令和8年度施政方針

更新日:2026年02月18日

公開日:2026年02月18日

はじめに

令和8年度の予算及び諸案件の御審議をお願いするに当たり、私の新年度の市政運営に臨む所信の一端を述べさせていただくとともに、主要な取組について御説明申し上げ、市民の皆様並びに議員の皆様の御理解を賜りたいと存じます。

昨年は、終戦から80年という節目の年を迎え、改めて平和の尊さや歴史の重みを心に刻むとともに、大阪・関西万博においては、最先端技術や各国の文化が披露されるなど、過去に学び、未来を展望する意義深い1年となりました。

本市におきましても、昨年2月1日に市制施行70周年を迎え、これまでの歩みを振り返ると同時に、未来へ向けた新たな歩みを踏み出す1年でもありました。

先人のたゆまぬ努力によって築かれてきた業績に、改めて敬意を表するとともに、あつぎへの愛着と誇りを深める機会とするため、多彩な記念事業を実施してまいりました。どの事業においても多くの市民の皆様に御参加いただき、記念すべき年を共にお祝いし、絆を深めることができました。市民の皆様と深めた絆は、本市にとって貴重な財産であり、今後のまちづくりを進める上で大きな原動力となることを確信すると同時に、ここで築いた絆を一過性のものとせず、次の10年、20年、そして30年後となる市制100周年へと確実に(つな)ぎ、育てていかなければならないと強く決意したところでございます。

こうした思いの中、私は本年の市政運営に臨むに当たり、その決意を「(つなぐ)」という一文字に込めました。

市民の皆様との強い(つな)がりを築く。記念事業で育んだ市民の皆様との絆を(つな)ぐ。未来へ向けてまちづくりを(つな)ぐ。市民の皆様に情報を(つな)ぐ。

この「(つなぐ)」は、まちづくりのあらゆる分野に通じるものであり、市政の根幹を成す考え方でもあります。それぞれの立場や役割を尊重しながら、対話を重ね、力を結集することで、地域の力を高め、持続可能なまちづくりを着実に進めてまいります。

本市では、令和8年度から令和17年度までの10年間を計画期間とする「第11次総合計画」を策定いたしました。

人口減少や超高齢社会の進展、大規模災害リスクの高まり、デジタル化の更なる進展など、私たちを取り巻く環境は急速かつ複雑に変化しています。こうした時代だからこそ、変化を恐れず、柔軟に対応していくことが、今、行政に強く求められております。

本計画に掲げた将来都市像は、「つながる未来都市-A-T-S-U-G-I-」であります。未来を切り開く-A-Ambitious(アンビシャス)、共に創り育む-T-Together(トゥゲザー)、安心と安全-S-Safe(セイフ)、ほかにはない個性をいかす-U-Unique(ユニーク)、自然と共生する-G-Green(グリーン)、創造と発見を生み出す-I-Inspire(インスパイア)の6つの目指す姿を重ね合わせ、先進技術と伝統、都市と自然、多様な市民が調和することで、新しい価値を創造し、市民がふるさと厚木に愛着と誇りを持てる、共に創る「共創のまち」を目指してまいります。

市民の皆様の思いが込められた将来都市像の実現に向け、「住みたいまち」、「育てたいまち」、「働きたいまち」を重点に置き、子育て・教育、福祉・健康・コミュニティ、安心・安全、都市整備・産業、環境、スポーツ・文化芸術・魅力の各分野において、計画的かつ着実に施策を展開してまいります。これらに係る各分野の施策を横断的に連携させ、あらゆる世代の皆様に、住みたい、住み続けたい、住んで良かった、働きたいと感じていただけるまちづくりを推進してまいります。

まちづくりとは、今日の便利さを追求するだけではなく、明日への責任を果たしていくことにほかなりません。私は、この思いを胸に、あつぎの未来の礎を築く市政を実現すべく、覚悟と責任をもって力強く取り組んでまいります。

