令和5年厚木市教育委員会7月定例会

更新日:2024年03月15日

公開日:2024年03月15日

会議概要

会議主管課

教育総務課

会議開催日時

令和5年7月25日 火曜日
午後1時

会議開催場所

厚木市役所 第二庁舎16階会議室

出席者

教育長 佐後 佳親
教育長職務代理者 杉山 繁雄
委員 森  厚子
委員 山本 正彦
委員 宮崎 昌彦
事務局
岸間教育総務部長、八木学校教育部長、長沼社会教育部長、
柴田教育総務課長、坂部教育施設課長、齋藤教育施設整備担当課長、
井出学校給食課長、金子学務課長、倉持教育指導課長、
田口教職員課長、井上教育研究所長、鈴木青少年教育相談センター所長、
長塩社会教育課長、田坂スポーツ推進課長、小野間文化財保護課長、
寺田中央図書館長

説明者

事務局職員

1 教育長報告

2 審議事項

議案第36号  令和6年度使用の厚木市立小学校及び中学校教科用図書の選択について
議案第37号  教育に関する事務の管理及び執行の状況についての点検及び評価について
議案第38号  厚木市和田傳文学賞審査会委員の委嘱について

3 報告事項

(1)  事務の臨時代理の報告について(公務災害の認定について)
(2)  事務の臨時代理の報告について(厚木市いじめ防止対策委員会委員の委嘱について)
(3)  いじめ防止対策推進法「重大事態」の発生及び調査について
(4)  給食用食材等の放射性物質の測定結果について


