町場の暮らしの展覧会で写真館を取り上げた。市に寄贈を受けたアンソニー型の写真機があったので、それを使えるように市内の写真館と調整し、5組限定ではあるが撮影会を行った。

会  長 :写真はホール等で展示したのか。

事務局 :肖像権の問題があったので、事前準備で職員を撮影したものを、しばらくの間、展示していた。また、博物館ニュースに掲載する許可をいただけたご夫婦の写真を掲載した。

委 員 :行事に対して学芸員数が少ない。手伝いのようなボランティアを育成していく予定はあるか。

事務局 :他の館では協力してくださる方々がいることは承知しているが、保険の関係など、色々課題はあるのでそういったところを調べ上げてクリアして、できたらよいと思っているが、「やります」と宣言まではいかないので研究をしていく。また、岸邸では、3つの行事を行っているが、全てボランティアの方に手伝ってもらっている。さらに、下川入、棚沢地域に限定されるが、あつぎ郷土博物館地域連絡会の方々に花壇整備などをご協力いただいている。

委 員 :先ほどの説明で、2月25日の公演については定員オーバーとのことだが、この辺の地域限定ではあるが午前中にも公演を行っていただくことになっている。これからも意識していきたいと思っている。

会 長 :ボランティアは大変なところもあったりするが、法改正で地域連携が求められているので、博物館ファンを作る意味でもボランティアは大切なのかなと思う。是非前向きに考えていただければと思う。

 

(2)令和5年度事業計画について 資料2

資料2に基づき事務局から説明。

会 長 :展示会だが、現段階で説明できる範囲で説明していただけるとイメージができる。

事務局 :蛾の世界について、現在、当館には整理された昆虫標本が11万点ある。その中で3万4千点が蛾の種類であり、これは資料館時代から蛾の専門家の先生に収集に携わってもらっていて、先生方の標本の資料をご寄贈いただくことで収集が進んでいるもの。3万4千点のうち2千8百種類、日本産の蛾が約6千種類あるので、約半分が当館にあることとなる。この数は、国立科学博物館や静岡県の自然史ミュージアムなどに匹敵する収集数となる。この特性を生かして展示をすることになった。蛾というと「汚い」、「怖い」などのイメージがあるが、「きれい」なものや「かわいい」蛾もいる。そのような観点から蛾の一面を知っていただきたいと考えている。また、擬態といって自然の中に溶け込んで見えなくするという工夫をする種類もいるので、クイズ形式で観ていただけるようにも考えており、学術的な面と楽しめる面の両面での展示を考えている。

地域展については、「依知地域」を紹介することになるが依知地域は中津川と相模川に囲まれている。その中で特徴的なものとして、当該地域のお寺にある掛け軸で弁天様を扱ったものがあるが、それが、この度市の有形文化財に指定されたため、そこをメインとし、民俗系では養蚕の指導所があったことから養蚕を扱うこととした。また、自然史では河川に親しみがあるところで鷺。厚木市の鷺は11種類記録されているが、そのうち9種類が依知地域で記録されているので鷺を中心に展示をしていきたいと考えている。当博物館には11種類の標本があるので、それも一挙に公開したいと思い、鷺をテーマにした。