こうした思いの中、令和8年度の当初予算につきましては、新たな総合計画にふさわしいまちづくりに向けた取組を柱として、編成を進めてまいりました。予算総額につきましては、一般会計1,261億円、特別会計を合わせた総額は1,993億円を超え、過去最大の予算規模となります。

それでは、令和8年度の主要な取組につきまして、「第11次総合計画」に定めるA-T-S-U-G-Iの6つのまちづくりの目標に沿って、御説明申し上げます。

「Ambitious 未来を切り開く」子育て・教育の取組

1つ目のまちづくりの目標、「Ambitious(アンビシャス)」では、子育て・教育の取組として、こどもたちが新しい時代の創り手となり、自分らしく成長できるまちを未来につなげるため、未来を切り開く創造力を育む環境づくりを推進してまいります。

私は就任以来、「子育て・教育で選ばれるまち」を目指し、市立小・中学校給食費の無償化などに取り組んでまいりました。

その上で、安心して出産し、子育てができる環境を整えることこそが子育て支援の出発点であるとの認識の下、出産・子育ての希望がかなう環境づくりに向け、ライフステージに応じた切れ目のない支援に取り組んでまいります。

主な取組といたしましては、出産・子育てを望む夫婦への支援として、新たに不妊検査費及び不育症の治療費を助成するとともに、安心して出産の準備ができるよう妊婦健康診査の補助回数を拡大してまいります。

全てのこどもの育ちを応援し、こどもの良質な成育環境を整備するため、多様な働き方やライフスタイルにかかわらず、全ての子育て家庭が柔軟に保育所や認定こども園等を利用できる「こども誰でも通園制度」を推進してまいります。

また、保育環境を支える保育士及び幼稚園教諭等の安定的な確保に向け、就労応援給付金を始めとした支援を実施し、保育・教育の担い手である人材の確保、定着及び離職防止を図ってまいります。

さらに、「架け橋期」と呼ばれる義務教育の開始前後の児童が、学校生活へ円滑になじみ、学びや生活の基盤を育むことができるよう、幼稚園、保育所、小学校の関係者と連携を図り、児童を組織的に支える体制を構築してまいります。

要支援・要保護児童とその保護者、特定妊婦等の不安や悩みに寄り添いながら、家事や子育て等を支援するため、訪問支援員を派遣し、養育環境の充実を図るとともに、虐待の未然防止等につなげてまいります。

子育て相談や育児をする方々の交流の場である子育て支援センターにつきましては、こどもの健やかな成長の原点である遊びを通じた学びや冒険・経験・体験ができる機能等を拡充するため、リニューアルに向けた準備を進めてまいります。

三田児童館及び三田放課後児童クラブにつきましては、施設の複合化を図り、一体的なこどもの居場所づくりに向け、移転先となる三田小学校のプール敷地の整備を進めてまいります。

次に、教育で選ばれるまちを目指し、安心・安全で快適な教育環境の整備に取り組むとともに、学校生活において、こどもが未来を切り(ひら)く力を育み、ウェルビーイングの向上を図るため、多様な体験・経験の機会を提供してまいります。

主な取組といたしましては、これまで整備を進めてきました市立小・中学校における特別教室及び体育館の冷暖房設備の設置を完了させ、児童・生徒が年間を通じて快適に学び、活動できる教育環境の充実を図ってまいります。

中学校2・3年生を対象に新たにAI英会話アプリを導入し、生徒が自信をもって自分の思いや考えを英語で伝えることができるよう、個別最適な学びを通して、主体的に英会話に取り組む学習活動の充実を図ってまいります。

また、こどもたちが主体的な学びを通し、自身の才能を開花させるきっかけをつかみ、将来への展望を持つことができるよう、質の高い探究的な学びを提供するため、市内の大学や企業と連携・協力し、中学生を対象に「あつぎ未来塾」を新たに開設してまいります。