会議の経過は、次のとおりです。

開会時刻13時00分

○佐後教育長 それでは、ただいまから令和5年厚木市教育委員会7月定例会を開会いたします。
現在の出席者は5人で、定足数に達しております。
厚木市教育委員会会議規則第15条第2項の規定により、本定例会会議録署名委員として森委員を指名いたします。よろしくお願いいたします。
それでは、はじめに、私から報告をいたします。
それでは、令和5年6月20日火曜日に開催されました6月定例会以後の主な行事等につきまして御報告いたします。
お手元の教育長報告を御覧ください。
まず3番目、10番、21番、22番、24番、25番目でございます。6月22日木曜日以後、小鮎地区、睦合北地区、厚木南地区、睦合南地区、睦合西地区、森の里地区において開催されました令和5年度あつぎタウンミーティングに、市長、副市長とともに参加してまいりました。
ミーティングでは、山口市長が掲げる、まずはやりたい8つの政策等について地域の皆様に御説明するとともに、意見交換を行いました。
教育委員会に関する施策としては、学校給食費の無償化や小・中学校適正規模・統廃合の再検討、新しくなる図書館について話題となりました。また、それぞれの地区においては、多くの質問、意見が出され、大変有意義な時間でございました。
日頃から子どもたちを見守り、地域学校協働活動を通して子どもたちの成長を支えていただいている地域の皆様には心から感謝を申し上げるとともに、これからも教育行政への御理解と御支援を賜るようお願いしてまいりたいと思います。
次に、13番目でございます。
7月6日木曜日、教育委員会会議室において、令和5年度厚木市教育委員会点検評価報告書を厚木市教育委員会点検評価委員会委員長から御提出いただき受理をいたしました。
点検評価報告書につきましては、地教行法の規定に基づき、教育に関し学識を有する方の知見の活用を図るため、6月12日月曜日に厚木市点検評価委員会に諮問を行い、その答申として御報告いただいたものでございます。後ほど教育委員の皆様には、対象となる令和4年度実施事業点検評価結果について御審議いただきますので、よろしくお願いいたします。
次に、19番目でございます。
7月11日火曜日、教育長室において、令和5年度厚木市教科用図書採択検討委員会調査研究報告書を厚木市教科用図書採択検討委員会委員長から御提出いただき受理をいたしました。
報告書につきましては、委員の皆様にお配りしてございます。
令和6年度に厚木市立小・中学校で使用する教科用図書について後ほど御審議いただきますが、令和6年度に使用する教科用図書採択に係る厚木市教育委員会の方針に従い、採択権者としての権限と責任において、適正かつ公正な採択を行ってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
次に、15番、17番、20番、23番目でございます。
7月7日金曜日から7月14日金曜日までの期間に、森の里小学校、玉川中学校、依知南小学校、毛利台小学校、妻田小学校、相川中学校の六つの小・中学校を訪問いたしました。
それぞれの学校では、校長先生から学校経営方針や学校の様子などを伺うとともに、子どもたちの授業の様子を見せていただきました。どの学校においても校長先生の特色ある学校づくりの様子や、子どもたちが生き生きと授業に参加し、頑張っている姿を見ることができ、うれしい気持ちになりました。
教育委員会といたしましては、未来を担う子どもたちが健やかに成長していくことができるように、これからも学校を支援してまいりたいと思います。
私からは以上でございます。
本日の日程のうち、議案第38号及び報告事項1から3については個人に関する情報が含まれる案件となりますので、厚木市教育委員会会議規則第13条第1項の規定により会議を非公開としたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」との声あり)
○佐後教育長 御異議ありませんので非公開とし、日程の最後において審議を行うことといたします。
審議事項に入ります。
日程1、議案第36号 令和6年度使用の厚木市立小学校及び中学校教科用図書の採択についてを議題といたします。
議案審議に先立ちまして、提案理由及びこれまでの経過について事務局から説明をお願いします。
教育指導課長。
○倉持教育指導課長 それでは、議案第36号 令和6年度に厚木市立小・中学校で使用する教科用図書の採択について、提案理由及び内容等を御説明申し上げます。
提案理由でございますが、令和6年度使用の厚木市立小学校及び中学校教科用図書につきまして、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第13条、第14条及び同法施行令第15条並びに学校教育法附則第9条第1項の規定により、採択を求めるものでございます。
次に、これまでの経過でございますが、本年4月の教育委員会定例会で決定をしていただきました、令和6年度に厚木市立小・中学校で使用する教科用図書採択に係る厚木市教育委員会の方針に基づき事務の執行に努めてまいりました。
令和6年度から市立小学校で使用する教科用図書につきましては、新規の調査に基づいて採択を行う年になりますので、厚木市教科用図書採択検討委員会において、同委員会規則に基づいて任命をした専門委員を活用しながら教科用図書の調査研究を進めてまいりました。
厚木市教科用図書採択検討委員会では、各委員自身が調査研究を進めるとともに、先日、7月5日水曜日に実施しました第3回厚木市教科用図書採択検討委員会におきましては、専門委員からの報告を受け、検討委員による協議を行いました。それらを受け、7月11日火曜日に検討委員会から教育委員会に答申がされております。
以上がこれまでの経過となっております。
続きまして、議案書に添付いたしました資料の御説明をいたします。
本日採択いただく教科用図書は3種ございます。一つ目は令和6年度に市立小学校で使用する教科用図書、二つ目は令和6年度に市立中学校で使用する教科用図書、三つ目は学校教育法附則第9条の規定による教科用図書でございます。
議案書を1枚おめくりいただいた1ページに、小学校用教科書目録(令和6年度使用)に登録された小学校の教科書一覧を載せてございます。この後、この一覧に掲載された図書について、資料を基に御審議いただくためのものでございます。
なお、理科と生活の欄に記載がございます信州教育出版社の図書につきましては、見本本の送付がございませんでしたことを申し添えます。
また、採択に係る教育委員会の方針の3には、厚木市教育委員会は厚木市教科用図書採択検討委員会による答申を踏まえ、市立学校の教職員、保護者等の意見を参考にした上で慎重に審議し、最も適切と思われる教科用図書を採択するとございますので、検討委員会の答申や展示会等における市民及び教員のアンケート結果を御活用いただきますようお願い申し上げます。
次に、1枚おめくりいただき、2ページを御覧ください。
こちらは、現在市立中学校で使用している教科書の一覧でございます。
現在、市立中学校で使用している教科書に関しましては、令和6年度は採択された図書を継続して使用することとされている期間の最終年度の4年目に当たりますので、法令に基づき、同一の教科書を引き続き採択することについて御審議をお願いいたします。
また、学校教育法附則第9条の規定による教科用図書の採択につきましては、教育委員会におきまして毎年度異なる図書を採択することが可能でございます。各学校から希望のあった図書から、児童・生徒の状況や発達段階等を考慮し、適切であると判断した図書について採択をすることとなっております。該当する図書につきましては、議案書の3ページよりA4横向きで23ページまで載せてございますので、よろしく御審議をお願いいたします。
以上でございます。
○佐後教育長 それでは、議案審議に入ります。
議案の審議に当たりましては、まず、令和6年度に使用する小学校の教科用図書、次に、令和6年度に使用する中学校の教科用図書、最後に学校教育法附則第9条第1項の規定による教科用図書の順で進めてまいります。
まず、小学校の教科用図書について審議いたします。
順番は、1ページの小学校の教科用図書一覧の順に行います。
採決方法につきましては、挙手によるものとし、3人以上の挙手で過半数の賛成といたしますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」との声あり)
○佐後教育長 異議ございませんので、では、国語から始めさせていただきます。
国語の教科用図書について、御意見、御質問をお願いいたします。
宮崎委員。
○宮崎委員 国語なのですけれども、毎年実施されております全国学力状況調査、これは小学校では6年生が対象なのですけれども、この結果、厚木市の子どもたちの課題の一つとして、書く力、書く学習というものが挙げられております。学力状況調査は6年生の結果ですけれども、5年生または4年生からの積上げということでこういう結果があると思うのですけれども、近年、デジタル化が進んでおりまして、ICTの活用、ICTが盛んに使われているということから、書くこと、書く学習が減ってくることを私は懸念をしております。小学校でも、書くことをより意識する必要があると考えております。
光村図書なのですけれども、例えば4年生の上巻で取り上げている、お礼の気持ちを伝えようという単元があるのですけれども、ここにおいて子どもたちが十分に書く活動を行うことができるような印象を持ちました。これは、先ほど言いました下の学年、3年生で、例えば光村では日記を書く活動ですとか手紙を書く活動、そういう単元からつながっていることで、書く力が積み重なっていくのであろうと思っています。
学習の進め方に関しては、東京書籍も、教育出版も、分かりやすく作られている印象があります。
教育出版はよりシンプルで、どのような子どもたちにも分かりやすいという印象を持ちました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますでしょうか。
山本委員。
○山本委員 私は、国語の教科書ということで3社拝見させていただきました。各教科書で扱われている同じ題材が随所に各学年で見られるかと思います。
例えば3年生では「モチモチの木」、それから4年生では「ごんぎつね」、こういった題材が扱われているわけなんですけれども、各社の考察のさせ方が非常に各社それぞれで特徴的だと感じました。特に想像力という観点で考えると、光村図書さんが最も想像力を大きく引き出していると感じた、そういった印象がございます。教材に興味を引かせる質問も多くあって、工夫されていると感じました。
それから、東京書籍さんなのですけれども、教育出版さんもそうですね、全体的に見るとよくできていると感じるのですけれども、想像力を引き出すというところでは、光村図書さん、非常に工夫されていると感じました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますでしょうか。
森委員。
○森委員 私も、今、山本委員がおっしゃっていましたけれども、3社で同じ題材を教材として扱っているところにまず着目いたしました。
例えば「スイミー」は、光村図書では2年生、東京書籍と教育出版は1年生の下で扱っております。御意見の中に、1年生では難易度が高いという声もございましたけれども、私は、この作品は絵本でなじんでいる子が少なからずいるという気がしております。1年生でも十分に扱える題材ではないかと感じております。
例えば教育出版の教科書では、1年の下の64ページに、冒頭で、様子を思い浮かべながら読むと導入しているのですね。これは子どもたちにも場面を想像して読めばいいと、これは低年齢児でも十分にできることだと思っております。
それから、78ページから質問、問いかけの項目があるのですけれども、誰が出てきた、始めと終わり、スイミーの変化はどうだった、各場面のスイミーのつぶやきはどんなことを言っていたのかということですよね。それから、スイミーはどうして変わったのか、こういう問いかけの仕方は、1年生でも十分に対応できる内容ではないかと思っております。
同様に「お手紙」も、光村と教育出版で扱っております。光村図書では2年生、教育出版では1年生で扱っております。このお手紙の内容も、絵本で入っているお子さんは少なからずいるのではないかと思っております。絵本でなじんだ子どもたちは、1年生でも、あの絵本だとか、こういうお話なんだというところから入っていけるかと思っております。
「お手紙」については、この教科書では、最初に楽しく読もうと促しております。その次に詳しく読もうとなっています。そして、絵本でなじんだ子どもたちは、場面を見て光景や表情をいろいろと考えるのだろうと思っておりますけれども、例えば教育出版の124ページ、125ページ、見開きなのですけれども、物語の始めのときに絵が入るのですね。そして、132と133ページも見開きなのですけれども、いわゆる最後の場面。これに対して、教科書から質問事項が出ているのですけれども、この絵の同じところ、違うところはどこか、どうして違うのだろうか。いわゆるがまくんとかえるくんの手紙のやり取りで、最初は心配だったけれども、最後のお手紙をもらったときの絵の表情が違うのですね。子どもたちが、文章の中では読み取れなくても、こういった挿絵の中からでも感じ取ることができる教科書だと思いますので、1年生でも十分に扱えると感じております。大きな違いは漢字を使っている数かと思っておりますので、私はそんな印象を持ちました。
以上です。
○佐後教育長 私から発言したいと思いますけれども、今、森委員から、題材を扱う学年の話題が出されていたのですけれども、自分も教科書を見ていく中で、実は東京書籍の6年生の説明文として「イースター島にはなぜ森林がないのか」という題材が扱われているのですけれども、これは以前は中学生で扱っていた題材だということで少しびっくりしたのですが、今お話があったように、その題材を扱う学年というよりも、その題材を使って何を指導するのか、それを通して何を教えて、どういう力を付けるのかという指定が大事であるということなので、そこの教材、題材の中で、どういうことを狙っているかということが大事だということを今聞いていて思いました。
東京書籍なのですけれども、6年生の中で「永遠のごみプラスチック」という題材があって、これは本文があって、その後に資料が二つ添えられているのですね。ここでは何を教えているかというと、複数の情報を重ね合わせて読むというように言葉の力として目当てが示されていますけれども、複数の情報を重ね合わせて読む、これは、今ちょうどこのインターネットが普及する中で、子どもたちも様々な情報に触れるわけですが、それを比較して読むことを通して正しい情報を身に付けていくということで考えると、今、求められている必要な力だということで、それを上手に教材、題材で扱っているのを感じました。
また、「情報のとびら」というところでは、インターネットの議論から考えようということで、情報の取扱いについて考えさせる工夫があると感じました。
光村図書なのですけれども、6年生の「考えるとは」という題材を見て面白いと思ったのですが、ここの教材では、三つの別の筆者が文章を考えることをテーマに書いているのですけれども、その六つの文章を比較読みをしながら自分の考えと照らし合わせて読み取っていく、考えていく、こういう活動を設定しているのですけれども、これはその文章を、一つの文章を読むだけではなくて比較読みを通して、近くに進んでいくと批評、それからクリティカルリーディングということを学習していくのですけれども、それにつながる活動としてとても良いと感じました。
また、光村図書の中では、読書活動について、4年生で学校図書館の活用について学んで、6年生では公共図書館の活用に触れているなど、系統立った取扱いがされていると感じたのですけれども、この読書活動に関しては、厚木市で進めている読書活動の推進につなげていくことができると感じました。
また、光村図書では、伝統的な言語文化として古典芸能を紹介しているのですけれども、その中で、人形浄瑠璃を取り上げていることも、これも本市の相模人形芝居に通じる内容だと感じました。
私は以上です。
他にございますか。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 私も最初に発言された宮崎委員と同じように、この4月に実施された全国学力・学習状況調査の結果から、厚木市の子どもたちの弱点をどう克服していくのかという視点で教科書を見させていただきました。
そういった視点で見たときに、東京書籍では、5年生の中に「問題を解決するために話し合おう」という単元がありまして、意図を明確にしながら計画的に話し合う単元があるということがあります。自分の考えを伝える力につながるのではないかと感じました。
一方、光村図書には、やはり5年生なのですけれども、より良い学校生活のためにという単元がありまして、自分の立場を明確にして話し合うという学習があります。厚木の子どもたちに必要な根拠を持って説明する力ですとか議論する力、こういう力を付けることができるのではないかと考えております。
同じく光村ですけれども、5年生のところに想像力のスイッチを入れようという単元もございまして、ここではSNSなどで一方的な発言だけを見るのではなくて、日の当たらない部分へ思いを巡らせることの大切さ、それから情報を見直して事実は何かを考えることの大切さが伝えられているということで、これも重要な部分だと感じました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
森委員。
○森委員 先ほど、古典等の扱いのお話がございましたけれども、光村では5年生で古典を、また人形浄瑠璃等々という、6年で芸能のお話がございましたけれども、教育出版でも5年だけで古典を扱っていて、竹取や平家物語、一つ私がユニークだと思ったのは、イソップ物語、日本語で言うと伊曽保物語、これを扱っていて、これを扱っているのはすごくユニークで、イソップ物語も日本でこんなふうに出ているのだと感じてもらえますし、28ページ、29ページでは能、狂言、人形浄瑠璃、そして歌舞伎など、4年生では落語のことも載っているので、こういった古典等々も全社扱っているのだという印象がございます。
学習の流れについて、私自身は説明し過ぎることは気を付けなければいけないのではないかと感じております。光村図書では、スモールステップの工程とも言えますけれども、逆に丁寧過ぎる印象を私自身は受けていて、設問も、聞き過ぎるのは良くないのかと。教師自身も、最低限の発問にして、子どもたちに考えさせるということも必要ではないかと感じております。
教育出版は、全ての題材の最初のページで、一言で、この物語の何を伝えたいのかということを伝えるような入り方をしております。例えば「大造じいさんとがん」、これも全ての教科書に入っていると思いますけれども、冒頭の最初のページには、物語の山場を見つけ、読み深めようと書いてあるのですね。このお話は、山場を見つけて、そんなふうに読んでいくとヒントになるかと思います。
また、5年生の下で35ページ、「雪わたり」がございますけれども、これも長い文章だと思いますが、冒頭のところでは、表現の効果というように促しているのです。このお話は、表現の効果がいろいろなところで出ていると、そのように読み取ることができて、子どもたちも、そういったところを探しながら読んでみようかと思うのではないかと思います。
さらに付録でも、三つぐらい題材が入っていたのですけれども、付録では楽しく読もう、ここはこの物語を楽しく読めばいいのかな、このような導入の仕方は私はとても良いと感じております。
以上です。
○佐後教育長 それでは、私から発言します。
今、スモールステップですとか、その単元の構成のところの話題があったと思うのですけれども、確かに教育出版につきましては単元ごと、その教材の始めのところに学習のヒントが最初に示されていて、しかもイラストで登場人物というか、男の子、女の子が出てきて、吹き出しの形で紹介している。その後の学習が進んでいく中では、非常に分かりやすい示し方だと私も感じました。
また、その点で言いますと、光村図書においては、やはりそれぞれの単元、教材の中で、学習の進め方、構成が非常にしっかりしていると感じました。例えば読む領域では、捉えよう、深めよう、まとめよう、広げようのような流れになっている。それから、書く領域であれば、決めよう、集めよう、組み立てよう、書こう、つなげよう、そういった構成がそれぞれの領域、単元の中ではめられていると、まとまっている。このために、子どもたちが学習する際に、学習の見通しをとても持ちやすいと感じました。またこのことは、先生方へのアンケートの結果からも分かりやすいという意見がありましたので、先生方も、子どもたちも、授業を進めやすい教科書なのだと思っております。
また、教科書の学年の一番最初のところで、前の学年で学習したこと、新しい学年でこれから学ぶことという形で示されておりますが、先生方も子どもたちも、ここを見ると、1年間の中で何ができるようになるのか、どんな力が付くのかということを非常に自覚して取り組める。これはとても良いと感じました。
光村図書に関しましては、子どもたち、先生方にとって非常に年間の見通しを持って取り組みやすい教科書、そういうよさがあると私は感じました。
