所得税及び個人住民税の特例措置「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除」について

更新日:2024年01月09日

公開日:2021年04月01日

被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の概要

相続した空き家を売却した場合に所得税が軽減される制度が、平成28年度に新設されました。相続した旧耐震基準(昭和56年5月31日以前に建設)の家屋を、相続発生から3年後の年末までに耐震改修して売却するか、解体し更地にして売却する場合に、譲渡所得から3,000万円が特別控除されます。令和9年までに売却した物件が対象です 。

※譲渡日が令和6年1月1日以降の場合、当該家屋又は家屋取壊し後の土地等を取得した相続人が3名以上の場合、特別控除額は2,000万円となります。

※特例措置を適用するには、税務署での確定申告が必要です。

具体的な計算例

 譲渡所得税額は、次の計算式で算出します。最大600万円の減税になります。

譲渡所得税額=(譲渡価額[売却価格]-取得費-譲渡費用[除却費等]-特別控除額)×20%

取得費は、過去に家屋や土地を取得した際に掛かった費用。不明な場合は、売却価格×5%で計算

【具体例】

相続した家屋を230万円で取り壊して更地にし、3,400万円で売却したときの概算

  • 特例がある場合の税額…(3,400万円-170万円-230万円-3,000万円)×20%=0円
  • 特例がない場合の税額…(3,400万円-170万円-230万円)×20%=600万 

適用要件

 次の全てを満たしたものが対象です。

  • 旧耐震基準の一戸建て住宅
  • 被相続人(亡くなった人)が1人で住んでいた居住用の家屋
  • 相続発生から売却までに、居住、貸付、事業に使われていない
  • 新耐震基準に適合する建物として売却するか、家屋を取り壊して土地だけ売却
  • 相続発生から3年後の12月31日まで、かつ、令和9年12月31日までに売却
  • 売却価格が1億円以下

※譲渡日が令和6年1月1日以降の場合、売買契約書に基づき当該家屋の買主が譲渡日の属する年の翌年2月15日までに当該家屋を取壊した場合又は耐震改修により耐震基準に適合する工事をした場合も本特例の対象となります。

※被相続人が亡くなる直前に老人ホーム等に入居していた場合も対象になります。適用対象となるためには次の要件を満たす必要があります。

  • 介護保険法の要介護認定を受け、かつ、相続の開始直前まで老人ホーム等に入所していた
  • 被相続人による一定の使用がなされ、かつ、貸付、事業、被相続人以外の者の居住に使われていない
  • 老人ホーム等入所直前に被相続人が家屋に居住し、かつ、被相続人以外の居住者がいない

提出書類

 確定申告する際には、次の書類を税務署に提出してください。

  1. 譲渡所得の金額の計算に関する明細書
  2. 被相続人居住用家屋及びその敷地等の登記事項証明書等
  3. 被相続人居住用家屋又はその敷地等の売買契約書の写し等
  4. 被相続人居住用家屋等確認書
    →詳細は下記「被相続人居住用家屋等確認書の発行について 」のとおり
  5. 被相続人居住用家屋の耐震基準適合証明書又は建設住宅性能評価書の写し
    (旧耐震基準の家屋を取壊し、除却又は滅失後の敷地等を譲渡する場合を除く)

特例措置に関する問い合わせ先

 詳細は、国土交通省のホームページを御覧いただくか、確定申告をする税務署へお問い合わせください。

「被相続人居住用家屋等確認書」の発行について

 「被相続人居住用家屋等確認書」は、対象家屋の所在市町村に申請し交付を受けてください。対象家屋が厚木市内にある場合は、厚木市住宅課(市役所第二庁舎12階)で発行します。申請書は住宅課窓口で受け取るか、ページ下部にある関連ファイルからダウンロードして印刷して御利用ください。相談や申請書提出の際には、事前に御連絡くださいますようお願いします。

 なお、「被相続人居住用空家等確認書」の交付には、1週間程度を要しますので御了承ください。

添付書類

 「被相続人居住用家屋等確認書」を申請する際には、次の書類を添付してください。

耐震改修済みの家屋及びその敷地等を譲渡する場合

(様式1-1)に次の書類を添付してください。
  1. 被相続人の除票住民票の写し
  2. 被相続人居住用家屋の譲渡時の相続人の住民票の写し
  3. 被相続人居住用家屋、その敷地等の売買契約書の写し等
  4. 家屋及びその敷地の登記事項証明書(令和6年1月1日以降の譲渡の場合)
  5. 次のいずれかの書類
  • 電気、水道又はガスの使用中止日(閉栓日、契約廃止日等、相続開始以降のもの)が確認できる書類
  • 当該家屋の媒介契約を締結した宅地建物取引業者が、当該家屋の現況が空き家であることを表示して 広告していることを証する書面の写し
  • 当該家屋又はその敷地等が「相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付けの用又は居住の用に供されていたことがないこと」の要件を満たしていることを容易に認めることができるような書類