インクルーシブ教育の推進につきましては、障がいのあるなしにかかわらず、支援を必要とする児童・生徒が適切な支援を受けることができるよう、市立小・中学校にインクルーシブ支援員等を配置し、支援体制の充実を図ってまいります。

また、学校生活への適応に課題を抱えた児童・生徒が悩み等を気軽に相談できるよう、こころスマイル支援員の配置回数を拡大するなど、不登校の未然防止及び登校支援に取り組んでまいります。

中学校部活動の地域展開につきましては、生徒が希望する活動を主体的に選択できる環境づくりを推進し、休日における学校部活動の地域展開を令和10年度までに段階的に実現するため、「市立中学校部活動地域展開推進計画」を策定してまいります。

「Together 共に創り育む」福祉・健康・コミュニティの取組

2つ目のまちづくりの目標、「Together(トゥゲザー)」では、福祉・健康・コミュニティの取組として、住み慣れた地域で自分らしく暮らせるまちを未来につなげるため、安心して生き生きと暮らせるまちを共に創り、育む環境づくりを推進してまいります。

はじめに、市民の皆様が、いつまでも心身ともに健康で、生きがいを持ち、自分らしく暮らすことができるよう、医療・介護・福祉関係者を始め地域の皆様と協働し、地域包括ケア社会の実現に向けた取組を推進してまいります。

主な取組といたしましては、市民の皆様の健康寿命の延伸に向け、誰もが健やかで生き生きと暮らせる地域社会の実現を図るため、新たに「(仮称)健康づくり推進条例」を制定するとともに、本市の健康増進に関する方向性を示す「第4次健康食育あつぎプラン」を策定してまいります。

高齢者の外出支援につきましては、神奈川中央交通株式会社が企画・販売している「かなちゃんパス」に対し大幅な助成を行い、社会参加の促進や生きがいづくりを支援してまいります。

市立病院につきましては、地域の基幹病院としての役割を果たし、市民の皆様に信頼される医療を提供するため、持続可能な健全経営に向け「第4次市立病院経営計画」を策定してまいります。

私が掲げてきた、愛着と誇りを持てるまちづくりを実現するためには、生き生きと暮らす市民の皆様と活力ある地域コミュニティの力が必要不可欠です。引き続き、地域活動の活性化に向けた支援を推進するとともに、市民の皆様が地域と関わりながら、生涯を通じた多様な学びに取り組むことができる環境づくりを推進してまいります。

主な取組といたしましては、こどもから高齢者までのあらゆる世代が、いつまでも気軽に生涯学習に取り組むことができる環境づくりを推進するとともに、市民の皆様のウェルビーイングの向上を図るため、「第4次生涯学習推進計画」を策定してまいります。

自治会におけるDXの推進につきましては、地域コミュニティの核となる自治会を支援するため、本格運用を開始した電子回覧板をより多くの自治会に利用していただけるよう、積極的に周知・連携を図ってまいります。

また、地域コミュニティの活動拠点である公民館において、利便性の向上と避難所としての機能充実を図るため、トイレの洋式化に向けた改修を計画的に進めてまいります。

「Safe 安心と安全」安心・安全の取組

3つ目のまちづくりの目標、「Safe(セイフ)」では、安心・安全の取組として、心穏やかに暮らせるまちを未来につなげるため、誰もが安心して安全に暮らすことができる環境づくりを推進してまいります。

私は、市民の皆様の命と暮らし、そして笑顔を守り抜くことが最大の使命だと認識しております。そのため、頻発化・激甚化する自然災害に備え、スピード感をもって防災対策に取り組んでまいります。

主な取組といたしましては、神奈川県が公表した地震被害想定調査の結果を踏まえ、市内の詳細な被害想定調査を実施し、防災・減災対策に的確に反映してまいります。

また、3D都市モデルを活用した火災延焼シミュレーションシステムを導入し、大規模火災、林野火災発生時の避難誘導や消防活動の支援体制の構築、災害後の迅速な復旧・復興を目的とした復興まちづくり訓練に活用してまいります。