他に御意見ございますか。
よろしいですか。
他にないようですので、それでは採決に移ります。
それでは、国語の教科用図書につきまして、東京書籍に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
教育出版に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 1人。
光村図書出版に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 4人。
確認します。
教育出版に賛成の方が1人、光村図書出版に賛成の方が4人ですので、国語は光村図書出版を採択いたします。
では、次に、書写の教科用図書について、御意見、御質問をお願いいたします。
森委員。
○森委員 書写でポイントとなるところの一つとして、3年生から毛筆が始まることだと思います。これは初めての活動のスタートなので、そこに着目をしてまず考えました。
教育出版では、墨汁の注ぎ方が掲載されております。光村図書では、墨のすり方が掲載されております。しかし、実際に学校では墨汁が使われることが多いかと考えました。もちろん墨のすり方も大切ではあるのですけれども、墨汁もしっかり説明をしてほしい。ただ入れるだけではなくて、丁寧な説明だと感じております。そのほかのところも、その墨汁等々の使い方のところの墨、毛筆の件では、見開きでとても見やすく、実際に書くということを中心に構成されているという印象を感じております。
光村図書の書写ブックについては、授業で十分に活用できるのであればいいけれども、どうなのかと若干疑問を感じております。
以上です。
○佐後教育長 それでは、私からお話ししますが、やはり導入期の話で、東京書籍の1年生については、とめ、はね、はらいのところが動物のイラストを使っていて、はねるところはカンガルーがぴょんなんていう形になっているのですけれども、非常に子どもたちにとっては興味を持ってこの内容を見ることができるかと思っております。
それから、教育出版につきましては、これは毛筆の部分で、朱墨を使いながら穂先の動きが見える形で示されている。これは非常に毛筆の穂先の使い方、これが分かりやすく見ることができますので、うまく書くコツなどが非常に分かりやすいのではないかと感じました。
それから、光村図書なのですけれども、導入の部分で、とめ、はね、はらいの扱いが非常に丁寧に扱われていると感じました。
また光村は、擬音でコツみたいな形を示していて、例えば「すうっときてぴたっ」とか、これはとめの話なのですけれども、それから曲がりについては「のんびり、ぐるうり」とか、こういう擬音を使って、そのコツを示しているのは、非常に有効なのではないかと感じました。
この光村の特色としては、先ほども話題に出ていた、書写ブック、これが6年生に付いているのですけれども、自分はこれはとてもいいと感じました。というのは、ここに1年生から6年生までに学習したことを日常生活に広げていこうという形でタイトルも書いてあるのですけれども、6年生の学習の中で、これを開いてみると、1年生から学習したことが全て振り返れるようになっていること。それから、またその学年で学習した、例えば3年生では手紙の書き方を、2年生は原稿用紙の書き方、5年生では新聞の書き方、6年生ではポスターを作るときの工夫という形で、実際に学んだことを生活場面、あるいは他の教科の中でいかすことができる、そういったように学習の広がりが生まれるという点では、とてもいいものだと私は感じました。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 東京書籍ですけれども、5年生の毛筆のところなのですけれども、毛筆の穂先の力の入れ具合、これが大変分かりやすく掲載されていて、指導する側にも、教えられる側にも大変参考になると思いました。
昨日、学校の先生や地域の人と会議に出て、その席上で出た話だったのですけれども、最近の子どもの鉛筆の持ち方の話が出ていまして、個性的というか、あまりきちんとした持ち方ができない子どもが多いという話があったのですが、東京書籍の1年生の部分ですけれども、鉛筆の持ち方について、きちんと載っているというのと、左利き用の持ち方も写真が載っていて大変分かりやすい。このように細かい部分が大事だと感じました。
光村図書につきましても、筆の詳しい使い方、左利きの鉛筆の持ち方など、二次元コードから確認するという形になっていますけれども、こういったきめ細かい指導というのも大事だと思っております。
教育出版ですが、自分の経験なのですけれども、低学年のお子さんの中には、文字の形は覚えているのだけれども、書き順はもうめちゃくちゃというようなものが多々見受けられます。そういった中で、教育出版ですけれども、全ての平仮名、片仮名の書き順が掲載されているので、大変良いと思っています。正しい筆順を確認してから書くというのは、バランスの良い文字を書く力を身に付ける上で大変大事なことだと考えております。
また、5年生で、文字を書いて調べたことを発表する活動というのがありまして、そこでは、はがきですとか手紙、メモ、ポスターなど、学んだことを生活にいかそうということが教育出版に載っていて、総合的に今後必要とされる力はこういったところで身に付いてくるのだろうと考えて、大変自分自身、うれしく感じているところです。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
山本委員。
○山本委員 私は、3社どの教科書も作りがよく似ているという印象を持ちました。
その中で、各社の特徴を少し探してみたのですけれども、教育出版ですけれども、書く意欲を上手に引き出す作りになっていると感じました。絵日記や観察日記は、子どもたちにとってすごく学習しやすい、先生方も指導しやすいのではないかという印象を持ちました。また、6年生の文字の旅もいいという印象を持っております。
東京書籍なのですけれども、杉山委員が先ほどお話ししていた左手の持ち方、私もこの写真が非常に見やすくていいと感じました。学年が上のほうを見てみますと、東京書籍の6年生の書く速さというのも、扱いとしては非常に面白いと思いました。
光村図書なんですが、2年生の原稿用紙、4年生の未来をつくるアイデア、これはいいと思っております。さらに、先ほど教育長がお話しされた書写ブック、私もこれはすごく、1年生からの振り返りができて秀逸だと感じました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
宮崎委員。
○宮崎委員 それぞれ、各委員さんが特徴を話されたのですけれども、私も観点としては、1年生のスタートのときの姿勢ですとか鉛筆や毛筆の持ち方、これは小学校の先生は本当に指導が大変なのですけれども、このスタートのときにきちんと身に付けることが大事なのではないかと思っています。その中で、どの教科書も写真をきちっと貼ってあり、姿勢のこと、持ち方のこと、その観点でいくと、光村図書や教育出版が大きく表していて分かりやすいという感じを持ちました。
先ほどICTの話をしたのですけれども、この光村図書は、全体的に写真が分かりやすいのですけれども、各学年、スタートのところでタブレットを使うときの姿勢、これが写真で掲載されているのですね。これは大変分かりやすい。これからタブレットを使うことは増えてくると思うのですけれども、この辺は非常に分かりやすく工夫されていると思いました。
筆の持ち方や鉛筆の持ち方、姿勢については、他の教科の学習にもつながると思いますし、先ほどから話が出ております書写ブックですね、これは6年間の振り返りをするのですけれども、それと同時に中学校への接続を考えると、より日常生活に広げていける内容ではないかと感じました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
それでは、他にないようですので採決に移ります。
書写の教科用図書につきまして、東京書籍に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
教育出版に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 2人。
光村図書出版に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 3人。
確認します。
教育出版に賛成の方が2人、光村図書出版に賛成の方が3人ですので、書写は光村図書出版を採択いたします。
次に、社会の教科用図書について、御意見、御質問をお願いいたします。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 社会ですけれども、まず、東京書籍を見させていただきました。これは3年生で初めて社会科を学ぶわけですけれども、福岡市を取り上げております。写真が豊富で地図などもあって、子どもたちが前向きに学習に取り組める内容になっていると感じました。
6年生になると尼崎市を例として政治の様子を学習することになっておりますけれども、これは東京書籍だけではありませんけれども、厚木市で作っている副読本「わたしたちのあつぎ」、これを十分活用していただいて、厚木市の情報をうまく学習につなげてほしいと考えております。
教育出版ですけれども、これも同じく3年生で、横浜市の事例が扱われております。県全体の地図などが出ておりまして、その中には厚木市も当然入っているわけです。先生方からの御意見にもありましたけれども、こういったことが子どもたちの学習意欲につながると私も感じておりますので、教育出版はいいという印象を持っております。
以上です。
○佐後教育長 それでは、私からなのですけれども、自分も教育出版を見ていたのですが、3年生で初めて社会科に出会う子どもたちですけれども、最初の部分は「わたしたちのまちと市」ということで入っていくのですけれども、この教育出版は、一番最初、導入部分では、特定の市を例に挙げない形でスタートしていました。他の教科書に比べて、まず最初の導入部分では非常に一般化して、自分たちのまちのこととして学習しやすいのではないかと思いました。
また、その導入部分の中で、まち探検に子どもたちは出掛けていくのですけれども、教育出版の中で、地区センターの人に話を聞くというのが写真で出てくるのですけれども、厚木市では地区市民センター、公民館が各地区にございまして、非常に子どもたちの身近にあると。それぞれの公民館とつながりがありますので、子どもたちは実際にその地域の公民館に行って学習することにつながっていくのではないかと感じました。
また、4年生の、水はどこから流れてくるのかというところについては、まさにこの厚木市が関係する相模川、これを取り上げて、浄水場の仕組み等々について学習していきますが、この身近な相模川が取り上げられているということが、厚木の子どもたちにとっては非常につながりのある教科書だという印象を私は持ちました。
他にございますでしょうか。
宮崎委員。
○宮崎委員 3社とも、見ていると親しみのあるキャラクターが登場して、いずれも子どもたちの興味を引き付けるような工夫がされていると思いました。
東京書籍なのですけれども、これは修学旅行で厚木の子どもたちも訪れる日光の写真が大きく載っていまして、これはインパクトがあるなと、事前学習なども含め有効ではないかと思いました。
教育出版なのですけれども、全体的にまとまりのある印象がありまして、それぞれのページ、単元のところに、次につなげようという項目があって、次の学習につながる質問や課題が分かりやすく表現されているのですね。そこもいいと思いました。
それから、写真や地図の掲載で、地元の神奈川の情報が多くあります。例えば3年生で横浜のことを題材に、市役所の職員のインタビューを載せてあったり、神奈川県の地図の厚木市が見られたりするということで、子どもたちが身近に感じることがいいと思いました。
また、相模湖ですとか相模川、宮ヶ瀬ダムなども4年生のところに載っているということで、子どもたちにとっては身近であって学習しやすいのではないかという印象を持ちました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますでしょうか。
山本委員。
○山本委員 日本文教出版の6年生の歴史のところなのですけれども、各時代ごとにページの左端にルーラーがあるのですね。このルーラーが項目ごとに付けられていて、歴史を学ぶ中で、今どこをやっているのか、その把握がしやすいのではないかと感じました。
教育長、宮崎委員がお話しされていたことと重複してしまうところがあるのですけれども、教育出版は非常に相模川ですとか、神奈川県内の名所が多く出ています。4年生の60ページは、写真が出ていて、すごく子どもたちは身近に感じるのではないかと思います。厚木市の教育振興基本計画、これにあるとおり、子どもたちがふるさと厚木に触れることで郷土愛を上手に育んでくれるのではないかと感じました。
また教育出版は、目次からすごくICTを意識した作りになっていると思います。このあたりも非常に個人的には好感を持ちました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますでしょうか。
森委員。
○森委員 今、皆さんの意見の中に厚木が取り扱われている、また写真で入っている、これは本当になかなかないことで、改めて厚木にも、社会的インフラであるとか、そういったものがある、学習意欲につながると私も感じておりますけれども、少し別の視点で感じたところをお話しさせていただきます。
まず、教育出版については、欲しい情報がとても見やすい形で表示されているという印象です。例えば3年の85ページには、農産物の地図というのがあるのですね。日本地図があって、どこでこんな果物が作られていますみたいな絵入りで入っているのですけれども、3年生ですから、子どもたちにとっては自分のまちでこんなものが作られているということが分かって、学習意欲につながるのではないかと感じております。
また、5年生では、ニュースでよく耳にいたしますけれども、5年の16ページに排他的経済水域という表現があったり、または104ページ、「森は海の恋人」というタイトルなのですけれども、何だろうと思ったら、海はよみがえるんですというふうに入っていて、森の大切さを知ることから植林活動に参加をするとか、日常生活から子どもたちの学びにつながっていくのではないかと感じて、そんな箇所がとてもたくさんありました。
また、皆様から御意見もありましたところで、4年生で浄水場について学ぶ場所がございますけれども、私がとても気になったのは、教育出版だけ浄水場が漢字で表記されて、振り仮名が付いているのです。他社2社は「浄」が平仮名で「水場」となっているのですけれども、ついつい下水道があると、浄水場を「上」って勝手に思ってしまうことがあるかと思うのですけれども、教育出版だけは「浄水」と漢字を使っております。例えば日本文教ですと、その同じ学年のページで「働く」が平仮名になっていて、どうして振り仮名を使わないのだろうかと。やはり漢字も含めて何だろうということを考えることはとても大切で、早過ぎるということはないと思いますので、この浄水場については、私は漢字表記で振り仮名を付けるというほうが、学びにより一層近づくんだろうなと。字はこういう字なのかというところで、浄水の意味を更に深く知ることができるのではないかという印象を持っております。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
山本委員。
○山本委員 日本が発展していく中で、功績がある人物はたくさんいらっしゃると思います。各社それぞれ紹介しているのですけれども、田中正造、それから野口英世とか、津田梅子がいたり樋口一葉がいたり、本当に各社様々で、改めて教科書を作っている会社の想いが出ていると思いました。
歴史のところ、もう少し読んでみますと、領土に関することですとか、戦争、平和、人権など、様々な内容について、これも各社それぞれの言葉で伝えていると感じています。例えば領土に関してなのですけれども、北方領土、それから竹島、尖閣諸島について各社ともに触れているのですけれども、日本の立場、こういったところをきちんと伝えている、各社それぞれで伝えているという印象を持っています。
戦争についても同様なのですけれども、教育出版の戦争に関する写真が、様々な場面であったりとか、カラーで写真を掲載していたりとか、すごく今の子どもたち、なかなかイメージ付かないところを具体的に表現していると感じました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますでしょうか。
宮崎委員。
○宮崎委員 今、山本委員から、領土や戦争に関する記載という話がありましたけれども、私も3社とも言葉の使い方ですとか文章の長さ、多少違いはあるのですけれども、各社とも史実に基づいた記載がされていると感じました。
教育出版ですけれども、その史実の根拠とともに経緯などについても分かりやすく記載されていると思いました。
先ほど3、4年生で言った内容、次につなげようというのがあるのですけれども、そこもそうですし、各単元のところで、つかもう、調べる、まとめる、この三段階で学習が進められるようになっていて、子どもたちが全体として理解しやすくできていると思いました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 今、宮崎委員が戦争の部分に触れられたこともありましたけれども、戦争は写真についてもそうなのですけれども、新たに確認された史実ですとか政治のこと、こういうことについて教育出版が写真、イラストを上手に使って、大変全般的に分かりやすいという印象を受けました。
戦争や平和と関連しまして、どの教科書もですけれども、自衛隊の災害派遣について触れられています。日本文教出版ではコラムにも記載があって、シビリアンコントロールの説明をされているところが、しっかりできていると感じました。
人権の面ですけれども、その大切さについてはどの教科書も当然扱っているわけですけれども、教育出版は江戸時代の身分制度による差別について、本文の中で、差別を受けていた人々の状況ですとか、その中でも残した功績などについて記載がなされております。これから国際社会に出ていく日本人として知っておいてほしいと思うような内容が分かりやすい文章でまとめられているという印象を持ちました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
それでは、他にないようでございますので採決に移ります。
社会の教科用図書につきまして、東京書籍に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
教育出版に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 5人。
日本文教出版は挙手なしとして、確認いたします。
教育出版に賛成の方が5人でございますので、社会は教育出版を採択いたします。
それでは、次に、地図の教科用図書について、御意見、御質問をお願いいたします。
それでは、最初に自分から発言をさせていただきます。
2社出ておるのですけれども、見比べますと、これは印象の部分もあるのですけれども、自分としては、見比べると帝国書院のほうが色が穏やかに感じるのですね。こちらのほうが子どもたちにとって見やすい、学習しやすいのではないかと第一印象で感じました。
中を見ていきますと、東京周辺の縮尺が大きくなっていることから、神奈川県を詳しく見ることができると思いました。ですので、厚木の子どもたちにとって、帝国書院は学習しやすいと思いました。
また、統計が出ているページが両方ともあるのですけれども、帝国書院のほうは、農作物などの都道府県の生産高の割合が帯グラフで載っています。これを見ると、サクランボは山形県でこんなに採れているということや、リンゴは青森、レタスは長野、ジャガイモは北海道というのがとても見やすくなっていて、子どもたちが非常に興味を引かれる、そんな内容、それが分かりやすく示されているという印象を持ちました。
東京書籍は、先ほど東京周辺の縮尺の話をしたんですけれども、逆にこの縮尺が小さいために、神奈川県の位置を関東地方の広い範囲の中で捉えるには適していると感じました。
他にございますでしょうか。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 2社ですけれども、まず、東京書籍です。45ページ、46ページ、47ページに首都東京というところがあるのですが、見て分かるように、大変細かくて混み合っている感じ、詳しいのですけれども、逆に少し読みにくいなと感じてしまいました。ただ、個人的に興味がある部分は大変細かく出ているので、好感は持てるという印象です。
帝国書院ですけれども、これは外観的な大きい地図と、細かい地図、これがうまくバランス良く見やすくなっていると思います。先ほどお伝えした東京の部分も見やすくなっていて、情報を読み取りやすいと思いました。また、地名や名称だけでなく、東海道や中山道などの五街道など、江戸時代の結びつきですとか産業に関する情報なども幅広く掲載されていて、帝国書院はいいと感じました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
