【陳情第18号】神奈川県に私学助成の拡充を求める意見書の提出を求める陳情

更新日:2021年11月29日

公開日:2021年11月29日

陳情第18号 令和3年11月12日受理

議決結果 令和3年12月23日不採択

 

件名

神奈川県に私学助成の拡充を求める意見書の提出を求める陳情

陳情者

横浜市中区桜木町三丁目9番地 横浜平和と労働会館4階

神奈川私学助成をすすめる会
代表 長谷川 正利

付託委員会

環境教育常任委員会

陳情の趣旨

昨年度から国の就学支援金制度により、年収590万円未満世帯まで私立高等学校の授業料実質無償化が実現しました。さらに神奈川県では県独自の授業料補助制度の拡充により年収700万円未満世帯まで、県内私立高等学校の平均授業料相当額まで補助され、授業料無償化が実現しました。県民の願いである学費負担の公私間格差の是正がまた一歩進み、中学生の高等学校選択の幅が広がりました。

しかし、これらの制度では補助対象が授業料に限定されているため、生活保護世帯でも施設整備費等の負担額が年間約27万円残されます。近隣の都県、例えば年収910万円未満世帯まで授業料実質無償化を実現している東京都、年収720万円未満世帯まで多子加算を措置し、年収500万円未満世帯まで施設費等を含めた学費無償化を実現している埼玉県と比べると、今年度は拡充されずに現状維持であった神奈川県の制度は見劣りします。愛知県では施設費を授業料に振り替えることで平均授業料が上がり、授業料補助額が増額になり、施設費が少額のため学費の9割を補助金が賄っています。

また、神奈川県の私立学校への生徒1人当たり経常費補助は、昨年度国基準(国庫補助金と地方交付税交付金の合計額)を達成した幼稚園を除けば、小中高いずれの校種でも国基準額を下回っています。その全国順位は、県の近年の努力にかかわらず、高等学校は47都道府県中43位、中学校は45都道府県中45位、小学校は36都道府県中32位と、全国最下位水準です。私立学校においても「少人数学級」を実現するための「専任教諭増」など、経常費補助増額は早急に取り組まなければならない喫緊の課題です。またこの補助額の低い水準が、保護者負担全国最上位クラスという高学費をもたらしています。保護者負担の軽減は、いまだ道半ばです。

近代私学発祥の地、神奈川の私学は、各校が建学の精神に基づき、切磋琢磨して特徴のある教育をつくり、県民に多様な教育の機会を示して、豊かな日本社会の形成に寄与しています。そうした私立学校に通う児童生徒の保護者負担を軽減し、私立学校の教育条件を向上させ、全ての子供たちの学ぶ権利を保障するため、私学助成を一層拡充していくことは、県政における最重要課題です。

私たちは、貴議会に対して、憲法、教育基本法、子どもの権利条約の理念に基づいて、私学助成の一層の充実を図るように、次の項目について陳情いたします。

陳情の項目

神奈川県知事に対し、地方自治法第99条に基づき「令和4年度予算において私学助成の拡充を求める」意見書を提出してください。

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