災害時の生活用水の確保及びトイレ対策につきましては、災害時に、市民の皆様が安心して避難生活を送ることができるよう、大規模災害による断水等に備え、指定避難所である市立小・中学校に防災井戸及び災害用水洗式マンホールトイレを整備してまいります。

また、災害時には、トイレの確保が生活の質を大きく左右することから、避難所のトイレの整備、携帯用トイレの備蓄を引き続き進めるとともに、家庭での携帯用トイレの備蓄が進むよう周知・啓発を図ってまいります。

避難所につきましては、避難所開設時の円滑な受入れと避難者数や要配慮者の早期把握に向け、指定避難所にモバイルルーターを整備し、市公式LINEを活用した避難所受入システムを導入してまいります。

消防・救急につきましては、本市の消防・防災拠点である厚木消防署本署の老朽化に対応するため、建て替えに向けた準備を進めてまいります。

また、円滑な救急業務と医療機関との連携強化に向け、救命救急において1分、1秒を削り出すため、新たに救急隊と医療機関がタブレット端末を用い、迅速に傷病者の情報共有を図る「救急DX・傷病者情報共有システム」を導入してまいります。

さらに、地域や家庭における防火・防災意識の高揚を図るため、少年消防クラブを発足し、地域の防災力の向上に取り組んでまいります。

市立病院の災害対応力の強化につきましては、災害拠点病院の機能維持に向け、大きな影響が懸念される富士山噴火の火山灰対策として、非常用発電機等を保護する防塵フィルターを設置してまいります。

次に、市民の皆様が安心して暮らせるまちづくりを推進するため、市民の皆様、事業者及び警察を始めとする関係団体と協働し、総合的な防犯活動に取り組んでまいります。

主な取組といたしましては、本年11月のセーフコミュニティの国際認証の満了に伴い、新たに「セーフシティあつぎ」として、独自の推進・評価体制を構築し、地域性に即した安心・安全なまちづくりを推進してまいります。

防犯対策につきましては、自治会等が設置する防犯カメラの補助を実施するほか、新たに住宅用防犯カメラの補助を行い、地域の防犯力の強化を図ってまいります。

本厚木駅周辺や厚木一番街の客引き行為等に対する不安感の解消に向け、居酒屋やカラオケ店等を指定営業の対象に拡大し、客引き行為の規制を強化するとともに、関係団体や厚木警察署と連携を図り、本厚木駅周辺の更なる環境浄化に取り組んでまいります。

「Unique ほかにはない個性をいかす」都市整備・産業の取組

4つ目のまちづくりの目標、「Unique(ユニーク)」では、都市整備・産業の取組として、活力にあふれ、機能性のある持続可能なまちを未来につなげるため、市民の皆様の利便性の向上とまちの活性化につながる、ほかにはない都市空間の整備により、新しい価値を生み出す環境づくりを推進してまいります。

本市は、広域的な道路ネットワークの要衝に位置し、5つのインターチェンジを有するという、優れた交通利便性を備えています。こうした立地条件を背景に、先人たちが計画的な土地利用、企業誘致などを積み重ねてきたことにより、産業集積が進み、強固な産業基盤が形成されてきました。

今後も、これらの強みを最大限にいかし、産業の更なる集積を図るとともに、既存産業への支援を行い、持続的なまちの活力向上に取り組んでまいります。

主な取組といたしましては、新たな企業の立地に係る奨励措置を拡大するほか、市内企業の大規模な設備投資に対する奨励金の創設、企業の生産性向上や賃上げに向けた支援の拡大を図ってまいります。

また、資材価格等の高騰など、刻々と変化する社会情勢に対応し、更なる地域経済の活性化につなげるため、「第4次産業マスタープラン」を策定してまいります。

さらに、交通利便性をいかした産業拠点の形成を進めるため、山際地区、山際北部地区及び長谷南部地区における土地区画整理組合の設立に向け、地権者組織を支援するとともに、新たに片平地区を始めとした産業用地の創出に向けた取組を推進してまいります。

