外来種への取組について

更新日:2021年07月01日

公開日:2021年04月01日

アライグマ

オオキンケイギク

外来種とは?

 外来種とは、その地域に生息していなかった動植物が、人間の活動によって他の地域から持ち込まれたものをいいます。
 外来種には、海外から日本に持ち込まれたもの(国外由来の外来種)と、国内でも元々いなかった地域に、別の地域に持ち込まれたもの(国内由来の外来種)があります。 一方で、その地域に元々いた種は在来種と呼ばれています。


 なお、日本にいる魚のコイや植物のクズは、実はアメリカでは「侵略的な外来種」と言われています。

厚木市の取組~多様性を保全するために~

 厚木市では、平成25年3月に「生物多様性あつぎ戦略」を策定し、「未来へつなげよう 自然のめぐみと暮らすまち あつぎ」を目指すべき将来像として、生物多様性の保全と持続可能な利用に向けて取り組んでいます。
 また、戦略では「外来種の対策」を具体的な施策として位置づけ、種や遺伝子の多様性を保全するため、市民及び市民団体等の皆様と連携し、主に特定外来生物を対象に外来種防除を進めています。

特定外来生物について

 海外からの外来種で(1)生態系、(2)人の生命・身体、(3)農林水産業などに特に大きな被害を及ぼす恐れがあるものは、外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)により「特定外来生物」として指定されています。

 特定外来生物を飼育・栽培・保管・運搬・販売・輸入・野外に放つことは規制されており、違反をすると最高で懲役3年、罰金300万円(個人の場合)が科される場合があります。

 なお特定外来生物は、動物では「ヒアリ」や「アライグマ」、「ブラックバス(オオクチバス)」、植物では「オオキンケイギク」や「アレチウリ」などが知られています(特定外来生物の一覧は「関連ページ」の環境省のホームページをご確認ください)。

市内で確認されている特定外来生物の一例

オオキンケイギク

  「オオキンケイギク」は北アメリカ原産の高さ30~70cm程度になるキク科の多年草で、5月から7月頃にかけて鮮やかな黄色の花をつけます。繁殖力が強く在来種の生息環境を奪うなど、生態系に重大な影響を及ぼす恐れがあるとして、平成18年には「特定外来生物」に指定されています。
 最近では、川沿いの土手や道端などにも発生しており、今後、市内の生態系を保全していくためには市民の皆さまの御協力が必要な状況です。近所で見かけられましたら、ぜひ駆除の御協力をお願いします。

 また、見かけても、絶対に持ち帰ったり、植えたりしないでください。

オオキンケイギクの処理方法

  処理する場合は、根から引き抜いたオオキンケイギクをビニール袋等に入れ、収集員へ分かるようにビニール袋等に「オオキンケイギク」と記載し「もえるごみ」の日に集積所へ出してください。ただし、多量となる場合は、厚木市環境政策課までお問い合わせください。

特定外来生物のオオキンケイギクが咲いている様子

スウィンホーキノボリトカゲ

 スウィンホーキノボリトカゲは、台湾原産で全長20~30cm程度の昼行性の爬虫類です。
主にアリやクモ、チョウの幼虫などを捕食し、生態系への影響から2016年8月には特定外来生物に指定されています。

 国内では静岡県磐田市、宮崎県日向市などで生息が確認されており、厚木市でも2016年に南毛利地区で生息が確認されています。

 なお、毒性や人体に危害を加えることはありません。

スウィンホーキノボリトカゲの画像

今後注意が必要な特定外来生物(市内未確認)

クビアカツヤカミキリ

 クビアカツヤカミキリは、中国、台湾、朝鮮半島、ベトナムが原産で体長20~40mmの胸部(クビ)の赤色が特徴的な昆虫です。サクラ、モモ、ウメなど、主にバラ科の木に寄生し、幼虫が樹の内部を食い荒らすことで、木が枯れたり倒れたりする恐れがあります。
2018年1月には繁殖力の強さや、その影響の大きさから特定外来生物に指定されています。

 幼虫の活動期は5月~10月頃で、この期間「フラス」と呼ばれる食べた木屑と糞が混ざったものを、木に開けた穴から排出します。また、幼虫は木の中で2~3年成長を続け、成虫になると木から出て6月~8月頃に産卵します。

 市内では確認をされていませんが、東京都の八王子市やあきる野市など近県の市まで分布が広がってきていることから、注意が必要です。

 また、毒性や人体に危害を加えることはありません。

クビアカツヤカミリキの画像
クビアカツヤカミリキが樹木にいる画像

その他身近な外来種(特定外来生物以外の種)

ナガミヒナゲシ

 地中海沿岸が原産地の一年草で、高さ15~60cm、4月頃~6月頃に道端や空き地などで直径3cmほどの薄いオレンジ色の花を咲かせます。
 特定外来生物ではありませんが、繁殖力が強く、根から他の植物の生育を妨げる成分を含んだ物質を出すことから、生態系等に影響を与える植物です。

ナガミヒナゲシの写真
ナガミヒナゲシの処理方法

 処理する場合は、種ができる前にナガミヒナゲシを抜き取り、ビニール袋等に入れ「もえるごみ」の日に集積所へ出してください。なお、種ができている場合は、種が飛ばないよう十分注意してください。

 また、手で触るとかぶれることもあるので、軍手やゴム手袋などをつけて作業してください。

アメリカオニアザミ

 アメリカオニアザミは、アメリカとありますがヨーロッパ原産のキク科の植物です。
 開花時期は7~10月で高さは50~100cmまでとされていますが、それ以上になる株もあり、市内でも150cmほどになるものも確認されています。
 また、葉や茎に硬く鋭いトゲがあるのが特徴で、手に刺さると痛みを伴います。

アメリカオニアザミの咲いている様子
アメリカオニアザミの処理方法

 葉や茎に硬く鋭いトゲがあるため、厚手の手袋(皮製やゴム製)を着用し、スコップで周囲の土ごと掘り返すか剪定ばさみなどで切り取って安全に駆除してください。なるべく小さいうちに駆除
を進めてください。

 なお、多年草のため駆除しても株や根が残っていれば再生しますので、その場合は再度駆除が必要になります。
 また、花が咲いているときに駆除した場合は、そのまま放置しておくと種子が飛散することもあるので、駆除後はその場に放置せず処分をお願いいたします。

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