山本委員。
○山本委員 私も、帝国書院に目が行きました。東京周辺の様子を見てみますと、例えば、71ページなのですけれども、厚木市、少し下のほうにはなっているのですけれども、相模川の上流がしっかり描かれているのですね。先ほど社会のところで、相模川の上流の話が出てきましたけれども、そういった観点からも、連動して、子どもたちが身近な距離について興味を持って学習しやすいのではないかと感じました。
帝国書院には横浜スタジアムですとか、いろいろなランドマークがあるかと思うのですけれども、そういったものが非常に見やすく掲載されていて、また、データのまとめ方も非常にポイントを押さえているのではないかと、そういった印象を受けております。
以上です。
○佐後教育長 他にございますでしょうか。
宮崎委員。
○宮崎委員 私も、帝国書院のほうが目を引きまして、ほかの委員さんがお話しになったのですけれども、縮尺の話ですね。これが160万分の1から100万分の1、50万分の1、最後に、山本委員がおっしゃられた20万分の1で、この71ページ、見開きになっているのですね。相模川もそうなのですけれども、先生方が子どもたちに厚木市を探してごらんという中で、小田急線が載っています。小田急線、みんな載っておるのですけれども、こういったところでも子どもたちが身近に感じて調べていけるという印象を持ちました。
地図の学習の導入で、使いやすいように基本的な内容が簡潔に示されているかと思います。
また、先ほどの教育長からあった統計なのですけれども、これは統計も索引も、子どもたち、地図帳というのはここをよく見ていろいろな学習を掘り下げていくのですけれども、その統計のところ、世界の統計、日本の統計が見やすくて、色使いも凡例も工夫されていると思いました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますでしょうか。
森委員。
○森委員 私も、まず全体的に、帝国書院は色使いがとても良くて見やすい印象を受けております。
あと、他の視点で言いますと、私自身そうですけれども、地図を使う際には索引を見ることがとても多いと思いますけれども、帝国書院は索引でも色分けをしていて、東京書籍も若干の色分けはあるのですけれども、更に色分けをしていてとても見やすいと、探しやすいと感じております。
また、帝国書院の109、110ページ、見開きのページですけれども、ここは日本の昔の地名の呼び方というのでしょうか、例えば甲斐の武田とか、駿河の今川とか、ドラマでもよく出ていて、その場所がどこなのかと、子どもたちもそれなりに関心を持ちますけれども、その表記が昔の日本の呼び名の表記がこの1ページで記されていて、ああ、ここなんだと、子どもたちは歴史を学びながら、その場所を感じることができるのではないかと思っております。
また、東京書籍では、いろいろな角度から見る世界地図というのがあるのですけれども、それはとてもいいと感じております。特に私たちは日本が中心の地図、中央に日本が来るという世界地図を見るのが当たり前で育っておりますけれども、実は社会に出たら、世の中に出たら、常に自分が中心とは限らない。こういったことを地図を広げて体験するということもできると思ったので、そういう表記はすごくいいという印象は受けております。
以上です。
○佐後教育長 他にございますでしょうか。
よろしいですか。
それでは、ないようですので採決に移ります。
地図の教科用図書につきまして、東京書籍に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
帝国書院に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 5人。
確認します。
帝国書院に賛成の方が5人ですので、地図は帝国書院を採択いたします。
次に、算数の教科用図書について、御意見、御質問をお願いいたします。
山本委員。
○山本委員 算数の教科書、6社あったわけですけれども、各社でものすごく工夫されて、どうやったら算数が学びやすいのか、よく考えられているという印象を持ちました。その中で目を引きましたのが、啓林館の2年生の紙の物差し、それから4年生の分度器、こういった附属したアイテムと申しますか、用具なのですね。子どもたちもこのようなアイテムには関心を示すと思いますし、使ってみたいと思うと思います。学習への意欲につながって、主体的な学び、こういったものを促す工夫かと感じました。
算数の力を付けるという点では、繰り返しのドリルというのがすごく重要かと思っています。
その中で、東京書籍、設問の設定ですとか、それから分量、こういったところがちょうどいいと思いました。回答のさせ方もいいと感じております。子どもたちが繰り返して問題に取り組む、こういったことができるので、算数の力を総合的に付けることになるのではないかと感じました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますでしょうか。
宮崎委員。
○宮崎委員 まず、1年生のスタートに際しての話なのですけれども、本の大きさを見たのですけれども、それぞれ各社違いがあるのですけれども、1年生で言うと、啓林館と大日本図書と東京書籍が、少し大きさが他の学年と違って大きくなっているのですね。これは先ほど言った1年生、スタートですので、最初は分かりやすさが非常に大事だと思うので、大きさやサイズについてはこの3社はいいと思いました。
それから、学習の流れで考えると、学校図書はスモールステップで学習に取り組むことができるようになっておりまして、基本から着実に学ぶことができるので、厚木市の子どもたちの個別最適な学びを促す工夫がされていると思いました。
また、東京書籍もよく工夫をされていて、幅広い問題構成となっているような印象を持ちます。他の単元とのつながりも見られていると思いました。
それから、各単元末に「つないでいこう 算数の目」というのがあるのですけれども、ここでは大切な見方、それから考え方が示されておりまして、算数の苦手意識を感じている子どもも取り組みやすい工夫がされていると思いました。
以上です。
○佐後教育長 私から発言します。
自分は、算数に苦手意識を感じる子どもたちの視点で、それぞれの教科書を見てみました。
東京書籍については、非常に図とかイラストが多用されていて、登場人物が吹き出しを使って考え方を示している、非常に分かりやすい工夫がされていると感じました。
それから、大日本図書では、授業と同じように黒板に板書している写真みたいなものが使われていて、子どもたちも教科書を見ながらも板書で示されている、そういう進め方。また先生方も、板書の例にもなりますので、非常に共通して子どもも先生方も理解しやすい、指導しやすい、そういう作りになっていると感じました。
また、大日本図書は、この課題も日常生活の中で設定されているので、子どもたちも取っかかりやすいと感じましたし、途中までの考え方が登場人物の台詞で示されていることが学習のヒントになると思いました。
そんな中で、自分がいいと思ったのが、学校図書なのですけれども、これは1年生から6年生まで、算数の物の見方、考え方をキャラクターで上手に表していて、例えば課題の中で数をそろえてみる、単位をそろえたりすると考えやすいよとか、あるいは決まりがあるのかなというときは、決まり、法則を見つけていくとか、これまで習ったことを同じようにできないかなという考え方だとか、それぞれの考え方にキャラクターがついているのですね。これが教科書を読んでいて学習を進めていくと、その学習課題の中にこのキャラクターが登場して、ここはナーゼというのが出てきて、ここでは何でこうなるのだろうとか、あるいはオナジンというのがここに出てきて、以前学習した割り算と同じことが言えるねなどと、この物の見方、考え方の視点から、困ったときにどういう考え方を働かせていけばいいのかということを分かりやすく示してくれていることは、これが苦手意識のある子どもたちにとっては、このキャラクターと一緒に、この課題学習を進めていくという意味では、非常に学習しやすいという印象を持ちました。
私は以上です。
他にございますか。
森委員。
○森委員 私も、まず、算数にとっては、苦手意識を持つお子さんが多いかと感じて、そんな視点を持って、どんな教科書がいいかと考えてみました。その中で、教育出版と学校図書は特に印象に残っております。
教育出版では、3年生の28ページ、時こくと時間のところでは、数直線を使って示しております。とても見やすいと思います。算数を苦手に感じているお子さんは、図から入っていって確認するという子もいるので、とても大切な視点だと感じております。
また、各学年の教科書で、算数が好きになるはじめの一歩というのがございます。例えば6年生の7ページには、パスカルの三角形というのが入ってくるのですけれども、算数を別の角度で見て楽しむことができる。思わず私も、これはどんどん三角形を広げていきたいと思ってしまいましたけれども、こういうものも算数なのかと思って、算数を好きになるきっかけになるのではないかと感じております。
また、別の学校図書ではイラストが随分たくさん入っていて、全体的に優しい感じで学習に取り組めるという印象を持っております。
さらに、3年生の掛け算や割り算を見ますと、単元の構成や質問の仕方、学習の手順などがとても、いわゆるスモールステップで学習しやすく、分かりやすくなっていると感じております。まず、掛け算の九九を克服して、次に、小学校では割り算、掛け算、どんどん難しくなっていきますけれども、その導入のところで、例えば掛け算の筆算においては、学校図書では、まず、三桁の数字掛ける一桁の数字を筆算で、矢印をもって練習をさせていて、その後、例えば三桁の数字掛ける二桁の数字、これも矢印で計算の順番を示していて、とても算数を苦手と感じる子どもにとっては入りやすい、分かりやすいものだと感じております。
全体的に低学年から中学年、そして高学年へという入れ替わりの時期に、丁寧に学習が進められている印象を持っております。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 私は、厚木市の子どもたちの苦手としている部分ですけれども、式のつくりを考えたり、理由を添えて説明したりするということが挙げられております。そういう点については、日本文教出版と学校図書の工夫がいいと感じました。
日本文教出版ですけれども、1年生で、本を借りる場面ですとか給食の準備の場面等を見て、足し算を使ったお話をつくる活動があります。単に計算をするということではなく、考える活動であることがとても良いと思いました。
また、5年生ですけれども、先生方から子どもたちに話すだけではなくてみんなで考えたり、子どもたち同士で説明し合う形で考える場面が設定されています。主体的で対話的な深い学びを促すことが、今、求められておりますけれども、それにかなっていると思っております。
学校図書ですけれども、やはり1年生では、答えを求める活動と、自分で問題を作る活動があったり、SDGsにつながるような発展的な問題があったりして、直接的に算数の知識や計算を使うだけではない活動が設定されているということがいいと思いました。
また、5年生ですけれども、答えを出すための幾つかの方法をキャラクターに説明させて、子どもたちに考えさせることで理解できるようにという工夫がされています。また、できるようになったことについては、更に理解を深めることができるよう、繰り返しの手立てが書いてあるというのもいいと感じます。学校図書は、私は心に残りました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
よろしいでしょうか。
それでは、他にないようですので採決に移ります。
算数の教科用図書につきまして、東京書籍に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 2人。
大日本図書に賛成の方は挙手願います。(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
学校図書に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 3人。
そうしますと、教育出版、新興出版社啓林館、日本文教出版につきましては挙手なしとして、確認をいたします。
それでは確認をいたします。
東京書籍に賛成の方が2人、学校図書に賛成の方が3人ですので、算数は学校図書を採択いたします。
次に、理科の教科用図書について、御意見、御質問をお願いいたします。
それでは、最初に私から申し上げます。
私、理科をこう見まして、どの教科書も理科の物の見方、考え方である課題を確認してから予想する。そして、観察、実験を通して、そしてその結果について考察をしてまとめるという流れは、これはしっかりできているという印象を持ちましたが、教育出版では、実験結果を考察する場面で、登場する子どもたちの絵があるのですけれども、複数の対立する予想が掲げられていて、それについてみんなで考えていくという作りになっていたところがあったのですけれども、これは対話的な学び、それから共同的な学びを促す工夫としていいと思いました。
それから、東京書籍では、この学習の流れが、問題、予想、計画、観察、実験、考察、まとめとなっておりまして、この一連の流れが非常に強調されている印象を受けました。教科書を見てみると、帯になっていて、今どの段階でその活動をしているかということが非常に確認しやすいと思いまして、この流れに沿って授業が進んでいくことで、全ての子どもたちが理科的な考え方、あるいは思考をたどることができるのがとても良いと感じました。このことについては、厚木市教科用図書採択検討委員会からの報告書にも、分かりやすいという形で触れられておりました。
それから、この教科書巻末にございます理科の調べ方を身につけようのところでは、ノートの書き方、それらの記録の仕方、あるいは話合い、発表の仕方など、理科に必要な知識、学び方が非常に分かりやすく確認できていいなというのが私の印象でした。
他にございますか。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 まず、大日本図書です。3年生の光の勉強のところですけれども、単元の始めに、鏡を使った的当てゲームからスタートしていて、児童の興味関心を高め、その後の実験の流れがスムーズに進むように工夫していると感じました。ほかの教科書でも同じような、的当てゲームから始まっておりますけれども、大日本図書がいいかと思いました。
それから、教育出版ですけれども、4年生で物の温まり方の勉強があります。子どもたちの体験を踏まえて金属製の板や棒の温まり方を調べています。児童の知識や経験から生まれる疑問を学習につなげていく工夫がされていて、主体的な学びを促すものであるのではないかと感じました。全体的に児童の生活経験を基にした投げかけがされていて、スムーズに問題把握ができ、予想や実験の流れに乗ることができるのではないかと感じました。
それから、学校図書です。問題を見つけようの場面で、イラストの登場人物のつぶやきから問題が引き出されています。自然な学習の流れを作る工夫ではないかと感じました。
また、全国学力・学習状況調査の結果に関連してですけれども、実験結果の分析ですとか解釈、結論の根拠を記述するということが、厚木市の子どもは少し苦手であるということが挙げられていましたが、3年生で、日光を集めようの中で、やってみようというコーナーがありまして、そこでは水を温めるために黒く塗った缶が出てきていて、厚木市の今の苦手意識に迫る、あるいは完全に結びつくのではないかと考えました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
山本委員。
○山本委員 学校図書なのですけれども、検討委員会からの報告にもありますように、各学年で実験に取り組ませる中で、実験の手順と合わせて注意喚起をその都度、その都度しているのですね。赤いマークでしっかり書かれています。これは非常に見やすく示されていて、児童自らが安全を意識して取り組むことができるのではないかと思って、これは非常にいいと、こういう配慮はいいと思いました。
それから、啓林館ですけれども、各学年の巻末にあるオッターの資料室、これは学年に応じた資料が掲載されて、子どもたちが学びを進める上で非常にいいと私は感じております。
それから、東京書籍なのですけれども、動物の体の働き、これは6年生でしょうか、そこで血液の働き、このページがあるのですけれども、自分の体の中で血液の流れを意識させるのに、触診と聴診器、両方使って自分の体を測るという場面があります。特に触診では、体のいろいろなところに手を当てて測らせると、こういうことをさせるのですけれども、この活動を取り組むに当たって、自分の測定する場所を考えさせる問いかけ、子どもたちに自分の体の成り立ちに興味を持たせることにつながって、非常にいいのではないかと感じました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますでしょうか。
森委員。
○森委員 理科の教科書はたくさんある中で、一つ一ついいところを取り上げていると時間がないので、私は啓林館がいいと感じておりますので、そこからお話をさせていただきます。
理科についても、算数とまた若干似ていて、入り方次第で苦手意識が出る教科という感じを受けております。そんなときに、例えば3年生は影と太陽、4年生で水の姿、90ページからですけれども、こんなタイトルがあって、とてもシンプルなのですけれども、逆にイメージしやすいと、何だろうというほうが先に来るのかと思っています。姿と書かれていると、水にはいろいろな姿があるのかな、変化するのかななんていうところから入れるのではないかと感じております。
また、5年生の人の誕生の単元では、人の成長がイラストで書かれていて、とても見やすい、分かりやすいと感じております。さらに96ページでは、母親から養分をもらって成長するというところも書いてあって、お母さんとつながっているというところを改めて実感するのではないかと。当たり前のことなのですけれども、知っているようでも、やはり教科書で学ぶと、そんなところを感じるのかと思っております。
また、6年生の27ページから、「ヒトや動物の体」の単元がございますけれども、32ページから食べ物の行方という項目があります。口から食道に行って、最終的には血液に養分として入るというところを、体全体の流れというものを食物を通してイメージしているというのも、とても私は分かりやすい見方ができるのではないかと感じております。
以上です。
○佐後教育長 他にございますでしょうか。
宮崎委員。
○宮崎委員 どの教科書も、SDGsの話も出ましたけれども、それの配慮ですとか、分かりやすいユニバーサルデザインを踏まえて、全体的に工夫されていると思います。
また、二次元コードをちりばめていて、そこでタブレットで、それをかざして動画を見たり、それから課題、問題があって、いろいろなものの学習を深めていけるというのは、どの教科書も工夫されていると思います。
そんな中で、私、東京書籍なのですけれども、話合い活動がしやすいというか、ページそれぞれの単元に問題をつかもうという提起があって、それを予想して話し合ってみようというものがあって、先ほど言った二次元コードで話合いの例も出ているのですね。こういうのも、対話的な学習の流れが生まれて非常にいいのではないかと思いました。
それから、単元ごとに観察や実験の結果に関するまとめ方が分かりやすく示されているので、児童がいろいろなことの学習のまとめがしやすい、そういった工夫がされていると感じました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
よろしいですか。
それでは、他にないようですので採決に移ります。
理科の教科用図書につきまして、東京書籍に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 3人。
大日本図書に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
学校図書に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 1人。
教育出版に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
信州教育出版社に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
新興出版社啓林館に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 1人。
それでは、確認いたします。
東京書籍に賛成の方が3人、学校図書に賛成の方が1人、新興出版社啓林館に賛成の方が1人ですので、理科は東京書籍を採択いたします。
では、ここで少し時間が過ぎてしまっているのですけれども、10分間休憩を取りたいと思います。45分まで休憩といたします。
それでは、休憩にいたします。