まちのにぎわいの創出につきましては、本市での長期営業の促進や厚木の名店の創出に向け、10年以上継続して営業している店舗に対し、デジタル広告宣伝に係る経費を補助してまいります。

農業振興につきましては、農業経営の安定化を図り、新規就農者支援に取り組むとともに、市民朝市や夕焼け市の開催、農産物直売所等の支援を行い、地場農畜産物の消費拡大を図ってまいります。

また、鳥獣被害対策として、ツキノワグマ出没時の対応策の検討や野生鳥獣の効果的な被害対策を強化するとともに、捕獲した野生鳥獣を地域資源として有効活用し、ジビエ利用の拡大を図ってまいります。

次に、誰もが快適に移動でき、住み続けることができるまちづくりに向け、交通利便性や居住環境の充実、渋滞解消や生活インフラの立地促進に取り組み、コンパクト・プラス・ネットワーク型都市構造の更なる充実を図ってまいります。

主な取組といたしましては、本市における重要な都市インフラとなる厚木秦野道路について、国に未事業化区間を早期に事業化するよう要望するとともに、国の整備に先行し、市の中心部に集中する交通の分散に資する、(仮称)森の里インターチェンジへのアクセス道路である船子・飯山線や尼寺原幹線などの整備を進めてまいります。

コミュニティ交通につきましては、公共交通機関と連携を図り、荻野地区及び森の里地区のコミュニティ交通の運行を支援するとともに、公共交通不便地域へのコミュニティ交通導入に向け、地域の皆様と取組を進めてまいります。

次に、本厚木駅周辺の生まれ変わりにつきましては、市役所本庁舎の移転を大きな契機とし、人の流れを創出するまちづくりに取り組み、これからの厚木にふさわしい、新たなまちの顔となる本厚木駅周辺をデザインしてまいります。

主な取組といたしましては、本市の玄関口である本厚木駅北口と未来・図書館、市庁舎等で構成する複合施設「あつめき」や本庁舎跡地を面として捉え、快適な歩行空間や広場と建物が一体となった「歩いて楽しいまち」の実現を目指し、再開発準備組合とともに、にぎわいの創出に向けた取組を推進してまいります。

複合施設「あつめき」につきましては、あらゆる世代の居場所となる施設を目指し、令和9年度の開館に向け、引き続き建設工事を進めてまいります。

本庁舎の跡地につきましては、「(仮称)新たな交流拠点としての多目的アリーナ整備基本計画」を策定し、中心市街地のまちづくりや地域活性化の核となる施設を検討してまいります。

次に、我が国が人口減少社会に突入している中、都市としての持続可能性を高めるため、多くの方に、住みたい、住み続けたい、住んで良かったと思っていただける、魅力あふれる、住みやすいまちづくりに取り組んでまいります。

主な取組といたしましては、北部地区公園の整備に向け、平常時には市民の皆様のコミュニティや憩いの場として、また、災害時には物資供給や集積の拠点として活用できるよう、計画的に準備を進めてまいります。

定住促進に向けた取組といたしましては、若年世帯の転出超過を抑制し、市内への定住人口の増加を図るため、住宅取得の補助対象を40歳代の子育て世帯まで拡大してまいります。

「Green 自然と共生する」環境の取組

5つ目のまちづくりの目標、「Green(グリーン)」では、環境の取組として、都市と自然が調和するまちを未来につなげるため、豊かな自然と共生しながら快適で美しい環境づくりを推進してまいります。

本市の自然環境は、まちづくりを進める上で重要な資源であり、市民の皆様に高く評価されています。そうした中、ゼロカーボンシティを表明し、「ネイチャーポジティブ宣言」を行っている本市としましては、カーボンニュートラル、生物多様性の保全に向けた取組を更に充実させ、豊かな自然環境を未来につないでまいります。

