令和8年厚木市議会第5回会議(9月定例会議)で可決した意見書
9月定例会議に議員から提出され、可決した意見書は次のとおりです。なお、各書類は関係機関等に送付しました。
国による義務教育財源の保障、教育の機会均等と水準の維持・向上並びに行き届いた教育の実現を求める意見書について
国は、全ての国民が持つ教育を受ける権利を保障する立場にあり、子どもたちが、一定水準の教育を受けられる環境を整えるため、3分の1に引き下げられた義務教育費国庫負担制度を2分の1へ復元し、義務教育教科書無償給与制度を堅持する必要がある。
現在、中央教育審議会では、次期学習指導要領の改訂に向けた議論が始まっている。その中でも議論の中心は、多様な児童・生徒に柔軟に対応できるカリキュラムの在り方についてとなっている。全ての子どもの学びと育ちを保障し、多様な一人一人の子どもに、柔軟な対応が可能となるゆとりある教育環境の構築は喫緊の課題である。
神奈川県では、スクールカウンセラー及びスクールソーシャルワーカーについて広域行政機関として、従前より多い人数を配置しているとはいえ、全ての学校に、十分な時間で配置できている状況ではない。不足する時間を市町村が雇用しているケースも多々あるが、自治体間では較差が拡大している状況である。
また、現行の「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律」における乗ずる数で教員を配置した場合、現行の学習指導要領における標準授業時数で考える教員一人当たりの持ち授業時数から考えると、勤務時間の中では十分な授業準備をする時間が取れていないことが明らかになっている。さらに、個別指導の必要性を感じていても、現行の法律では、学級数を基盤としている配置のため、十分な個別指導が叶わない状況となっている。そのため、市町村で様々な支援員を配置しているケースも多々あるが、これも自治体間での較差が拡大している状況である。
子どもたちがどこに住んでいても等しく教育を受けることができ、一定の水準が担保されるよう、地方財政を確保した上で負担制度の2分の1へ復元することを今の教育を支える基とし、国によって教職員定数改善が推進され、より最適な配置がなされる制度となることを強く求める。
よって、2027年度政府予算編成において、次の事項が実現されるよう要望する。
1 教育の機会均等、水準の維持・向上、無償制の維持に不可欠な義務教育費国庫負担制度を存続・拡充させること。また、学校事務職員・学校栄養職員をその対象から外さないこと。さらに、義務教育教科書無償給与制度を継続すること。
2 行き届いた教育を実現するために、現行の「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律」を改正し、抜本的な定数改善を図ること。
3 学校の働き方改革・長時間労働の是正を実現し、教職員が子どもと向き合う時間を確保するために、加配の配置増など教職員定数改善を推進すること。また、スクール・サポート・スタッフ、介助員等の専門スタッフ職の拡充、教育環境を整備するための予算を確保・拡充すること。
4 子どもたちの心に寄り添うための、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの拡充を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和8年10月5日
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣
厚木市議会議長 瀧口 慎太郎
非核三原則の尊重と堅持を求める意見書について
広島・長崎への原子爆弾の投下から81年が経過する中、我が国は原爆投下による惨禍を経験した唯一の戦争被爆国として、「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」とする非核三原則を長年にわたり基本的な立場として掲げてきた。この原則は、国会においても繰り返し確認され、国際社会に対する我が国の基本姿勢を示す重要なものである。
非核三原則は、我が国が核兵器に依存しないという明確な意思を示すものであり、現実的な安全保障政策の下でも、その核心となる理念は揺らぐべきではない。
よって、国においては、核兵器の廃絶と恒久平和の実現に向け、唯一の戦争被爆国である我が国の国是として、非核三原則を尊重し、堅持するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和8年10月5日
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
外務大臣
防衛大臣
厚木市議会議長 瀧口 慎太郎
地方税財政制度における新たな行政課題への的確な対応を求める意見書について
現在、地方自治体は、子ども・子育て支援の充実、医療・介護など社会保障関係経費の増加、地域公共交通の維持確保、防災・減災対策、公共施設及びインフラの老朽化対応、脱炭素化施策、自治体DXの推進など、多岐にわたる行政需要への対応が求められている。
近年は、物価高騰や人件費上昇の対応に加え、学校給食費無償化、自治体情報システムの標準化など、地方自治体に新たな財政負担が生じている。特に、普通交付税不交付団体は、こうした財政需要に対する地方交付税措置が限定的であり、ふるさと納税制度による個人住民税の減収も財源流出となっている。
さらに、人口減少や生産年齢人口の減少が進行する中において、自治体財政を取り巻く環境は一層厳しさを増すことが想定される。
よって、国に対して地方税財政制度における新たな行政課題への的確な対応を求めるべく、次の事項について実現されるよう強く要望する。
1 全世代型の社会保障、地域活性化、自治体DX、脱炭素化、物価高騰対策、教育、防災・減災、地域公共交通の確立など、増大する自治体の財政需要を的確に把握するとともに、地域社会ニーズに対応する施策の継続的な実施を可能とするため、人材の育成も視野に入れた長期的な視点に立った予算措置を講ずること。
2 物価高騰及び人件費上昇に伴う自治体の財政需要増加に対応するため、普通交付税不交付団体を含む全ての自治体において、必要な行政サービスを安定的に提供できる財源措置を講じること。
3 ふるさと納税制度による個人住民税の減収について、普通交付税不交付団体に過度な負担が生じないよう、必要な見直しを行うこと。
4 「地方創生推進費」については、現行の財政需要において自治体の政策的経費を支える不可欠な規模であることから、自治体の自由な裁量によって使用できる一般財源として恒久化を図ること。
5 自治体業務システムの標準化については、引き続き国の責任において財源を措置すること。また、サイバーセキュリティの強化など、自治体DXの進展に伴い発生するシステム改修、事務負担及び人件費の増大等の負担について、自治体の事情に応じて柔軟に支援できる体制を整備すること。
6 税制改正や国の制度変更により地方自治体に新たな財政負担が生じる場合には、「国と地方の協議の場」等を通じて地方自治体の意見を十分に反映するとともに、普通交付税不交付団体を含む全ての自治体が持続可能な行財政運営を行えるよう必要な措置を講じること。
7 地域医療供給体制の安定的な確保という観点から、公立病院をはじめとする地域医療機関に十分な財政支援を講じるとともに、物価高騰や専門人材の不足にも対応できるように国全体での取組を強化すること。v
8 地方交付税制度の安定性は維持しつつも、普通交付税における個別算定経費の 在り方及び基準財政需要額の算定方式等並びに特別交付税における配分方式の在り方について、不断の再検討を行い、地方交付税が、自治体の事情を十分にしんしゃくした上で財源保障機能と財政調整機能を発揮できるようにすること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和8年10月5日
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣 様
財務大臣
厚生労働大臣
国土交通大臣
内閣府特命担当大臣
(経済財政政策担当)
厚木市議会議長 瀧口 慎太郎
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更新日:2026年10月05日
公開日:2026年10月05日