続いて和田傳については、タイトルが、「デビュー100年 和田傳再発見今甦るあつぎの明治大正昭和を生きた作家の真実」。和田傳は名誉市民第1号になった人物ではあるが、厚木市民にとって和田傳を知っているのは、和田傳文学賞で聞き知っている人がほとんどで、著作はほぼ絶版になっている。図書館で簡単に読めるものも全集や最後の頃に出版された書物だけになっている。今年の7月がデビュー作「山の奥へ」という小説を発表されてから、ちょうど100年になるので、これを機会として今一度、和田傳という人物を見直して、あつぎの皆様に和田傳文学賞だけではなく和田の魅力を知っていただきたく企画をした。関連講座は5回予定しているが、この中には、今でも和田を研究している方もいらっしゃるので、最新研究について御講演いただき、また、地域でずっと和田傳と民俗、人々の暮らしについて考えていらっしゃる方にもご講演いただく予定。また、夏休みの時期に設定しているため、子どもたちにも広く和田傳という人物を今一度考えてもらえるような企画も準備したいと考えている。また、厚木市制定の昭和30年に執筆した戦後の代表作「鰯雲」という小説があるが、昭和32年にカラーで映画化されているので、その映画も上映出来るよう準備を進めている。さらに子どもたちが来館しやすくなるように夏休みの宿題と絡めてのワークショップや、「農民文学」という雑誌の表紙を書かれている先生から絵のご指導をいただけるよう考えている。火の用心について、火の用心という掛け軸が静岡県の秋葉山にあるが、それを各代のお坊さんが書かれている。その掛け軸を相当数お持ちの方から、今回、博物館に100数十点寄贈していただけることになった。それを中心に展覧会をしたいと考えている。年末の防火シーズンと併せた催しなどもしていきたいと考えている。

委 員 :今年のバッタ展もフィールドワークなどユニークな講座をしていたと聞いているが、蛾の世界についても、フィールドワークを考えているか。

事務局 :講座2回の内訳について、1回は蛾の専門家が関わっているフユシャクについて語っていただくお話会を開催しようと考えている。もう1回はライトトラップを皆様に体験してもおうと考えており、夜の観察会を計画している。

委 員 :一般向けのライトトラップはあまりないので、皆、楽しみ来られると思う。

委 員 :先ほど3年生の話題が出たが3年生では蝶やバッタを習う。そのために3年生の見学が多いのかとも思った。是非その時に蛾と蝶とは違わないと説明をしていただければと思う。フユシャクも今はすごくみられる。

委 員 :地域展について、当該地域の小学校や中学校とかに特に厚く広報できるか。

事務局 :広報の媒体としては、「広報あつぎ」が一番大きいが、各展示会ではそれに加えてポスター等を配布している。通常は、東海地方や関東甲信越などにも多数配布しており、遠方からも観覧に来てもらえるが、さすがに地域展となるとそれは意味がないので対象地域の小中学校や公民館に多めにポスターを配布するような対応を考えている。市の広報についても3月15日号に1面の3分の1を使って今回の展示を紹介することになっている。地元には多少厚く広報をしていきたいと考えている。

委 員 :地域展で使ったパネルなど再利用するのか。例えば博物館の展示の後に地域の公民館に展示するようなことはあるのか。

事務局 :展示会のそれぞれによって組み合わせがある。パネルも実物の資料と合わせて解説をするような対の関係になっているので、パネルだけを持って行って展示するのは難しい。今後は次に使えるような形での展示を見据えた上でパネルを作っていきたいと考えている。

 

(3)郷土博物館の長期展示予定について 資料3

資料3に基づき事務局から説明。

委 員 :そろそろ厚木秦野道路関連の遺跡発掘調査の展覧会をやる予定はないのか。

事務局 :現状も博物館の展示とは切り離してホールを利用して毎年遺跡展を実施しており、今年もこれから、発掘の最新の研究成果を博物館で発表するよう計画している。

委 員 :デジタルアーカイブスについての必要性についてどう考えているか。

事務局 :デジタルアーカイブ化については、まず予算措置が必要になる。ここで法改正され、アーカイブ化が必要になることについて、財政当局に投げかけていく必要があり、まずは予算確保からと思っている。コロナ禍において観覧の方法も変わってきており、アーカイブ化をしてウエブ上で公開していくことがこれからの取組の一つと思っている。

委 員 :中央図書館が持っている資料と博物館の資料との相互交流は行っているか。

事務局 :図書館の資料もデジタル化していかなければいけないと思っている。博物館との資料の連携についてはこれから考えていく。

委 員 :図書館は資料の検索ができるが、博物館ではどうか。

事務局 :来年度の研究部門にも記載したが、少なくとも目録化したものを公開できるよう進めている。また、国の施設である国文研と覚書を結んでおり博物館の資料を写真撮影してもらい公開をしていくこととなっている。

 

(4)その他

  特になし

 

4 閉会

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