     6. 被相続人が老人ホーム等に入所していた場合

  • 介護保険の被保険者証や障害福祉サービス受給者証の写し等、被相続人が要介護認定、要支援認定等を受けていたことを明らかにする書類
  • 施設入所時の契約書の写し等
  • 電気、水道又はガスの使用中止日(閉栓日、契約廃止日等、相続開始以降のもの)が確認できる書類又は家屋への外出、外泊等の記録の写し

 

旧耐震基準の家屋を取壊し、除却又は滅失後の敷地等を譲渡する場合

(様式1-2)に次の書類を添付してください。
  1. 被相続人の除票住民票の写し
  2. 被相続人居住用家屋の取壊し、除却又は滅失時の相続人の住民票の写し
  3. 被相続人居住用家屋の取壊し、除却又は滅失後の敷地等の売買契約書の写し等
  4. 敷地の登記事項証明書(令和6年1月1日以降の譲渡の場合)
  5. 法務局が作成する家屋取壊し後の閉鎖事項証明書
  6. 当該家屋の取壊し、除却又は滅失の時から当該敷地の譲渡の時までの被相続人居住用家屋の敷地等の使用状況が分かる写真
  7. 以下のいずれかの書類
  • 電気、水道又はガスの使用中止日(閉栓日、契約廃止日等、相続開始以降のもの)が確認できる書類
  • 当該家屋の媒介契約を締結した宅地建物取引業者が、当該家屋の現況が空き家であり、かつ、当該空き家は除却又は取壊しの予定があることを表示して広告していることを証する書面の写し
  • 当該家屋又はその敷地等が「相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付けの用又は居住の用に供されていたことがないこと」の要件を満たしていることを容易に認めることができるような書類

    8. 被相続人が老人ホーム等に入所していた場合

  • 介護保険の被保険者証や障害福祉サービス受給者証の写し等、被相続人が要介護認定、要支援認定等を受けていたことを明らかにする書類
  • 施設入所時の契約書の写し等
  • 電気、水道又はガスの使用中止日(閉栓日、契約廃止日等、相続開始以降のもの)が確認できる書類又は家屋への外出、外泊等の記録の写し

譲渡の時から譲渡の日の属する年の翌年2月15日までの間に、家屋が耐震基準に適合することとなった場合又は家屋を取壊し、除却又は滅失をした場合(令和6年1月1日以降の譲渡が対象)

(様式1-3)に次の書類を添付してください。
  1. 被相続人の除票住民票の写し
  2. 被相続人居住用家屋の譲渡時の相続人の住民票の写し
  3. 被相続人居住用家屋、その敷地等の売買契約書の写し等(譲渡の時から譲渡の日の属する年の翌年2月15日までの間に、家屋が耐震基準に適合すること又は家屋を取壊し等することを約したことが分かるもの)
  4. 耐震基準に適合することとなった場合は、次の書類
  • 家屋及びその敷地の登記事項証明書
  • 耐震基準証明書又は建設住宅性能評価証明書の写し
  • 工事請負契約書の写し
  • 工事費用の請求書又は領収書等

     5. 家屋を取壊し、除却又は滅失の場合は次の書類

  • 閉鎖事項証明書
  • 敷地の登記事項証明書

     6. 次のいずれかの書類

  • 電気、水道又はガスの使用中止日(閉栓日、契約廃止日等、相続開始以降のもの)が確認できる書類
  • 当該家屋の媒介契約を締結した宅地建物取引業者が、当該家屋の現況が空き家であることを表示して 広告していることを証する書面の写し
  • 当該家屋又はその敷地等が「相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付けの用又は居住の用に供されていたことがないこと」の要件を満たしていることを容易に認めることができるような書類

     7. 被相続人が老人ホーム等に入所していた場合

  • 介護保険の被保険者証や障害福祉サービス受給者証の写し等、被相続人が要介護認定、要支援認定等を受けていたことを明らかにする書類
  • 施設入所時の契約書の写し等
  • 電気、水道又はガスの使用中止日(閉栓日、契約廃止日等、相続開始以降のもの)が確認できる書類又は家屋への外出、外泊等の記録の写し

関連ファイル

令和5年12月31日以前の譲渡の場合

令和6年1月1日以降の譲渡の場合

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都市みらい部 住宅課 住宅政策係
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厚木市中町3-17-17
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