暫時休憩14時34分

再開時刻14時45分

○佐後教育長 それでは、再開をいたします。
それでは、次に、生活について、御意見、御質問をお願いいたします。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 小学校に入学して、初めて生活科の教科書を子どもたちの目と同じような感じで見させていただきました。
まず、東京書籍ですけれども、ページを開くごとに子どもの写真が出ているわけですけれども、この表情が本当にたまらなくいいと感じました。学校が楽しいのだろうなとか、学校に行きたいなとか、本当にこういう表情を子どもがしてくれたらいいと思うような、大人のほうの願いが出ているような、そういう写真で、大変見ていてにこにこ笑ってしまうような感じがいたしました。
同じように、写真の良さでは学校図書のものも良かったです。アサガオの栽培について、発芽の様子、それから成長の様子が大きな写真で示されており、子どもたちの期待を膨らませるという意欲付けができるようなことを感じました。
それから、光村図書は、これはもう見て、表紙を見た途端に、あの人だと思うような、イラストが大変有名な方のもので、すごく目を引くなと。特に絵本等の作家の方ですので、子どもたちもかなりなじみがあるのではないかというので、最初のハードルがぐっと低くなるような感じがいたしました。
それから、啓林館ですけれども、啓林館に「すたあとぶっく」という部分があります。それから、教育出版には「はじめのいっぽ」ということもありまして、幼児教育、保育園や幼稚園から小学校の教育というつながり、流れ、接続、こういうようなものがうまく進んでいくような工夫が、スタートカリキュラムというのですか、そういったようなものが意識されていて、大変いいと感じました。
両社とも、啓林館、教育出版ともイラストに外国につながりのある子どもですとか、車椅子を利用する子どもなどを扱って多様性を認め合った共生社会に、この1年生の段階からそういうものにつながってくようなことに触れさせているというのも大変好感を持ったところです。
それから、教育出版ですけれども、学校探検の約束で、合い言葉ですとかキャラクターを上手に使って、分かりやすく子どもたちが安全に活動できるようにする配慮が感じられて、全体的に私は教育出版がバランス良くいいのではないかと感じました。
以上です。
○佐後教育長 ほかに御意見ございますか。
森委員。
○森委員 今、杉山委員の御意見の中にもございましたけれども、私も、光村図書の中には「幼児期を終えるまでに育みたい10の姿」というのがあえて表示されております。これは先生方に意識していただけると感じております。小学校の教科書に、あえてそのことを示す必要があるのかとも考えましたけれども、その姿を意識して、それを踏まえて編集しているということが伝わってくる構成であるということは確かだと感じております。
また、光村図書の中には二次元コードがたくさんありますけれども、これは余談ですけれども、どーもくんみたいな表示の仕方なので、子どもたちも少し見てみようかな、のぞいてみようかなというところがあるかと思います。でも、中を開くと、健康、道具、安全、近づかないなど、とても大切な内容が、例えばカッターナイフの使い方であるとか、近づいてはいけない動植物などを動画で分かりやすく伝えているのも、とてもいいことだと思っています。
また、光村図書では、全体的にフォントも優しい感じがして親しみやすかったです。
さらに、こんなこともあるかもねなんていうコーナーの3コマ漫画のようなイラストがとても多いのですけれども、例えば2年生、下の方の63ページでは、図書館探検に行くページがあるのですけれども、最初、子どもたちは、本がいっぱいだということに驚いて、次に学習している方がいるので、何かすごく静かにしているな、またあるコーナーに行くと、ここはおじさんが多いぞとか、子どもたちのすごく興味関心を端的に表していて、すごくこれはいいページだと思っております。子どもたちが楽しく本を開くのではないかという印象を受けております。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
山本委員。
○山本委員 私も、今、森委員がお話しされましたけれども、同様に光村図書、非常に内容がいいと感じました。どういったところかと言いますと、割とこの教科書の中にある図鑑カードや広がる生活図鑑、こういったものはすごく楽しく使えそうで、非常に子ども目線なところがすごくあっていいと感じております。
それから、2人の委員がこれまでお話しなさったように、幼稚園からどうやってつながりを持って小学校の学習へつなげるのか、こういったところは非常に重要だと思うのですね。それで、この生活という教科、他教科へのわくわく感が増すように、教科横断的な学びへ上手に興味を持たせることがすごく重要かと思っております。そういう視点も含めて考えますと、光村図書はいいと思いました。
それから、もう一つ、各社非常に工夫されていて、学校の中を探検しようですとか、それからまちの中を探検しようなんていうような教材と申しますか、テーマを非常に掲げているところが多いのですけれども、現実的なところで考えますと、学校の授業の時間の中で外に行くというのはなかなか難しいと感じます。そのあたりの興味、それから授業の進行の仕方なんていうのは、非常に外の探検をテーマに扱ったときに難しさがあるということも感じました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
宮崎委員。
○宮崎委員 それぞれ委員がおっしゃられた、私も小学校へのつながり、幼稚園、保育園から新しく入学して小学校への接続という視点で見させていただきました。
どの教科書も子どもたちの元気な姿であるとか、楽しい学校生活がこれから始まるというのは表現されているのですけれども、その中で教育出版なのですけれども、先ほど話があったと思う「はじめのいっぽ」というのがありまして、スタートカリキュラムというような内容だと思うのですけれども、巻頭で特集のページが組まれて、大体9ページぐらいまでなのですけれども、基本的な生活習慣、手の洗い方ですとか交通ルールのこと、これはもう入学前から知っていたよとか、入学前から好きだったよというような内容を、先ほど言いましたように、小学校へ入っても楽しい学校生活ができるのかなという思いを子どもたちは持つのではないかと思いました。
それから、1年生からICTに関する、これも基本的なルールやマナーをきちっと示しているということと、そのページをめくっていっても、他の教科書に比べて写真の大きさですとか文章量などのバランスがいいのではないかと思いました。
以上です。
○佐後教育長 それでは、私からですけれども、自分もこの幼保小の連携については皆さんと同様で、とても、初めて子どもたち、1年生で触れるこの生活の中では大事な視点かと思いましたけれども、その中でも、私もこの教育出版の「はじめのいっぽ」について、幼稚園から、保育園からの接続、小学校が非常にスムーズだということを印象として持ちました。
それから、この教育出版については、巻末にある「学びのポケット」が非常にいいと思いました。他教科での関連というのが、教科名が書かれていて、例えば、この伝えて考えようというところを見てみると、国語や道徳、特別活動でいかせますよ、それからまとめて発表しよう、これも国語、算数、音楽、図画工作、体育で、このことが使えますということで、この1年生、2年生で学ぶ、この生活で学んだことが、6年間の子どもたちの基礎になってくる、そんなことがこの学びのポケットでは確認できる点が非常にいいと感じました。
それから、教育出版は板書の例が示してあったりですとか、あるいはタイトルのところに、ちょうどこのタイトルの左横に四角の形の中で枠があって、気づく、考える、挑戦するという身に付けたい力が、それぞれのこれは教材のタイトルなのかな、その横に明示されているのは、これは子どもたちにとっても、先生方にとっても、非常にここで何を頑張るのか、どういう力を身に付けたいのかということを確認しやすいという点で使いやすい教科書だと感じました。
それから、最初に杉山委員からあった東京書籍の写真は本当にすてきだなというのは、私も感じたところでございます。
他にございますでしょうか。
森委員。
○森委員 一つだけ、幼保小、いわゆる小学校の接続ということで先ほどから御意見がたくさんありますけれども、光村図書の11ページ、上のほうでは、先ほど宮崎委員から「はじめのいっぽ」という御意見があったのですけれども、光村はどんなことができるかなということで、靴箱に靴を入れるとか、かばんを収納するとか、手洗いをするとか、とかく小学校ですと1年生は一番下の学年と見られてしまうのですけれども、幼稚園側から見ると、年長児は最高学年なのですね。ですから、小学校に入ったときに、一番下の学年ではなくて、こんなことができるよねというところから、私は是非入っていただきたいと思うのです。
だから、その「はじめのいっぽ」というよりも、どんなことができた、幼稚園、保育園のときにこんなことしてきたよねというところから入る、私はこのやり方がすばらしいなと思って、その視点で教科書が構成されているという印象を受けております。
○佐後教育長 他にございますか。
よろしいでしょうか。
他にないようですので、それでは採決に移ります。
生活の教科用図書につきまして、東京書籍に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
大日本図書に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
学校図書に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
教育出版に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 3人。
信州教育出版社に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
光村図書出版に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 2人。
新興出版社啓林館は挙手なしとして確認いたします。
それでは、確認いたします。
教育出版に賛成の方が3人、光村図書出版に賛成の方が2人ですので、生活は教育出版を採択いたします。
それでは、次に、音楽の教科用図書について、御意見、御質問をお願いいたします。
山本委員。
○山本委員 教育芸術社、それから教育出版、どちらの教科書も子どもの目線で楽曲が選ばれていると感じました。
その中で、教育芸術社、楽曲以外について、トータルとして楽しそうな選曲がすごくなされているような印象を受けております。
それから、楽曲以外のところではリコーダー、小学生にとっては非常に導入の楽器としてリコーダーはとても大事だと思うのですけれども、指の使い方、そういったことが分かりやすく示されています。丁寧な表記となっていると感じました。
また、何よりも相模里神楽のインパクトがとても大きいと思っております。子どもたちが厚木を誇りに思う気持ちを持つきっかけにもなっていて、そういった視点からもすごくいいと思いました。
○佐後教育長 他にございますでしょうか。
宮崎委員。
○宮崎委員 今、山本委員から厚木の誇りという話が出たのですけれども、教育芸術社ですね、相模里神楽は全国の中から7都道府県の中に入っていて、それが地図に示されていて、そこに厚木市という言葉がきちっと入っていて、これはインパクトあって、子どもたちは厚木の伝統的なものを身近に感じるのではないかと思いました。また親しみやすさも、本当にあるのではないかと思いました。
それから、同じく教育芸術社ですけれども、他教科との関連という視点で見ても、例えば英語の歌があって歌詞があったりとか、日本の歌の意味を調べられるとか、それから日本の古典芸能、これは6年生の80ページ、81ページなのですけれども、年表があって、時代の流れの中で社会との関連で見ていけるという教科横断的な学びが意識されているということと、全体的に発達段階に応じて分かりやすい、写真や図なども、見える化が図られている印象があります。
教育出版も、装丁などバランスはいいと感じておりますけれども、同時に音楽の基で発達段階に応じたまとめの仕方が工夫されているという点では、いいと思いました。
以上です。
○佐後教育長 それでは、私のほうからお話をしたいと思いますけれども、教育出版、それから教育芸術社、これを比較する中、学習を年間を通してどう見通すかということで、両方とも巻頭の部分に学習マップがあります。これは、本当に子どもたちが1年間何を学んでいくのかということを見るのですけれども、これはどちらもしっかり書かれているのですけれども、内容を見ると、教育芸術社のほうが、そこで子どもたちの吹き出しみたいな形で、いろいろな学ぶことを深める、そこに興味が持てるような工夫があると感じました。このことを使って、子どもたちは1年間の見通しを持った学習に臨む、そんなことができると思いました。
それから、先ほどから話題になっている相模里神楽ですけれども、これは本当に子どもたちもどこかで実際に見たことがあるのではないかと考えますと、その自分たちが経験している見たことがあるものが、教科書に取り上げられているというのは非常に委員の皆様の言うとおり誇りに思うことにつながりますし、また、興味を持った子どもたちが、この相模里神楽を見てみようという、そういった発展にもつながっていくことができるので、自分もいいと思いました。
他にございますか。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 まず、教育出版です。見たところ、1年生が音楽と体の動きを連動させて楽しむ活動が取り上げられています。子どもたちが喜んで体を動かしながら活動するように工夫されていると感じました。
一方、教育芸術社ですけれども、まず、昔のイメージはもう少し堅いイメージだったのですけれども、漫画チックな感じで明るい表紙になったという感想をまず持ちました。
それから、3年生から始まるリコーダーの最初ですけれども、子どもたちに耳なじみがあると思いますけれども、ピタゴラスイッチが使われていて、これは知っているというので、多分子どもたちもすっと興味を引かれるのではないかと思っています。
それから、今、ピタゴラスイッチの話がありましたけれども、例えば6年生でも、パッヘルベルのカノンとか、ホルストの木星みたいな、よく耳にしている楽曲が扱われています。これは子どもたちの発達段階に合わせた形で提供されていて、併せてちょっと楽典的なことも分かりやすく掲載されているということから、教育芸術社はなかなかいいと私は思っております。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
森委員。
○森委員 2社ございますけれども、2社とも個性があると感じております。それぞれ、やはり音楽というのは生活を豊かにしてくれますし、子どもたちの心も豊かにしてくれます。または、声を出すことによって晴れやかになったり、何か沈んでいたものが元気になったりとか、また楽器を扱うことによって、少し自分が大人になったような気分とか、それぞれそういったところをしっかりと構成されているという印象を受けております。
その中で、例えば皆様からの御意見もございましたけれども、3年生で初めてリコーダーが入りますが、その初めの一歩は大切だと思っております。
教育出版のほうは、79ページ、最後の付録のところなんですけれども、指使いのところの表示がございます。それに対して、教育芸術社は20ページでリコーダーそのものの名称を伝えて、23ページでトーンホールと指番号をとても分かりやすく図で示していますので、少し楽器に苦手意識があるお子さんも、こうやっておけばいいのかと、しっかりと写真で入っているので、すごく取り組みやすく、最初の入り方が大切だけれども、子どもにとっては扱いやすいのではないかという印象を受けました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
よろしいですか。
それでは、他に御意見ないようですので採決に移ります。
音楽の教科用図書につきまして、教育出版に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
教育芸術社に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 5人。
確認いたします。
教育芸術社に賛成の方が5人ですので、音楽は教育芸術社を採択いたします。
次に、図画工作の教科用図書について、御意見、御質問をお願いいたします。
森委員。
○森委員 図画工作、図工では、子どもたちが笑顔で活動している姿や、楽しむということが大切だというのはよく分かりますけれども、それに加えて、子どもたちがやってみたい、作ってみたい、こういう気持ちを持つことが、私は大切なのではないかと感じております。
その観点から拝見して、日本文教出版は、どの学年にも最後のほうに「材料と用具のひきだし」というページを設けていて、いろいろな道具などの使い方が示されております。例えば5、6年生でいきますと、墨とか和紙とか粘土、逆に1、2年生はクレヨンとかはさみとかスタンプ、それから3年になると金槌を使ったりですとか、その年齢に合わせていろいろな材料を使う、その具体的なことが示されています。
それで、それを説明する前に、前の方のページでは、子どもたちがこれを作ってみたいという意欲を引き出すような作品がたくさん掲示されております。ですから、これを見て、こんなものを作ってみたい、それを作るためにどんな道具が必要で、どんなことに注意しなくてはいけないのかという構成で教科書が作られている印象がございまして、また1年から6年までどんどん、写真で表示されている道具のいろいろな場面がすごく興味を引くもので、更に子どもの創作意欲を増していくのではないかという印象を感じております。
以上です。
○佐後教育長 他に御意見ございますか。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 たしか前回の採択のときも、この図工は大変悩んだのですけれども、今回も大変悩みました。
まず、開隆堂ですけれども、材料をいかして楽しく活動するということに主眼が置かれていると思いました。創作活動という、楽しんでやろうというコンセプトなのかということで、例えば私なんかだと、絵が上手ではないと図工は苦手というイメージになってしまうのですけれども、自分自身がそんな感じだったのですけれども、絵を描くことを苦手とするような、苦手だと感じている子どもたちも、何か楽しんで取り組みやすくなっていると感じました。
一方、日本文教出版ですけれども、こちらは体験したこと、それから思ったこと、これを絵に表す活動が扱われていると思います。楽しく活動するだけではなくて、より良い作品を作るという要素も踏まえていて、創作を楽しむ活動になっているので、大変悩ましく考えました。
以上です。
○佐後教育長 山本委員。
○山本委員 開隆堂なのですけれども、各学年の教科書、図画工作だけではなくて、サブタイトルにいろいろな言葉を使っているのですね。このサブタイトル、例えば1年生だと、「わくわくするね」ですとか、「みつけたよ」だとか、いろいろなものがあるのですけれども、子どもたちに図工で伸ばしてあげたい力、そういった力に対するメッセージを上手に伝えているのではないかと思いました。
また、教科書の随所に出てくる写真の子どもたちなのですけれども、非常に楽しそうで、図工のわくわく感、こういったものにつながっている気がいたします。教科書の右下に「かたづけ」、それから「ふりかえり」、「あわせて学ぼう」というところもありまして、これが大きく出ていてとても見やすい印象を持ちました。
日本文教出版なのですが、5、6年生の上巻で、触覚を題材にしたところがございます。最近、この触覚ですけれども、障がい者の方々にとって非常に重要な感覚で、大きなテーマとなって、非常に研究も進み始めているところかと思っております。そういった発展的な取組につながる視点のアドバイスですとか助言なんていうものがあると、良かったと感じました。
以上です。
○佐後教育長 私のほうからです。
私も両方の教科書を見ていて、両方とも本当に、作品の写真、これを見るとわくわくして、作ってみたいと感じさせるもので、とてもいいと思っております。
先ほど開隆堂のところで、山本委員も、欄外の「あわせて学ぼう」というところが書かれているという話をされていたのですが、これを見てみますと、あわせて学ぶというのは他教科との関連が必ず示されていて、この学習したことが、こういうふうにしていかせる、こんなヒントが載っているというところでは、教科横断的な学習が進められる、そういったヒントになっていくということで、ここは開隆堂の良いところだと思いました。
それから、開隆堂のほうでは、この学習のめあてが、これが非常にかわいらしいキャラクターが登場して、これがそれぞれ「くふう」、「ひらめき」、「こころ」ということを表していると巻頭に説明がありますけれども、工夫の点でのめあて、あるいは発想のめあて、それから心の部分のめあてということが、非常に子どもに伝わりやすいということがとてもいいと感じております。
それから、こちらの日本文教出版は、作品のところに吹き出しで、この作者の意図、作品作りのヒントが出ている。例えば小物入れを作ったところでは、自分の持っている文房具、しまいやすい小物入れを考えたよということで、こういう実用面で、この工夫が見られることや、たまたまめくりますけれども、何か粘土を着色する作品では、丸石が水面から出ている感じになるようにガラスの色を考えたよとか、この作品作りの意図が出ていることは、自分でその作品を作ってみようとするときのヒントになる、創作活動のヒントになって、とてもいいと私は感じました。
他にございますか。
宮崎委員。
○宮崎委員 それぞれの委員の先生方がおっしゃられたことと重複するところもあるのですけれども、まず、いろいろな教科書ですね、先ほどから言っている幼保小との接続というか、スタートカリキュラムに関しての視点で言うと、本当にわくわく感があって楽しい図工ができる工夫が各社されていると思います。