主な取組といたしましては、気候変動、生物多様性の損失、美化衛生などの諸問題に対応するため、持続可能な循環共生型社会の構築に向け「第6次環境基本計画」を策定してまいります。

また、カーボンニュートラルロードマップの目標達成に向け、市内環境団体と連携し、市民の皆様、事業者等が取り組むべき行動変容等について、周知・啓発を実施してまいります。

さらに、国の重点対策加速化事業を活用した太陽光パネルの設置に係る補助金が最終年を迎えることから、多くの市民の皆様や事業者等に御活用いただけるよう、より一層の周知に取り組んでまいります。

生物多様性の保全の推進につきましては、「あつぎこどもの森公園」を本市の豊かな自然環境を象徴するシンボルとするため、環境省が推進する自然共生サイトの認定を受けるとともに、希少種を始めとする動植物のモニタリング調査や侵略的外来種の駆除等に取り組んでまいります。

喫煙者のマナーの向上や非喫煙者と共存できる環境整備につきましては、路上喫煙禁止区域内の喫煙者に対する罰則を令和9年度から設けることを広く周知するとともに、喫煙者のマナーの向上に向け路上喫煙パトロールを強化してまいります。

なお、路上喫煙パトロール及び罰則の強化は、本厚木駅周辺の環境浄化につながることから、客引き行為等の規制強化と連携を図り一体的に取組を進めてまいります。

「Inspire 創造と発見を生み出す」スポーツ・文化芸術・魅力の取組

6つ目のまちづくりの目標、「Inspire(インスパイア)」では、スポーツ・文化芸術・魅力の取組として、自分らしく心豊かに暮らせるまちを未来につなげるため、住む人や訪れる人が新たな創造と発見が得られる環境づくりを推進してまいります。

私は、これまで、スポーツ・文化芸術・歴史の聖地づくりを掲げ、取組を進めてまいりました。

まず、スポーツの聖地づくりにつきましては、生涯スポーツの推進や競技力の向上、全国大会やトップレベル競技の招致、施設の整備などを総合的に進め、市民の皆様がスポーツに親しみ、シビックプライドを育む環境づくりに取り組んでまいります。

主な取組といたしましては、スポーツをする人、みる人、支える人、スポーツに関わる全ての人が、一緒にスポーツの価値を享受できる地域社会の実現に向け、「第3次スポーツ推進計画」を策定してまいります。

また、新たに全国リーグの招致に向けた補助制度を創設するほか、全国大会等の招致に対する補助要件を見直し、全国規模のスポーツ大会やイベントを本市で開催しやすい環境を整え、「する」、「みる」スポーツの機会の拡大に取り組んでまいります。

スポーツ施設の整備につきましては、「スポーツの聖地づくり基本計画」に位置付けた既存施設の再整備などの方向性に基づき、誰もが気軽にスポーツの魅力に触れることができる環境整備を進めてまいります。

次に、文化芸術・歴史の聖地づくりにつきましては、本市の文化芸術・歴史を、市民の皆様と共に楽しみ、磨き、継承していく中で、郷土への誇りや人と人との絆を育むとともに、市民の皆様が様々な文化芸術・歴史の魅力に触れ、親しむことができる環境づくりを推進してまいります。

主な取組といたしましては、人・まち・自然が響き合うあつぎの文化芸術を創造するため、「第2次文化芸術振興計画 第2期基本計画」を策定してまいります。

また、友好都市糸満市がある沖縄県の国指定重要無形文化財「(くみ)(おどり)」の公演を招致するほか、著名なアーティスト等による質の高い作品・演目の鑑賞を始めとした最高峰の文化芸術に触れる機会を創出してまいります。

次に、観光振興につきましては、社会情勢や環境の変化に迅速に対応し、観光の魅力を磨き上げ、多くの方に「行ってみたい」、「また来てみたい」と感じていただけるよう、本市の魅力に触れる機会、体験していただく機会の創出に取り組んでまいります。

