せんみ凧について

せんみ凧の歴史
せんみ凧は、セミの形した凧の呼び名です。その起源は明治30年代(1897~1906)と言われています。この凧の考案者は、伊勢原市東大竹の大宝寺の住職であり当時は、まだまだ壇信徒も少なかったので、寺院裏の竹やぶの竹を利用して何か作って生活の糧にならないかと考えたのがきっかけであると言われています。
「せんみ凧」は県央・県西地区の子供たちにとっては忘れられない凧であり、五月のお節句を中心にしてよく揚げられていました。住職の弟子からその子へ伝承され、そのうちの一人が厚木市七沢へ昭和5年に嫁入りされてから、ここで注文に応じて製作されました。
「せんみ凧」の全盛期は明治末年から昭和30年頃までで、一時は年間に約2万個も製作されて県下各地をはじめ東京にまでも出荷されたと言うことです。

せんみ凧製作の留意事項について
せんみ凧は、長さ約33センチ、幅約78センチ。竹ひごと和紙で作り、羽を赤く、胴体を黄色、ピンク、紫、黒で塗り分ける。軽くて弱い風でも揚がりやすいのが特徴です。
・真竹(10月末から11月のもの)を使用する。
・せんみ凧の色・配色は絶対に変えない。
指定色:あか・きいろ・もも・くろ・むらさき
・形や大きさを変えない。(例えば、羽を長くするとかはだめ)

・紙は和紙を使用する。
・縦棒と横棒は竹の皮と肉を使用する。
せんみ凧の伝承と玉川せんみ凧保存会について
「せんみ凧」を伝承した七沢にお住まいの方がお亡くなりになり、その娘さんがひとりで製作されていた時期があった「せんみ凧」を伝承し、後世に伝えていくことを目的に平成17年4月、「玉川せんみ凧保存会」が発足されました。
平成18年からは、玉川小学校6年生の卒業制作として、凧づくりの指導を行い、地域の伝統、文化の継承しています。
また、毎年春に開催している玉川公民館の文化振興事業である「せんみ凧づくり教室・凧あげ大会」において、保存会として協力し、多くの参加者に楽しんでいただき、「せんみ凧」の文化を伝えています。
この記事に関するお問い合わせ先
玉川公民館
〒243-0121
厚木市七沢175-6
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更新日:2025年01月28日
公開日:2025年01月28日