そのような中で、開隆堂が、先ほどもありましたが、学習のめあてが分かりやすく明確になっていて、道具を片付けるところの内容も含めて、子どもたちが図工の授業の流れをつかみやすいという感じがしました。写真やイラストのバランスが良くて、立体感とか臨場感を感じると思いました。子どもの興味を引きやすいということですね。
それから、グループでの話合い活動の場面がありまして、そこも対話を通した郷土的な学びにつながるかと思いました。
それから、日本文教出版ですけれども、これもつながる学びを特徴としていまして、どの学年でもずこうたいそうというものがあったり、音の絵などがあって、これはそれぞれの学年で他教科とのつながりを大切にしていると感じました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
よろしいですか。
それでは、他にないようですので採決に移ります。
図画工作の教科用図書につきまして、開隆堂出版に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 4人。
日本文教出版に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 1人です。
確認いたします。
開隆堂出版に賛成の方が4人、日本文教出版に賛成の方が1人ですので、図画工作は開隆堂出版を採択いたします。
次に、家庭の教科用図書について、御意見、御質問をお願いいたします。
宮崎委員。
○宮崎委員 家庭科ですけれども、まず、開隆堂なのですけれども、写真やイラストを使って実習の手順が、これは本当に分かりやすく示されているのですけれども、例えば5、6年生のご飯を作るというところだったり、あるいはみそしるを作るという実習があるのですけれども、この辺の作業の流れ、学習の流れが左から右へ展開されていて、分かりやすい色分けで、視覚的にもとても見やすい感じがしました。
それから、同じく開隆堂ですけれども、学習のめあてがスリーステップで示されておりまして、明確に示されている感じがしました。これが学習の理解が困難な子どもへの支援にもつながると思いました。
東京書籍ですけれども、話合い活動が充実しているという内容がいいと思いました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
山本委員。
○山本委員 家庭科の教科書、2社ございました。どちらも内容がとても充実している、そういった印象を持ちました。各種作業の手順の見やすさについては、宮崎委員がおっしゃっていたように開隆堂が優れていると感じます。
また、学校の先生方からのアンケートにもあったように、開隆堂の図書について、見やすさ、こういったところが非常に高評価が多くて、子どもたちの思考の流れに沿った学びについて、見やすい、こういったところもあるのではないかという気がいたしました。そういったところから、スモールステップで非常に学びが進んでいくと感じます。
ただ、学習の進め方やめあての示し方については、東京書籍も開隆堂と同様に3つのステップで示されています。単元の始めに確認できるようになっていて、やはりこちらも非常に見やすい、見て分かりやすいという印象を受けております。
東京書籍では、ほかにも「いつも確かめよう」というコーナーがありまして、様々な実習の前に何に気をつけるべきか、このことについてコンパクトにまとめてある印象がありまして、子どもたちが実習の前に自分で確認するのにとても有効かと、主体的な活動につながる工夫になっていると感じました。
以上です。
○佐後教育長 私のほうからですけれども、今お話があった、両方の教科書なのですけれども、学習の流れが非常に明確になっているという点で、開隆堂では、気づく、見つける、わかる、できる、生かす、深める、東京書籍では、見つめよう、計画しよう、実践しよう、生活に生かそう・新しい課題を見つけようという形で、本当にめあてが分かりやすいと私も感じました。
例えば、開隆堂で少しいいと思ったところがあるのですけれども、開隆堂の中で、調理の学習をしていく中で、できることを増やしてクッキングというところに課題があるのですけれども、まず、最初の気づく、見つけるでは、ここの学習はゆでる調理といためる調理の違いに気付くというところからスタートしていくのですけれども、その学習を実際生活にいかすというところの視点の中で、最後の生かす、深めるの中でどういうことを取り組むかというと、朝食を取り上げていて、実際学んだことをどういかすかということの中では、朝食の必要性を学んだ上で、実際朝食作りをして生活にいかそうとしているという流れがとても自然だし、子どもたちにとっても学習する意味というものを非常に理解しやすい、そういう作りになっていると感じました。
それから、同じく開隆堂に関しては、これは調理とか製作のところですね。本当に横向きの流れが色分けされて示されている。その手順が非常に見やすいと感じました。
それから、開隆堂の中には、キャリアインタビューという形があるのですけれども、様々な職業の方が取り上げられているのは、子どもたちのそういうキャリア教育というか、社会につながっていく中での子どもたちの考え方、視野を広げるにはとても良いと私は感じました。
他にございますでしょうか。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 今、教育長から朝食の話題が出ましたけれども、全国学力・学習状況調査の質問紙のほうで、厚木市の子ども、小学生ですけれども、朝食をあまり食べていない、あるいは全く食べていないという子どもを合わせて見ると、厚木市、県、それから全国を比べてみると、全国や県に比べて厚木市の子どもは食べない割合が多いという結果が出ておりまして、これは課題だと感じております。
これについて、東京書籍では、朝食の役割について考えさせる場面がある。それから、朝食の大切さを十分考えさせることができて、実際に考えを深めた上で朝食を作っていこうとなっているということは、非常にいいのではないかと思います。
それから、開隆堂ですけれども、キャリアインタビューというものがあります。これは東京書籍にある「プロに聞く!」で、その道のプロフェッショナルの話を聞くというようなことがあって、そのほかに技能の確認ページ、「いつも確かめよう」では、左利き用の写真が分かりやすく載せられているというようなことがあって、それぞれの工夫がされていると思います。
それから、これはかなり個人的な部分があるのかもしれないですけれども、東京書籍の24ページのほうのゆでる調理の中で、ホウレンソウとかジャガイモをゆでるときに、このくらいゆでるとこうなりますとか、写真も出ているし、自分の好みに合わせて、その調理の時間が示されているというようなことがあって、自分にとって大変分かりやすいと感じました。
それから、作業手順だけではなくて知識的な内容、例えば栄養素について、それからインターネットでの物を買う、購入するということに関しての注意点などにも触れられていて、東京書籍は全体的によくまとまっているという印象を持ちました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
森委員。
○森委員 家庭科についても、机上で学ぶこと、身に付けることももちろん大切なのですけれども、先ほどあった音楽や図画工作と一緒で、自分でやってみて分かること、またはこれから大人になって生活に必要なことというのがたくさんの学びであると思います。
そんな中で、調理器具の使い方について少し感じたのですけれども、東京書籍では、包丁の持ち方だけではなくて、運び方まで写真で載って扱っております。これは学校で調理実習をするということを想定した、とても丁寧な作り方だという印象があります。
また、裁縫では作品をつくる活動、作業のページがどちらともあります。例えば東京書籍はマイミニバッグ、それから開隆堂はカードケースを扱っておりますけれども、東京書籍は33ページですか、写真がたくさん載っていて、いろいろな形のもの、正方形や長方形、丸や扇形など、たくさんのデザインが載っていて、また、ボタンの色だとか持ち手のところを変えるとこんなものになるという、とても、作ろうと思うときにわくわくするな、こんなものを作ってみよう、または自分なりのアレンジがしやすいような表示をされていて、より創作意欲を増すのではないかと感じております。
また、東京書籍では、35ページに夏休みのわくわくチャレンジなどという項目があるのですけれども、ここは手縫いでプレゼントしようとか、野菜を食べよう大作戦、お茶会に御招待、とてもユニークな表示がされているのですけれども、今まで学んだことを通して家庭と学習をつなぐ、とても良い工夫ではないかと感じております。
また、今まで、他の委員が話題にされておりましたけれども、教科書の構成として、物を作るときの手順として開隆堂がとても見やすいというような御意見があったと思うのですけれども、東京書籍も、46から48ページにご飯とみそ汁の調理の仕方が、1番から7番まで、そして右から左へと表示をされていて、私はこの数字があること、または若干下がりますけれども、左から右に流れていて、見やすいのではないかという印象を受けております。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
よろしいですか。
では、他にないようですので採決に移ります。
家庭の教科用図書につきまして、東京書籍に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 3人。
開隆堂出版に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 2人。
それでは、確認いたします。
東京書籍に賛成の方が3人、開隆堂出版に賛成の方が2人ですので、家庭は東京書籍を採択いたします。
次の種目に入ります前に、図書の準備をお願いいたします。
それでは、次に、保健の教科用図書について、御意見、御質問をお願いいたします。
宮崎委員。
○宮崎委員 保健ですけれども、各社多いのですけれども、どの教科書も、例えばけがとか健康、心身の発達、病気の予防などについて、掲載内容がバランスよく網羅されているという印象を持ちました。
その中で、東京書籍なのですけれども、まず、装丁や構成のバランスがいいと思いました、全体としてですね。それから、書く活動ができるということを考えると、教科書の中に書き込みができる、ワークシートとして活用できるのがいいと思いました。この1冊の教科書で振り返って、記録をしたことが振り返れるし、この教科書で学習内容が分かるということで、ワークシート形式の部分がいいと思いました。
それから、5、6年生なのですけれども、この写真の使い方ということで、例えば喫煙による健康への害ということで、教科書で言うと63ページ、5、6年生の63ページに、非喫煙者の肺と喫煙者の肺ということで明確に肺の写真が載っていて、インパクトがあるように見えました。他にもがんになった方の写真ですとか、歯についての病気、この写真について、明瞭で分かりやすい印象を受けました。子どもたちによりリアルに示すことが大切だと思っています。
ほかにも、インターネットによる犯罪被害についても、これもイラストを使って分かりやすく啓発されていると思いました。
あと、Gakkenなのですけれども、考えて書く場面が設定されておりまして、書く分量もかなりあるのですけれども、写真など、少し優し目になっている印象があります。
以上です。
○佐後教育長 他に御意見ございますか。
森委員。
○森委員 どの教科書にも高学年になりますと、喫煙、飲酒、薬物乱用の害についての学習のページがあります。そして、これは自分自身のことを考えることもそうですけれども、周りの人や社会への影響についても考える機会として捉えられていると感じております。
喫煙者のところにいきますと、喫煙者の肺の写真というのが、Gakkenでは68ページにカラーで掲載されております。ほかの会社でも、たしか掲載があったかとは思いますけれども、子どもにとっては、こういった具体的なものを見せられると、すごく効果的ではないかと感じております。
またGakkenは、記述の視点で見ますと、自分事について考えるだけではなくて、みんなで話し合うという場面が設けられているような印象がございます。例えば5、6年生で50ページに病気の起こり方、風邪を引くときなんていうところがあるのですけれども、53ページでは、最後に、風邪を引いてしまったNさんにどんなアドバイスをしますかみたいなところがあったりですとか、そんなページがあって、これらは話し合った内容を単に書き留めるだけではなくて、対話的な学びの工夫にもつながるのではないかと感じております。
また、各単元の中に保健の箱の設定もございます。例えば睡眠の大切さについては、グラフを使って分かりやすく簡潔にまとめていて、規則正しい生活習慣作りがとても大切なんだということを知らせていたり、今ちょうど言いましたけれども、5、6年生の風邪の単元、53ページには、抵抗力って何だろう、そんなことを図で示して紹介している。すごくここは興味深いし、子どもたちも関心を持って日常の生活の中につなげて学べるところではないかと思っています。このような学習を通すことで、自分の命や健康は自分で守るという意識を高めていけるのではないかと考えております。
文教社については、単元末の「もう一歩先の自分へ」というところがございます。自分の考えを書かせる場面など記述の活動が多いので、話合いなどが十分にできるかという一抹の不安を感じました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますでしょうか。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 私は、まず、光文書院についてお話をしたいと思います。光文書院ですけれども、これは開けてみて、ふと思ったのは、イラストがメインで描かれていて文字が少ないなと。何か、子どもたちがこのイラストを見ながら自分で考えるというようなこと、文章に引かれて考えるのではなくて、絵を見ながら自分で考えるということで、いろいろな考え方が出てくるのではないかと思いました。そういう工夫はすばらしいと思いました。
それから、あと、3、4年生のところで、健康な生活でしたっけ、こういうところで、スマートフォンなどの使い方と生活のリズムというような部分がありました。これで、生活リズムを乱さないためのルールを決める大切さが示されていると。これは今、スマートフォンは小学生でもかなり普及しているという中で、割と早めにここで扱っていくということの意味は大きいと思います。
それから、併せて中学年、3、4年生ぐらいから体の変化、思春期の体の変化についても触れられるわけなのですけれども、これも写真ですとかイラストを交えながら科学的な内容が分かりやすく記されています。それで、性についての悩みについても相談窓口があるというようなことが紹介されていて、なかなかいいと思います。
それから、性とか、自分を大切にするという点について、大日本図書では、様々な性というようにしてLGBTについての記載があります。多様性について触れるとともに、ここもやはり悩みの相談についての記載もあります。こういうような内容というのが、多様性を認めながらともに生きていく、そういう考え方、力の育成につながっていくのだろうというように考えて、非常に大切ではないかと考えております。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
山本委員。
○山本委員 今、杉山委員から、自分を大切にするという言葉が出ましたけれども、そうした観点からすると、保健は最も自分の成長を感じることで、自分を知ることができる教科ではないかと感じております。
そういう意味で、特に3年生と4年生での成長についてどのように扱っているか、こういったところに注目してみました。各社とも成長については、記入することで学んだり、イラストで考えさせるものなど、様々なのですけれども、Gakkenは小学生から高校生まで身長の伸びを考えられるような、そういった記載になっています。内容のバランスもとてもいい印象を持ちました。
また手根骨、手のところのレントゲンの写真が各社出ているのですけれども、Gakkenは色を付けて写真で示していて、とても分かりやすいと思いました。
東京書籍も、成長について考えるにはいいのですけれども、他学年や他教科との関連で、上の学年での学習内容とのつながりについて記載しているところがあるのですね。具体的に言うと、例えば東京書籍の3、4年生の40ページの左下のほうで、スポーツ選手と食事ということで、家庭科の5、6年生と関連付けています、紐付けています。3、4年生の教科書で5、6年生、これから先の学年との紐付けというのは、見通しを持たせる工夫としてはいいのかもしれませんけれども、私個人としてはあまり必要性がないのかと感じました。
以上です。
○佐後教育長 ありがとうございます。
他にございますでしょうか。
それでは、私のほうからですけれども、やはり保健の教科は命、それから健康、これをいかに守るかということが大切な教科だと思いますと、その心の健康という視点で、Gakkenなのですけれども、ちょうど思春期の子どもたちの悩み、不安、この事例と対処法が詳しく述べられている。これはどの教科書でもあるのですけれども、特に思春期の悩みというところでGakkenがよく取り上げられていると感じました。
それから、Gakkenの教科書なのですけれども、特に印象に残ったところが、けがの発生、事故の防止というところがあるのですけれども、ここのけがの発生の中では、自分たちの学校ではどんな事故が多いか調べてみようというところから始まって、学校の中で起きる事故の事例が載っていて、ここでどうしてこういう事故が起きたのだろうか、それから他に原因はないのだろうか、原因に共通するところはないのだろうかということで、こういう事故が防げるんだという観点から、それぞれの事故を検証していくという考え方が示されているのですけれども、これはまさに厚木市で取り組んでいるインターナショナルセーフスクールの取組と全く一致しているということを読んでいて、見ていて感じました。
そこから発展しても、交通事故の防止についても、その事故の原因、どうすれば防げるかというところをしっかりと考えさせるという意味では、本市でも交通事故が多い中では、子どもたちの交通事故を防ぐための何か非常に大きな力になるのではないかと感じました。
さらに、その交通事故の防止については、地域でどうやってその事故を防ごうとしているかということで、通学路をグリーンに塗っているところを紹介していたりですとか、それから地域でのけがの防止ということで、町全体でどういう取組があるかということにも気付くことができるというところは、セーフコミュニティーの考え方にもつながっていくという意味では、非常に厚木市の子どもたちが学ぶ教科書としてはふさわしいと感じました。
それから、がん教育が全ての教科書で取り扱っているところは本当にいいと思ったのですけれども、大修館について、がんを克服したサッカー選手のインタビューが紹介されていて、この事例を挙げて取り上げるというところは、子どもたちががんについて早期発見、そして治療することで治る病気だということで、このがんに関する知識を深める意味ではいい取組、工夫だと感じました。
他にございますでしょうか。
山本委員。
○山本委員 今、教育長のお話を伺っていまして、一つ思ったことをお話しさせてください。
事故を防ぐということはとても大事な視点だと思います。同じように、命を守るという観点から、どの教科書にもAEDについて記載されているかと思います。Gakkenは46、47ページ、5年生、6年生ですけれども、見開きで掲載しています。かなり詳しく書かれていると思います。
それで、現在、厚木市の市内の中学校2年生で、厚木市消防の協力を得まして、全校が普通救命の講習を授業の中で受けていると聞いております。小学校においても同様の取組を推進している状況があろうかと思っております。小学校で実施する場合は、大いに活用できるページかと思いますし、実施しない学校の子どもにとっても、いずれ中学校で受講することを見据えた学習につながると感じました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますでしょうか。
よろしいですか。
それでは、他にないようですので採決に移ります。
保健の教科用図書につきまして、東京書籍に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 1人。
大日本図書に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
大修館書店に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
文教社に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
光文書院に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 1人。
Gakkenに賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 3人。
確認いたします。
東京書籍に賛成の方が1人、光文書院に賛成の方が1人、Gakkenに賛成の方が3人ですので、保健はGakkenを採択いたします。
次に、英語の教科用図書について、御意見、御質問をお願いいたします。
山本委員。
○山本委員 英語、この教科なのですけれども、5、6年生で教科となって2回目の採択と記憶しております。私も前回、採択する一人として勉強させていただきました。
どの教科書の会社も質が上がった印象を持ちました。東京書籍、開隆堂は、やや文法を意識した内容という印象です。
東京書籍の別冊のMy Picture Dictionary、これはとても使いやすくて、子どもも楽しく学べる工夫と感じました。それから書くこと、語順、文法を意識した内容が目立つ印象を受けるのですけれども、各単元の構成とか、それから紙面の作り、こういったものは秀でていると思っております。
デジタルコンテンツ、これにつきましては、教育出版が教科書とのつながりがよくて使いやすいという印象を受けました。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
森委員。