主な取組といたしましては、観光を取り巻く環境の変化へ的確に対応した新しい観光戦略の構築を図るため、「第3次観光振興計画」を策定してまいります。

観光資源の充実につきましては、あつぎ温泉郷の活性化に向け、日帰り入浴に対応する施設改修費用を補助し、集客の促進や観光の魅力創出につなげてまいります。

行財政運営の取組

最後に、6つのまちづくりの目標、A-Ambitious(アンビシャス)、T-Together(トゥゲザー)、S-Safe(セイフ)、U-Unique(ユニーク)、G-Green(グリーン)、I-Inspire(インスパイア)を力強く推進していくためには、将来の人口動態や財政状況を見据え、社会経済情勢等に的確に対応した行財政運営を行わなければなりません。

その基本姿勢として、あらゆる環境の変化に柔軟に対応する体制を確立し、質の高い行政サービスの提供に向け、公共施設・インフラの総合的な管理の徹底、DXの推進、多様な主体との連携、広域連携の推進に取り組んでまいります。

主な取組といたしましては、あらゆる分野において、創意工夫や柔軟な発想のもと、抜本的な改革に取り組むため、「第8次行政改革大綱」を策定してまいります。

デジタル化の推進につきましては、市民の皆様の利便性向上や業務効率の向上を目指し、新たに「DX推進計画」を策定してまいります。

窓口サービスにつきましては、新庁舎移転を見据えた総合窓口の整備に向けて、一部手続きのワンストップ化を進めるとともに、「書かない窓口」対象手続の拡大を図るなど、更なる利便性の向上や窓口利用の待ち時間の短縮などに取り組んでまいります。

都市間連携の強化につきましては、広域的な課題解決や効果的な行政運営を推進するため、「県央やまなみ協議会」や「県央相模川サミット」などにおいて、更なる連携を図り、関係機関や地域間での協力体制を強化してまいります。

以上、令和8年度の市政運営に当たり、私の所信及びこれを実現するための主要な施策について、御説明申し上げました。

おわりに

市制70周年という節目を迎える中で、市民の皆様の参加により、市の鳥「エナガ」を制定いたしました。

エナガは、小さな体でありながら、仲間と協力し合い、巣をつくり、子育てをする鳥として知られています。共に支え合い、役割を分かち合いながら困難を乗り越えていくその姿は、本市が目指す共創のまちの在り方、そのものです。

私は、市の鳥であるエナガを、共に創る「共創のまち」の1つの象徴として、市民の皆様と対話を重ね、共に考え、行動し、新しい価値を創造する中で、人と人、想いと施策を(つな)ぎ、共創の輪を着実に広げてまいります。

最後に、私が自身の思いを重ねている言葉があります。

それは、昨年、アジア人として初めて米国野球殿堂入りを果たされたイチローさんが、1票差で満票選出とはならなかった際に語った言葉です。

「不完全であるのはいい。生きていく上で、不完全だから進もうとする。」

今の状態に満足することなく、現状を真摯に受け止め、更なる高みを目指して改善を重ねながら、自らの力で未来を切り拓こうとする高い志を感じました。

まちづくりを進める上で、人口減少や超高齢社会の進展、社会・経済環境の変化など、直面する課題は少なくありません。しかし、だからこそ、私はもっと良くしたいと挑み続けることができる。高みを目指そうと思えるのです。

本年は、「第11次総合計画」の初年度として、これからの10年に向けて歩みを進めていく、重要な年でもあります。市民の皆様お一人お一人があつぎ愛を育み、「ふるさと厚木」を誇りに感じていただけるまち、さらには全国・全世界から憧れを抱かれる魅力あるまちとなるよう、私はその先頭に立ち、全身全霊で市政運営に取り組んでまいります。

市民の皆様並びに議員の皆様のより一層のお力添えを心からお願い申し上げ、令和8年度の施政方針といたします。

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