相模のささら踊り(長谷)
![舞台の上で青い着物を着た方々が円になり、ささら踊りをしている写真](http://www.city.atsugi.kanagawa.jp/material/images/group/74/003_51360888.jpg)
![太鼓やビンサザラを演奏して、ささら踊りを踊っている写真](http://www.city.atsugi.kanagawa.jp/material/images/group/74/004_51344219.jpg)
第17回厚木市郷土芸能まつり
県指定無形民俗文化財(平成20年2月5日)
所在地
長谷
保持者
長谷ささら踊り盆唄保存会
概説
今から200年くらい前の江戸時代中頃から、相模地方の農村で「ささら」という竹で作られた楽器や太鼓を鳴らして盆踊りを行う風習が伝わっていました。厚木の農村でも、明治時代中頃まではとてもはやり、毎年お盆になると村中の人たちが踊ったものでした。その後、明治の終わりの盆唄禁止の通知により下火になり、大正12年の震災を境にほとんどなくなってしまいました。昭和51年、地元の古老より伝え聞き復活し「長谷ささら踊り盆唄保存会」となりました。踊り方はわからなくなってしまいましたが、盆唄は昔のまま伝えられています。また、昔は、隣り合う村の者たちが、お互いに相手方の悪口を言ったり、自分の村をほめる内容で唄い合う「掛け合い」が行われていました。ウタイックラとも呼ばれ、隣接する長谷と愛甲でも、ささらやたいこを持ち着物に赤タスキをかけた娘たちが、村境の堀(現在の玉川辺り)に集まり、互いにはりあったようです。かけ合いは当時の若者たちにとってのレクリエーションでもあったようです。
現代に受け継がれる相模のささら踊り
「相模のささら踊り」は、揃いの浴衣に帯を締めた襷掛けの女性が、「ビンササラ」と呼ばれる竹の楽器を鳴らし、小太鼓に合わせて優雅な振りで踊るものです。下記の盆唄に中世の風流を想わせる古風なものが残されている点が貴重とされています。
また、県内で上記の「掛け合い」が現在も受け継がれているのは「愛甲ささら踊り盆唄保存会」と「長谷ささら踊り盆唄保存会」のみです。
平成10年9月10日に市の無形民俗文化財に指定され、平成20年2月5日には県の無形民俗文化財に指定されました。
盆唄歌詞
- 長谷の百石さんの 土用干し見たか
見たよ見ました 今朝ほど見ました
帯が七竿 小袖が八竿 紺かたびらが 十二竿十二竿 - お竿にかければ お竿が折れる
お綱にかければ お綱がたるむ 裏の小柳
小枝にかけて 吹けよそよ風 やなぎかぜやなぎかぜ - 松になりたや 大山の松に のぼりくだりの
日よけの松に 竹になりたや
小易の竹に かわいい道者の 杖竹に杖竹に - 揃った揃った 踊り子が揃った 揃った中の
チョイト水投げて 石駄が濡れる
帯止めや濡れる おや恥かしや たたれまいたたれまい - 長谷の中ほど 小高い岡に
日本三長谷観音おわす 御利益あらたか
目の神様よ目の神様よ - 愛甲の八郎兵衛さんの土用干し見たか
見たよ見ました 昨日見ました 古ふんどしに
古前かけよ あれでも八郎兵衛さん 土用干しか土用干しか - 愛甲の踊り子は なぜ出てこない
ささらがないか 太鼓がないか ささらも太鼓も
揃っちゃいるが お腹に七月の 子がござる子がござる - 愛甲の八郎兵衛さんじゃ 倉が建ったそうじゃ
遠くで見れば 白かべ造り
近くで見たら 鳩のくそ鳩のくそ - 長いな長いな 両国橋や
長いな 一瀬の川か二瀬の川か
三瀬 四瀬 七瀬 八瀬の川八瀬の川 - 七夕様よ七夕様よ
この手をあげて くださるならば
一に短冊 二に歌書いて 三にさらりと 天の川天の川
活動について
主な公演等
- 7月 相模ささら踊り大会
- 秋頃 郷土芸能まつり
- 通年 郷土芸能普及公演・出前体験教室
- 通年 イベント等での公演
稽古日程
随時、公演の状況に合わせて更新を行っています。
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厚木市中町3-17-17
電話番号:046-225-2509
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更新日:2022年01月20日
公開日:2021年04月01日