○森委員 私自身、日頃幼児と接することが多いこと、または自分自身の過去を振り返った中で、言葉の習得、その過程を考えますと、やはり最初は聞くこと、そして次に話すこと、更に進んで文字を読む、書くというプロセスが一番自然ではないかと思っております。
今、学校教育、小学校教育では、3年、4年の外国語活動を経験をして、これは楽しめる、ゲームなどを通じて英語を聞いたり、話したりして入っていると感じております。5年、6年生になりますと、どうなのだろうか。5年、6年では、文字を取り扱うこともされているとはありますけれども、それは移行過程であって、緩やかであってほしいと思っています。まずは、聞くこと、話すことを中心に学習して、ここでもやはり苦手意識を除いてほしいと思っております。
その観点から見てみて、光村図書の作りはとても良いと感じております。日常の会話から柔らかく学習に入っていける工夫があると感じました。この点については、外国語科の目標の話すこと、この学習に活用できると考えております。
東京書籍では、教科書の中に書き込みをするスペースがありますけれども、書くことの扱いに少し重きを置いているのではないかという印象があります。もちろんせっかく学んだ単語ですから、書く、つまりスペルを覚えるためには何回も書くことが一番だと思います。書くというところは、ぜひ御自身のノートで何度も何度も書いて書けるようになる、こういうことで、私はいいと感じております。
以上です。
○佐後教育長 他に御意見ございますか。
宮崎委員。
○宮崎委員 6社ありまして、多くの教科書でキャラクターが登場して学習を進めていったり、質問形式であったり、そういう形になっているのですけれども、それぞれ親しみが持てるという感じを持ちました。
今、書くことについての話がありましたけれども、東京書籍については、質、量ともに適切だと私は思っております。また、視覚に訴えていて見やすい印象もあると思いました。
それから、東京書籍なのですけれども、内容も検討委員の報告にありましたけれども、スモールステップで学習が進められるように工夫されておりまして、振り返り等を中心に思考力や表現力が高められるような学習の内容になっていると思います。これは中学校にもつながっていくということで、良い印象を持ちました。
それから、巻末にコミュニケーションカードというものがあるのですけれども、これは子どもたちの興味関心が持てる工夫がされていると思います。
以上です。
○佐後教育長 それでは、私のほうからお話をしたいと思うのですけれども、実際に英語を使って伝え合う場面というのをそれぞれの教科書会社を見てみたのですけれども、東京書籍にあるEnjoy Communicationという活動が、それぞれのユニットの中に設定されているのですけれども、ここがいいと感じています。これはちょうど見開きの形になっているのですけれども、目的を持って何かを伝え合うという設定の中で、まず、ステップ1として、その会話のパターンみたいなものをまず聞くことから始まる。そしてステップ2で実際話し合うためには、材料がないと話し合うことが、伝えることができないので、このYour Goalに向けた準備を、しっかりステップ2の中で行っていって、話すための準備を進めると。その上で、初めて、さっきも言いましたけれども、実際に課題をお互いに英語を使って伝え合う活動を行っていく、コミュニケーションを行う、こういうつくりになっている。これは非常に学習が進めやすいのではないかと感じています。
この学習の流れというのは、今、本市小学校で行っているニュージーランドとのオンライン交流で、目的を持ってこういうことをニュージーランドの子どもたちと伝え合おうというゴールがあったときに、そこのためのステップ1として、まずそこの基になる会話を聞き、そして伝え合うための準備をステップ2で行って、実際にコミュニケーションを行う。まさにこの活動の流れは、さっきも申し上げましたけれども、ニュージーランドとのオンライン交流の中でいかせる。そういう意味では、非常にこの教科書の作りがいいのではないかと私は感じました。
他にございますでしょうか。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 委員の方からも御指摘があったのですけれども、東京書籍のMy Picture Dictionary、これはやはり大変よくまとまっていると思います。例えば動物の名前とか、そういう単語的なものが載っているだけではなくて、簡単な会話の例文みたいなものも幾つか載っているような形で、この子どもたちが実際に活動するときには大変役に立つのではないかと思います。
5年生の学習というのは、前までの1年生から4年生までの外国語活動をいかした活動となっているような感じを受けました。また、6年生の自己紹介では、呼びかけだけではなくて、なぞり書きで書く活動も入っているということもいいと思いました。やはり少しステップアップする中で、そのなぞり書きという意味も大きいのかと思いました。
英語の教科書については、もうこれはたくさん新聞等でも報道されているわけですけれども、来年度、令和6年度からはデジタル教科書が提供される予定だということが大々的に言われていますので、各社教科書の紙面に二次元コードがありますけれども、そこから附属のコンテンツにどんどんアクセスできるという中で、動画とか、音声とか、こういった素材が手軽に使用できるというのは、これは子どももそうですし、指導する教員にとってもとても有効ではないかと思われます。それで、そのコンテンツをうまく活用してもらって、それから厚木市ではAssistant Language Teacher、ALTが導入されているわけですけれども、担任の先生と、うまくALTの方が協力をし合っていただいて、そのデジタルコンテンツもうまく活用していただく、うまくそれを組み合わせながら授業を進めていただくということが、子どもの活発な学習活動につながっていくのではないか、力が付いていくのではないかと思っております。どの教科書が選ばれても、そこは期待したいと思います。
以上です。
○佐後教育長 他に御意見ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
それでは、他にないようですので採決に移ります。
英語の教科用図書につきまして、東京書籍に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 4人。
開隆堂出版に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
三省堂に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
教育出版に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
光村図書出版に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 1人。
新興出版社啓林館は挙手なしとして確認いたします。
確認します。
東京書籍に賛成の方が4人、光村図書出版に賛成の方が1人ですので、英語は東京書籍を採択いたします。
次に、道徳の教科用図書について、御意見、御質問をお願いいたします。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 道徳につきまして、私の意見を述べさせていただきます。
まずGakkenです。1年生の「かぼちゃのつる」が漫画仕立てになっていて、とても分かりやすくなっていると感じました。
それから、光文書院ですけれども、長文が少なくて、漫画やイラストから考えさせる題材が多く、低学年などは、こういうような投げかけがあると、すうっと自分の考えに入っていけるのではないかと感じました。小学校でもインターネットやスマートフォンの使い方が話題に上がることが多いのですけれども、その利点や注意点、これも示されております。はっきり情報モラルを考えさせるためには、これは必要になるのではないかと感じております。そのほかの題材や表紙などを見ても、お互いを認め合う多様性を感じさせるものになっていて、私は光文書院に好感を持ちました。
以上です。
○佐後教育長 それでは、私からお話ししたいと思いますけれども、それぞれの教科書を見ましたが、どれも大変いいと思っておりますけれども、教育出版が題材にしているのが非常に身近なエピソード、子どもたちの中で実際起こりそうなことが題材にされていて、非常に親しみやすく、自分事として捉えることができるのではないかと感じました。また、考えを深めようという形で、議論する作りになっているのもいいところだと思いました。
それから、インターネットに関する内容はどの教科書でも扱われているのですけれども、Gakkenでは、SNSのやり取りが、これは本当に子どもたちがスマホで実際によく見る画面なのだろうと思うのですけれども、その実際目にするような画面として扱われているのは、やはり自分事として考えるきっかけになるのではないかと感じました。
それから、いじめをどう扱っているかということを見ていきましたが、これもやはり各社とも大変意識して取り上げているという印象を持っておりますけれども、東京書籍ではユニットとして、そのテーマをまとめている中にいじめというユニットをつくっていて、特別に取り上げられているというところが特徴だと思いました。
それから、日本文教出版では、5年生でいじめについて、役割演技で考えたりする工夫が見られて、これは良いと感じました。
それから、光村図書出版なのですけれども、6年生の教科書でいじめを許さない心という取り上げ方をして、連続して三つの資料を使っていじめについて考えさせていました。この資料を、これは厚木の子どもたちもぜひ読んでもらいたいと、こんなことを読んでいて感じました。
他に御意見ございますか。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 今、教育長からいじめの話が出ました。全国学力・学習状況調査の質問紙の回答では、厚木市の子どもたちの9割以上は、いじめは良くないと思っていることが分かっておりますが、実際にはいじめとして認知されるケース、これは残念ながら全校に起きているというのが現状でございます。これは、よくないと思っているけれども、実際はいじめが発生しているということですけれども、これは子どもたちが何が相手にとっていじめと思わせてしまうのか、想像する力が弱いのではないかと思っています。これが一つの理由なのではないかと思っています。相手の身になって考えるというのですか、そういった力を身に付けさせるためにも、この道徳の教材を通して自分ならどうするだろうかという視点で考えさせることが、大変大事だと思っています。
いじめについては、これは全部の教科書で取り扱っていますけれども、教育出版では、1年生のいじめをなくすというところで、誰もがいじめる側にも、そしていじめられる側にもなり得るというようなことが、分かりやすいシチュエーションで書かれています。こういうので、やはり小さいときからいじめはいけないという考え方、行動につながっていくといいと感じています。
以上です。
○佐後教育長 他にございますでしょうか。
宮崎委員。
○宮崎委員 道徳を教科としてこういうように採択をするわけなのですけれども、私は道徳というのは、より良く生きるために大切なこと、このことにまず気付く、そして気付いたことをそれぞれが話し合って、人の意見も聞いて、考えを深めていくというような、そういうやり取りの中で、自分の価値観ですとか生きる力を高めていく大切な教科だと思っています。
全部の教科書を見ましたけれども、表現の仕方はいろいろ違うのですけれども、どの教科書も教科道徳としてふさわしいと思いました。その中で具体的に学習を進めていく上で、自分ならどうするかという視点から見ていくと、話合い活動はもちろん大事ですし、その活動が動画化されていることもいいし、大切かと思っています。
そんな中で、日本文教出版なのですけれども、先ほど生きる力と言いましたけれども、教科書の表紙に「いきるちから」という表現がされておりまして、道徳の学び方で話合いだけではなくて、演じたり体験したりすること、そういう学び方のすべを示しているのではないかと思います。それから、その単元の中で、役割演技なども取り入れながら学ぶことができるようになっているのは良いと思いました。それから内容的にも、先ほどいじめの話もありましたけれども、人権に触れる内容ですとか、情報モラルなどがバランスよく配置されていると思います。
それから、同様に日本文教出版ですけれども、ノートを分冊しているのですね、道徳ノートという形で。これは工夫されていると思っております。それで、この振り返りやすいとか、ワークシートの準備、ほかのワークシートが要らないという、そういうメリットもあるのではないかと思っています。子どもたちにとっては、自分自身の考え方の成長を振り返ることができますし、また先生方にとっても、この分冊の道徳ノートを改修して点検することで、先生方の評価にも活用できるという大きなメリットがあるのではないか、先生方がそれぞれ授業に活用しやすいという意味では利点があるのではないかと思いました。
以上です。
○佐後教育長 私からもう一度お話をしたいと思います。
今の宮崎委員の意見を伺っていて、道徳の学習の中で気付くこと、そして話し合うこと、そして考えを深めていくという、その流れというのは本当に道徳の学び方としてとても大事だと思うのですけれども、なかなか子どもたちがその流れを身に付けていない中で、ただ教材を読むだけで終わってしまうようなことがあってはいけないと思うのですが、この光村の教科書は、4年生以降の一番学年の始めのところに、道徳の学び方という形で教材、この題材の文章に沿って、下の欄に、この学び方が時系列が、本当に時間の流れに沿って出ていて、考えたいことに気付くということで、この上に出てくる教材の中で、こういう視点を持つと気付くことがあるのではないかみたいなものを示しているのですね。そしてその流れに沿って、今度は話し合ったり書いたりする活動で、こういうことを考えてみよう、こんなことを次につなげてみようというのが、これは学年の最初だけ出てくるのです。これが毎回出てきてしまうと、子どもたちの考え方を何か誘導してしまうような印象もあるのですけれども、この学び方として学ぶということを最初にやっておくことによって、それ以降の学習においては子どもたちが主体的にこの道徳の学習に取り組むことができるようになるのではないか。また、その流れを子どもたちと先生たちが一緒に確認できていることで、非常に深い学びにつながっていくのではないかと感じました。そういった意味では、この学年の始めにこういう学び方を先生と子どもたちが確認する、そういった工夫はとてもいいと思いました。
それから、先ほど分冊がついているお話があって、子どもたちの振り返りにいいのではないかというお話がありましたけれども、これは光村を見てみますと、教科書の一番最後に、全ての学習に関して、振り返りを1行で記録するものが付いています。これは、その学習で学んだことを子どもたちが一言感想ということで書いていくことを通して、1年間で自分の考え方がどう変わってきたのか、何が気付いてきたのかということを、1年間を通して振り返ることができるという意味では、まさに自分の成長を確認できる工夫なのではないかということを感じて、この工夫はいいと自分は感じております。
他にございますでしょうか。
森委員。
○森委員 道徳の教科書は6社出ておりますけれども、それぞれが子どもたちに伝えたいこと、またはいろいろな題材を使って工夫されて表示されていると思っておりますので、これがいいとか悪いとかというのは非常に難しいと感じました。
その中で、私は、表紙を見てサブタイトルがあることに気付いたのですね。Gakkenだけ「みんなの道徳」という、特にサブタイトルはないですけれども、ほかの業者はサブタイトルがついておりました。光村と東京書籍以外は、私から感じるとすごく漠然とした印象のサブタイトルなのですけれども、例えば光村図書は「きみが いちばん ひかるとき」、東京書籍は「えがおもことばだよ」、すごく伝わりやすい、いじめられるときも、特に駄目だよって言いたい子はたくさんいると思うのだけれども、ここで駄目だよと言ってしまったら、自分がって思うのですけれども、その自分の心の中の葛藤で、あなたが一番光るときはどうしたらいいのだろう、そんなことを考えさせるようなサブタイトルだと思って、私はこのサブタイトルで、その教科書作りのコンセプトをすごく感じました。こんなことを中心に、道徳の教科書を構成されているのかという印象をまずもって拝見しております。
また、もう一つの視点で、これは言っても仕方がないことなのですけれども、本来道徳ということは、おぎゃあと生まれて、家庭の中で、家族の中で、地域の中でいろいろなことをしてはいけないこととか、これは危ないことだとか、そういったいわゆる昔で言うしつけ的なところは、まず家庭教育の中から始まり、地域の皆さんが注意してくださって、学校でももちろん集団の中で、これが本来の姿なのですけれども、今この時代では、教科として扱わなければいけなくなったのだということがとても残念に感じるところでございます。
その中で、光村図書は、本当に一言なのですけれども、教科書の最後に、裏表紙のところに、保護者に向けたメッセージが書いてあります。これはやはり子どもの生きる姿というものは、家庭と一緒に学んでいくことが大切なんだというメッセージに私は捉えております。すごく簡単な内容なのですけれども、全ての学年の教科書に載っている。やはり子どもの生き方とか、他者に対する思いやりだとか、してはいけないこととかというのは、学校だけで、またはこういった教科書で学ぶことではなくて、自分が笑顔でいられるとか、自分の心に正しいのかということを家庭でも是非その場面、場面で学び会うことが、私は必要なのだろうと感じております。
それから、道徳ノートはとても良いという評価もございましたけれども、先ほど教育長もおっしゃっていましたけれども、光村図書は5年、6年は1行なのですけれども、低学年、中学年はシールの押し方で、その一年間の教科を振り返っていく。それも私はとてもいいと思いますし、道徳ノートについては1年から6年までほとんど同じフォーマットで、書いたら身に付くのか、そういうことではないかと思いますし、もし先生方が評価で使いたいときに、別冊ではなくて、この課題について子どもたちの意見を聞いてみたいとか、ポイント、ポイントで一枚のプリントを渡して書いてもらうというやり方で、私はいいのではないかと感じております。
以上です。
○佐後教育長 山本委員。
○山本委員 私も教科書を拝見しまして、各社すごく練られた内容になっていると感じました。
その中で、今、森委員がおっしゃっていたように、私も光村図書がすごくいいと思っておりまして、本当に森委員の意見に同意なのですけれども、扱われている題材も、スポーツ選手ですとか、それから演奏家がいたりとか、非常に若い先生から年配の先生まで誰もが知っている方を題材にして、非常に扱いやすいと思います。それから、その中身を読みましても、情操教育として心に残る題材が多いのではないかという印象を持っております。
以上です。
○佐後教育長 他にございますでしょうか。
よろしいですか。
それでは、他にないようですので採決に移ります。
道徳の教科用図書につきまして、東京書籍に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
教育出版に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 挙手なし。
光村図書出版に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 3人。
日本文教出版に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 1人。
光文書院に賛成の方は挙手願います。
(賛成者挙手)
○佐後教育長 1人。
Gakkenは挙手なしとして確認いたします。
それでは、確認いたします。
光村図書出版に賛成の方が3人、日本文教出版に賛成の方が1人、光文書院に賛成の方が1人ですので、道徳は光村図書出版を採択いたします。
以上で、小学校13種目の教科用図書の採択についての審議を終わりますが、改めて確認をいたします。
国語、光村図書出版。書写、光村図書出版。社会、教育出版。地図、帝国書院。算数、学校図書。理科、東京書籍。生活、教育出版。音楽、教育芸術社。図画工作、開隆堂出版。家庭、東京書籍。保健、Gakken。英語、東京書籍。道徳、光村図書出版。以上のとおり決定いたしました。
次に、令和6年度に使用する中学校の教科用図書について審議いたします。
中学校の教科用図書につきましては、使用4年目であり、採択期間内であることから、法令の規定により、令和6年度は同一の教科用図書を継続して採択することになっておりますが、これについて何か質疑はありますでしょうか。
(「なし」との声あり)
○佐後教育長 それでは、特に質疑がないようですので、令和6年度に使用する中学校の教科用図書については、現在中学校で使用している教科用図書と同一の図書を採択することとしてよろしいでしょうか。
(「異議なし」との声あり)
○佐後教育長 異議なしと認め、令和6年度に使用する中学校の教科用図書につきましては、現在中学校で使用している教科用図書と同一の図書を採択いたします。
次に、学校教育法附則第9条第1項の規定による教科用図書について審議いたします。
学校教育法附則第9条第1項の規定による教科用図書については、教育委員会において毎年度異なる図書を採択することができるとされております。
各学校から希望があった図書の中から、児童・生徒の状況や発達段階等を考慮して、適切であると判断した図書の一覧表が議案に添付されております。これについて採択したいと考えますが、何か質疑はありますでしょうか。
よろしいでしょうか。
それでは、特に質疑はないようですので、採決に移ります。
本件は、原案のとおり採択してよろしいでしょうか。
(「異議なし」との声あり)
○佐後教育長 異議なしと認め、学校教育法附則第9条第1項の規定による教科用図書については、原案のとおり採択いたします。
以上で、議案第36号 令和6年度使用の厚木市立小学校及び中学校教科用図書の選択についての審議を終わります。
ここで10分間休憩いたします。壁の時計で30分までの休憩といたします。

暫時休憩16時22分

再開時刻16時30分

○佐後教育長 それでは、再開いたします。
日程2、議案第37号 教育に関する事務の管理及び執行の状況についての点検及び評価についてを議題といたします。
議案の説明をお願いします。
教育総務課長。
○柴田教育総務課長 それでは、議案第37号 教育に関する事務の管理及び執行の状況についての点検及び評価につきまして、提案理由及び内容を御説明申し上げます。
提案理由でございますが、本件につきましては、教育に関する事務の管理及び執行の状況について、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第26条第1項の規定により、別紙のとおり点検及び評価するものでございます。
一枚おめくりいただき、別紙を御覧ください。
報告書につきまして、概要を御説明させていただきます。
もう一枚お開きいただき、1ページを御覧ください。
1の厚木市教育委員会の点検評価についてになります。
2ページをお開きください。
まず、1の趣旨でございますが、法律の規定により、教育委員会は毎年、教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況について自ら点検及び評価を行い、その結果を議会に提出するとともに公表しなければならないと定められていることから、この報告書を作成しているものでございます。
次に、2の点検評価の対象でございますが、第2次厚木市教育振興基本計画第1期実施計画に位置付けた令和4年度実施事業75事業を対象として実施したものでございます。
3の点検評価の方法でございますが、対象事業の実績などを踏まえて課題等を分析し、今後の事業方針等について自己点検及び自己評価を実施し、事業指標の目標に対する達成率に応じて達成状況を4段階の評価区分で評価しました。
また、点検及び評価の客観性を確保するため、公募による市民の方及び教育に関して学識経験を有する方で構成する点検評価委員会を設置し、意見や助言をいただいております。
次に、3ページを御覧ください。
次の3ページから7ページまでは、第2次厚木市教育振興基本計画の基本目標と8つの基本方針を掲載しております。
次に、9ページをお開きください。
3の実施事業の点検評価になりますが、ここからが具体的な点検評価の内容となります。
次の11ページから13ページにつきましては、基本方針ごとの事業一覧と目次と兼ねております。
最初に14ページを御覧ください。
評価の構成を御説明させていただきます。
まず事業名、そして所管課、下にプラン、計画として事業概要、DO(実行)として令和4年度取組実績、CHECK(評価)として事業指標による目標と実績、達成率、達成状況、成果と課題を記載し、ACT(改善)として今後の取組、最後の点検評価委員会からの意見を記載しております。このような構成で、8本の基本方針ごとに各事業について記載をしております。
飛んで申し訳ありません、88ページをお開きください。
こちらは参考といたしまして、令和4年度実施事業における指標の達成状況を記載してございます。
1の全体の評価結果につきましては、指標ごとのAからDの評価結果を円グラフで表記してあります。中央に凡例がありますが、Aについては達成率が90%以上のもの、Bは80%から90%未満、Cは60%から80%未満、Dは60%未満のものとして設定しております。
2の基本方針別事業指標の達成状況につきましては、教育振興基本計画における8本の基本方針ごとの事業指標の結果を集計している表となっております。
右の89ページを御覧ください。
点検評価委員会委員から総括的意見をいただいておりますので、概要を御紹介させていただきます。
令和4年度もコロナウイルスの影響やロシアによるウクライナ侵攻等を背景とした物価高騰等もありましたが、新規7事業を含む75事業を推進できたことを評価しております。
新規事業の中には、カーボンニュートラルの実現に向けた事業もあるなど、第2次厚木市教育振興基本計画が着実に進んでいることも分かりました。
学校教育においては、コミュニティ・スクールの推進、地域学校協働活動事業の拡充など学校と地域との連携強化を図っており、これは子どもたちの学びを広げるとともに、学校の働き方改革や不登校児童・生徒の減少のために大変期待できるものである。
また、インクルーシブ教育やインターナショナルセーフスクールなどの取組が、更に市内の学校に広まることを期待しています。
社会教育においては、講座などが多く実施されたことを喜ばしく感じるとともに、公民館、図書館、郷土博物館といった施設が、改めて市民の生涯学習の拠点となることを強く感じ、更にハード面においても財源確保に努めながら計画的に進められていたことも感じております。
委員からは、人材確保の課題や事業の市民に対する周知不足といった様々な指摘もありましたが、その多くは事業の指標に関することでした。
この指摘に対して真摯に向き合うとともに、学校、地域、市民の声に広く耳を傾けながら、積極的に事業を展開し、子どもたちのため、市民のために引き続き教育環境の更なる充実を目指してほしいという御意見をいただいております。
次の90ページをお開きください。
こちらは、点検評価委員会からの意見を踏まえた教育委員会の考え方になります。
委員会から御指摘いただいた事項は多く人材確保、事業の周知不足、あるいは事業評価の妥当性でありますが、それらのこれからの取組に関して記載しております。
人材確保につきましては、学校現場等の実情の把握に努め、計画で定める目標達成に向け、必要な人材の確保や支援に取り組んでまいります。
事業内容の周知不足につきましては、情報を必要としている方々へ的確に情報をお伝えできるように、様々な機会を捉えて周知を図るとともに、より良い周知方法について検討してまいります。
また、事業指標の妥当性については、各事業設定の際に具体的な目標を設定し、目標を達成するために必要となる取組の成果や進捗状況を適切に把握できる指標を設定するなど、市民の皆様に理解しやすい明確な指標となるよう取り組んでいくことについて記載してございます。
報告書の説明は以上になりますが、最後に、一番最後ですが、参考資料といたしまして、7月6日に点検評価委員会から受けた答申書を付けさせていただいております。
なお、この報告書につきましては、本日の定例会で議決をいただいた後、市議会に提出し、公表することになります。
説明は以上でございます。よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。
○佐後教育長 ただいまの説明に対しまして、何か質疑はありますでしょうか。
○杉山委員長職務代理者 具体的な内容に入っていいですか。
○佐後教育長 はい。ここでこの後審議して議決を行いますので、ここでもしあれば。
○杉山教育長職務代理者 中身についていいですか。
○佐後教育長 はい、結構です。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 14、15ページのところです。
小・中学校ICT化推進事業費のところですけれども、何点か質問させていただきたいと思うのですけれども、14ページの真ん中ほど、事業指標2です。中学校のほうです。事業でGIGAスクール端末を週に3回以上利用する教員の割合(%)で、令和4年度のところの目標が40%だったのが、実績25.8%となっています。
今を去ること15年くらい前ですか、小・中学校にPC教室が入り、小学校は40台かな、それから中学校は80台だったかと思うのですけれども、PC教室が設置されて、それを授業の中で活用しなさいよと言われた中で、こういった利用の調査をしたところ、やはり小学校のほうがいろいろな教科で使われていることが分かったのですが、中学校の場合は、やはりその教科の特性とか、その単元によって、なかなかそれは使いたくても使い切れない、使うチャンスが少ないという話をお聞きしたのですけれども、具体的にこの実績25.8%の中で、中学校ではどのような使われ方をされているのか。例でいいので、こういうところで使っていますと。それで、やはり使いにくいのはこういう教科だとか、こういう単元は使いにくいということがもし分かれば教えていただきたいと思います。これが一点です。
もう一点、15ページ、委員からの意見の一番最後の要望です。生成AIのことです。委員のほうからは、生成AIなどの新しい教材の学校教育への導入の在り方なども検討していただきたいと思いますという文章でまとめられているのですが、これは今私たちの耳に入ってくるChatGPTのことが頭にぱっと入ってくるわけですが、キーワードを入れると文章を作ってくれる。それで、自分の考えをまとめ、まとまり、構造を考え、他に分かりやすい文章を書くことというのが学校教育に求められる、そういう力を育成するということが学校教育に求められると私は考えるのですけれども、この場合、生成AIが学校の教育の中で必要だと思われることにはどんなことがあるのだろう。自分の今の考えを述べたのですけれども、これに対してChatGPTでどんな使い方、有益な使い方があるのだろうかということを分かれば教えてほしいと思います。
それからもう一点、文科省や大学では、生成AIの使用についていろいろな基準を作っている状況だと思います。文部科学省も夏休み前に、こういったように考えられるということで、これは3日ぐらい前の新聞の切り抜きなのですけれども、夏休みの作文、AI推敲オーケーで具体的な学校現場ではないですけれども、夏休みの宿題に対応して、こういった使い方をしていいのかという声が挙がってきているのですけれども、こういうようなことに対して、国の動きだと思うのですけれども、本市あるいは各学校では、何かこの辺に対しての動きがあるのかどうか、使い方等に対しての動きがあるのかどうか、この辺のことを分かれば教えていただきたいと思います。
○佐後教育長 教育指導課長。
○倉持教育指導課長 始めに御質問の一つ目、中学校でのGIGAスクール端末の活用の例といいますか、状況についてというところをお答えしようと思います。
これは指標は、その教員が週に3回以上利用する教員というところが、意外と中学校では難しいのではないかと思いまして、私は英語科だったのですけれども、たまたま子どもたちと協議をさせたいような時間が、その週には多いというようなときに、GIGAスクール端末を介した活動が設定しにくいところもあるのではないかと思います。これはもしかすると、子どもが週3回以上、または1日に何回、毎日1回以上、GIGA端末を使った授業を体験しましたかということになると、もう今の段階ではほぼイエスだと思います。
活動している例としては、保健体育でも、お互いの動画を撮り合ったりしながら動作の確認をする例もありますし、話合い活動のときにも、グループチャットのようなところに入って、お互いの意見を、ホワイトボードを共有するような画面がありまして、そこで意見を共有して、グループで意見をまとめるとかということもありますし、算数でも、動画を図形の形で確認しながらやったり、英語の自分の発音を録音して聞いてみたり、耳で聞いて単語の練習、一人学習をしてみたりという、いろいろな教科で使っている実態があると思いますので、今年は確実に上がっていると思うのですが、もしかしたら聞き方のマジックもここにあるという感じはしています。
答えになっていないかもしれませんが、以上です。
○佐後教育長 教育研究所長。
○井上教育研究所長 生成AIの本市での学習の中での活用について、お話をさせていただきたいと思います。
7月の初めに、文科省で、学習での活用についての生成AIのガイドラインというものが示されています。そちらによりますと、その生成AIを学習の中で活用する場合の適切な場面はこんなところです、不適切なところはこんなところですと示されています。
適切な場面としましては、英語の時間に、英語の発音を聞いて、音声として学習ができるとかということですとか、あとはこの使い方が正しいのかどうかという誤りを見付けたりとかということに活用する分には適切であると示されています。
不適切な場合としましては、やはり感想文ですとかコンクールに出すものについて、生成AIが示しているものをそのまま出したりとか、提出したりとかということは不適切ですということが示されています。
厚木市としましては、このようにしていくという方針がまだ固まっていないというところもありまして、暫定的ではありますが、今の時点では子どもたちが持っている1人1台のGIGAスクール端末のほうでは、生成AIは使用できないようにしております。方針が固まるまではそのようにということにしております。
その方針につきましては、これから検討を早急にしていこうということになっているのですけれども、やはり使う側の教える教師のほうが、まだどのような活用ができるのか、どんなふうに活用したら有効に学習に使えるのかというところが、まだ把握できていないというところもありますので、まずは教職員がそちらをしっかりと把握して、方針を示していけたらと思っております。
そして、夏休みについては、やはりいろいろな作品募集等がありますので、使い方の留意点が文科省から示されておりますので、そちらは学校に通知を出し、保護者にも、このような作品の募集の中で作品を作っていく中で生成AIをそのまま使うのは不適切です、もちろん13歳以上18歳未満は保護者の同意がなければとかというものもあるのですけれども、家庭に帰ってしまえばタブレット端末以外のスマートフォンですとか家庭のPCなどで入ってしまうことはできますので、御注意くださいという御家庭向けへの通知文を夏休み前に出させていただいているところであります。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
森委員。
○森委員 2点ございます。
1つは36ページです。
これは確認です。この点検・評価は令和4年度の事業についてということなので、期間が令和5年3月末までのことなのかと思いつつ読んだのですけれども、この36ページの評価のCHECKのところの令和4年度がDで、その上の達成率は50%になっていて、米印があって、この内容については、1、2、3、4まで4段階がありますというふうに書かれていますが、3の意見交換は終わっているのかと、これは3月までにはできていなかったのかと感じたので、そうしたら75%と。この辺を一つ確認をしたいことが1点です。
もう一点は、72ページの地域文化の振興のところですけれども、これも質問させていただきたいのですが、達成状況はやはりこれもDということで、とても残念な印象がございます。郷土博物館ができたときにあまり強い印象を持たなかったのですけれども、やはり日々過ごしていく中で、厚木市として、この郷土博物館を持っているというのはすごいことだと思いますし、郷土博物館だよりみたいなものを定期的に送っていただくと、本当にいろいろな活動をされていて、本当は見に行かなくてはいけないと思って、もったいない思いをしているのです。
それで、このDという達成率で、評価のところで学校とか幼稚園とか、そういう団体での受入れもしましょうみたいなことが書かれておりますけれども、実際に令和4年度、小・中学校でクラス単位であるとか学校単位とか、学校内ですね、学年単位とかで、どれだけ団体で受け入れて、利用があったのか。何となく個人的に土日を利用して家族で行くというイメージが強かったのですけれども、やはり学年、クラスとか、そういったところでどんどん活用していかないともったいないという印象があったので、どの程度利用されているのかを知りたいと感じました。
○佐後教育長 教育総務課長。
○柴田教育総務課長 ありがとうございます。
まず、36ページの小中学校通学区域再編成委員会運営費の関係になります。
御指摘いただいたとおり、この米印のところに令和4年度目標ということで1から4までございます。当初、令和4年度中に4の附属機関の設置まで行う予定ではございましたが、1の説明会に入る前に、もう少し丁寧に地域の方に事前説明をしていきたいという意向もありまして、少し期間が延びました。
したがいまして、この2のアンケート調査を今年の1月から2月、つまり昨年度の1月から2月にやるのが精一杯のところでございまして、この意見交換会は、この後庁議等、またこちらの定例会でも諮らせていただきますが、その地域で具体的な方策を固めて、今年の10月から11月にかけて、この意見交換会をやる予定ということになっておりますので、今回のこの点検評価の中では4段階中、半分しかできませんでしたので50%、Dという評価をさせていただいております。
以上でございます。
○佐後教育長 森委員。
○森委員 各学校かどこかで意見交換というのを少しされていたと思うのですけれども、あれよりももっと具体的な意見交換を計画しているということですか。
○佐後教育長 教育総務課長。
○柴田教育総務課長 この1の説明会が、恐らくそれに当たると思います。これを昨年の10月から11月に行いました。これは具体的な方策というよりも、我々が今考えている適正化の基本方針を全体的なお話として御説明させていただいたものになります。そういった中で、この地域のこの学校はこうなりますということを御説明させていただいたところになりますので、この今年の10月から11月の意見交換会はもう少し具体的にこうさせてください、こうしたいのですというような踏み込んだ形になります。
以上でございます。
○佐後教育長 文化財保護課長。
○小野間文化財保護課長 御質問いただきありがとうございます。
先ほど委員からお話がございまして、ここ2年ほどコロナということで、全館休館をしていた頃もありました。それで、令和4年度につきましては、少しずつ日常にという形で整えてはきたのですけれども、やはり少し用心という方もいられたのではなかろうかと思うのですね。
それで、どういうところからの施設見学があったかというところについて、お話をさせていただきたいと思います。
まず、市内の小学校につきましては10校来ていただいております。学年単位で3年生が一番多いのですけれども、恐らく昔の道具のところということでお越しいただいたのではなかろうかと思います。あと4年生や6年生です。合計で960人の児童さんに来ていただきました。
中学校は1校です。こちらはクラブ活動だったかと思うのですけれども、18名の方でございます。
幼稚園、保育園につきましては、五つの保育園、幼稚園からお越しいただきまして、これは遠足という形だったと思います。合計で453人。
次に、大学ですね。大学が3校、これは市内の大学になっておりますけれども、52人ですね。
それから団体様、こちらは公民館単位ですとか、老人会等の団体です。あとは他市の小学校の教育研究会という形のところもございます。それから、他市の審議会ですとか、友好都市で網走からもお越しいただいたことがございましたので、そのときに博物館にもお越しいただいて見学をしていただいたというのがございます。こちらが484人ですね。
合計しますと、26の団体、学校から1,967人お越しいただいております。
ここは評価がBになっているのですけれども、年度当初、一番最初、開館した当時というものは、やはり皆様の御期待があったかと思うのですけれども、3万近くという方々にお越しいただいていたのですね。そういったこともございまして、基本的に上を目指そうというところでの3万8,000人、3万9,000人、4万人という形で来ていたのですが、コロナの関係で少し出ばなをくじかれてしまったというところもございましたので、今のところは皆様に少しずつ日常を取り戻していただいていまして入館も随分伸びておりますので、令和5年度、今年につきましてはもう少し伸びるのではなかろうかと思っております。
現在は、厚木の名誉市民でもあられます和田傳につきまして、企画展を行っております。22日から始まったところなのですけれども、この間の土曜日、日曜日は140人ほどの方々にお越しいただいておりますので、こちらでも人数は上向きになっていくのではなかろうかと思います。秋には蛾の展示、それから冬には「火の用心」といったところ、火伏信仰のところもやります。自前の学芸員がいろいろな企画をしておりますので、今後につきましては評価や達成状況につきましても少しずつ上向きになっていくかと思います。
長くなってすみません。以上でございます。
○佐後教育長 よろしいですか。
森委員。
○森委員 どうしても安易に、真ん中の目標に対しての達成率というのを意識して見てしまうのですけれども、今のお話があったとおり、コロナ禍だったということを考えると、実績はすばらしいと感じていますし、市内の小・中学校ですとか、いろいろな団体の方が利用されているというのを今のお話を伺ってなるほどと納得いたしました。
もし、余計なことなのでしょうけれども、この評価のところで、10万人達成しましたというのはいろいろな媒体で報道があったと思うのですけれども、令和4年度、コロナ禍だけれども、これだけの方が来てくださいましたという、その来場数や団体数がもう少し具体的にあると更にこんなに活用してくれているというPRというか、意思表示にもなるかと感じております。
○佐後教育長 他に御意見はありますか。
山本委員。
○山本委員 56ページになります。
学校支援プロジェクト推進事業費ということで、ここも事業指標1というところがCとDということなのですけれども、これはCHECK(評価)のところを拝見しますと、下から7行目、指標1は、1行下に下がって、事態の解消が図れたかというものになっていますと。これに対して、更に2行下がりまして、「生徒が抱える課題は概して複数の課題が重複しており、チームで考えた支援策を施したところ、当該年度内に一定部分は解消したものの、そのほかの課題が残っていることが多く、「100%解消した」という判断ができない」と。こういうのを考えますと、なかなか1年でクリアするというのは難しい課題とかが、他にも随所にあるような気がするのですね。そうやって考えると、このA、B、C、Dという評価をしていいテーマと、しないほうがいいテーマというのがあるのではないかという気がしております。
そうやって考えると、しかるべき判断をして、A、B、Cが決して適さないというようなテーマについては、こういった評価でない何かを考えたらどうかと思ったのですけれども、いかがでしょうか。
○佐後教育長 教育指導課長。
○倉持教育指導課長 所管している教育指導課としましては、その事業指標が、今委員が御指摘いただいたとおり、点検しづらいところがあるという事実は十分把握しています。それで、今回御指摘いただいたことで、第2期の実施計画では少し変えていこうと思うのですけれども、この事業そのものについては、指導、支援が必要な子どもへの対応を学校だけでやるのではなく、関係機関で手を取り合ってやる環境を作ってあげよう、その支援をしようというところですので、そのことに関する、それが効果的でしたかということについては学校にも聞いてみたいと思っておりますので、それは指標にしていこうと思うのですけれども、そういった大きなところで、こういった指標そのものをというところについては、全体的な部分は他にも、今回指標について見直したらどうかという御意見をたくさんいただいておりますので、そこはまた別の評価だと思うのですけれども、教育指導課のことについては、そのような方向で今考えているところです。よろしいでしょうか。
○山本委員 是非いい指標というのか、評価の仕方を考えていただけるといいかと思っています。こういった問題について、事態の解消が図れたかどうかという、単純にそこだけではないような気がするのですね。是非、いいお考えをしていただけるといいと思っています。
○佐後教育長 ほかに御意見ございますか。
宮崎委員。
○宮崎委員 51ページなのですけれども、特別支援教育推進事業費、これは事業の概要にあるように、特別な支援を必要とする子どもたちの総合的な支援ということで、指標が2つあって、実績、達成率ともに2年間100%ということなのですけれども、これは子どもたちは、毎年この支援を必要とする子どもたちが高い数値で高止まりしているのか、また、これから対象の子どもたちが右肩上がりで増えていく、これは当然予想されるのですけれども、もう令和5年度がスタートしているのですけれども、課題になっている介助員さんたちの人材確保をどのように進めていくかというのは非常に難しいと思うし、ただ人が集まればいいということではなくて、やはり介助の方も資質を高めていかなければいけないと思うのですね。
そういった中で、成果のところも含めて、先生方の指導力の向上とか職員の特別支援に対する理解というのは、当然研修等が行われているので、ある程度の資質、指導力の向上というのは見込まれるのですけれども、介助員さんや医療の必要な看護の方々の研修を充実させて、自信を持って介助に当たっていただくというのを踏まえての人材を確保していく必要があると思います。この研修について、実態を教えていただきたい、それが一つ目の質問です。
二つ目は、教育支援委員会が行われていて、これも先ほど言いましたように数値の高止まり、毎年多くの子どもたちの支援、調査と就学相談と、それから委員会での措置をやるのですけれども、これは年5回と書いてあるのですけれども、この辺の運営の実態というか厳しさ、こういうのがどれぐらいあるのか。また、その運営をしていく中で工夫していかなくてはいけない。工夫している点が、どういう点があるのかを教えていただきたいと思います。
二つ、いいですか。
○佐後教育長 教育指導課長。
○倉持教育指導課長 一つ目の、まず、支援が必要な子どもたちの支援学級に在籍する人数のことは、もう御存じのとおり右肩上がりです。令和3年度が小・中合わせて696人だったところ、4年度で772人、令和5年度には824人という形で増えております。
その中で、介助員さんは、令和4年度138人、お力を借りられました。令和5年度は140人です。微増なんですが、それでももう、実は100%と書いてあるんですけれども、学校内の運用で全部の子どもに支援介助員の手が回っている形は取っているのですが、本来の今までのシステムですと、誰にこの方をという形でやらなくてはいけないところが、やり切れていないところは正直あります。でも、必要な子に全く誰も付けていないという実態はないという事実は、逆の面から見るとあります。
そういった状況で、募集については、今年も中央図書館にお力をお借りしてポスターを貼らせていただいたり、特別支援教育に関する特別展をやっていただいたりして、保護者の方の御理解とか御協力、こんな活動をやっているのでお力を貸してくださいという宣伝はたくさんしているのですが、なかなか集まらない実態があります。
あと、数と同時に質の部分というところで御質問いただいたと思うのですけれども、研修会については、まず始めに、介助員のお仕事はこういう形ですよという形で年度初めに行います。と同時に、今度、8月1日に、これは夏に年1回になってしまうのですけれども、学校の特別支援教育を担当している先生と介助員合同で、適切な支援の在り方ですとか、特性のある子の理解ですとかいうことについて講習を受け、その後、お互い情報交換しながら、お互いのやっている内容を高め合うというような研修会をやっています。ただ、御指摘のとおり、質を維持しながら数も確保するということは大きな課題だと思っています。
このことの今後に向けては、本当に先ほど途中で申し上げましたとおり、介助員を一人一人に充てていく、1人に対して1人充てていくというシステムそのものがもう限界なのではないかというところも若干考えていまして、子どもが困らないようなやり方で、うまい工夫ができたらと今考えているところでもあります。
もう一つ、教育支援委員会の5回の中身なのですが、一番始めに申し上げたとおり、人数が増えている中で、委員は附属機関としての15人という枠が決められているので、委員さんの数が足りないのです。ですので、工夫としては、本当に苦肉の策ではあるのですけれども、臨時委員として支援学校の先生に回っていただいて、支援学校の先生になぜ回っていただいたかというと、その方々は保護者の観察や面談をしないのですね。バイアスがかかってしまうところがありますので。面談ができる方を確保するために、教育支援委員会の委員さんのほうに2人追加をして、その2人追加したのも臨時委員として支援委員さんのほうに抜けてもらって取り組んでいる実態があります。ただ、5回の日程の中で、一人一人に十分な面談や観察をしながらやる人数も時間も、相当今苦労して回している状況です。
以上です。
○佐後教育長 宮崎委員。
○宮崎委員 ありがとうございました。
実態というか、それぞれ所管課が苦労しているというのはよく分かりました。
それで、私の意見なのですけれども、研修なのですけれども、8月に一回全体があるということなので、コロナのときに生まれたリモート研修とか、そういう形で、学校にいてもあそこの研修ができるとか、柔軟なことをやって、会議数を増やして質の向上を図るというのも一つ、方法としてあるかと思っています。
それと、ほかの市町村は分からないのですけれども、人材を多く集めるという意味で待遇改善、神奈川県の最低賃金があると思うのですけれども、そこに合わせるのではなくて、厚木独自の賃金を、これは予算が絡んでくるのですけれども、今言ったように厳しい状況があるからこそ、予算も訴えていきながら付けてもらって、賃金の改善を是非お願いできたらと思います。
以上です。
○佐後教育長 他にありますか。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 今、宮崎委員の御質問された特別支援教育推進事業に関わって、私も少し聞きたいことがあるのですけれども、市内の小・中学校の特別支援級に通っていらっしゃる子どもが800人超になっているということは、伊勢原、海老名、座間等の支援学校に通っていらっしゃる生徒もきっと右肩上がりというように想像しています。具体的な人数は分からないですけれども。最近よくその辺を歩いていると、えびな支援学校やら座間支援のバスが通っているのを見て、こういうところにも来ているということはかなり通っているのだろうと想像できるわけです。
それで、伊勢原のほうが大分人数が増えてしまって、今、厚木からのニーズが高いというのは、直接的な理由かどうか分からないのですけれども、えびな支援学校は中央農業高校の敷地内に建設して何年か経っているわけですけれども、それでもきっと今、右肩上がりになっているかと思うと、これは先の市議選でも、議員さんの候補者の中に、厚木市に養護学校、支援学校を設立なんていうことをうたい文句で挙げて、市議選に立候補されていた方もいらっしゃったと思うのですけれども、その辺の厚木市内での学校の設立というのは、今動きとしてはどうなのでしょうか。今、厚木東高校と商業高校が一つになるということで、施設的には空くと思ったりもしているのですけれども、そういうような動きというのは市内ではあるのでしょうか。
○佐後教育長 教育指導課長。
○倉持教育指導課長 国や県への要望ということについては毎年継続的に出しているというところが、もうずっと続けているところです。
○佐後教育長 教育総務課長。
○柴田教育総務課長 一つの学校をつくる、あるいは誘致するということは、教育委員会だけではなくて政策的な部分もありますので、現在のところは新たに誘致とか、あるいは新しい敷地につくるとか、そういった検討は行っていないのが現状でございます。
以上でございます。
○杉山委員長職務代理者 すみません、ありがとうございました。
○佐後教育長 よろしいでしょうか。
他にございますか。
よろしいですか。
それでは、他に質疑がないようですので採決に移ります。
本件は原案のとおり可決してよろしいでしょうか。
(「異議なし」との声あり)
○佐後教育長 異議なしと認め、議案第37号を可決いたします。
報告事項に入ります。
報告事項4 給食用食材等の放射性物質の測定結果について報告をお願いします。
学校給食課長。
○井出学校給食課長 それでは、報告事項4 給食用食材等の放射性物質の測定結果につきまして御報告いたします。
恐れ入りますが、お手元の資料4を御覧ください。
令和5年度4月5日から6月28日までの給食用食材の放射性物質の測定結果でございます。
1ページから3ページで御報告させていただいております。
測定につきましては、学校給食は毎週火曜日、保育所の給食は毎週水曜日に測定を行っているものでございます。
また、5月9日、30日には、小・中学校の調理後の給食の測定をさせていただいておりまして、結果としては全て不検出となっております。
恐れ入りますが、4ページ、保護者の方からの測定要望についてを御覧ください。
こちらにつきましては、今回も保護者の方からの測定の御要望はございませんでしたので、通常の検査を実施しております。
恐れ入りますが、5ページ、小・中学校プールの放射性物質の測定結果を御覧ください。
こちらは令和5年6月16日に測定をいたしました。こちらも全て不検出となっております。
続きまして、6ページ、市営水泳プールの放射性物質の測定結果を御覧いただきます。
こちらは令和5年6月30日に測定いたしまして、こちらも全て不検出なっております。
続きまして、7ページ、大気中の放射線量の測定結果を御覧ください。
こちらは、市内におきまして、令和5年7月6日に荻野小学校ほか、市内4か所の地点の空間測定をしております。こちらもいずれも基準を超える数値は測定されませんでした。
報告につきましては以上になります。よろしくお願いいたします。
○佐後教育長 ただいまの報告に対しまして、何かございますか。
よろしいですか。
特になければ、報告事項4を終えます。
それでは、ここで暫時休憩といたします。
再開後は会議を非公開としますので、関係者以外の方は御退席ください。お疲れさまでした。
なお、傍聴いただいた方につきましても、これ以降、会議が非公開となりますので、御退室いただきますようお願いいたします。お疲れさまでした。

暫時休憩17時14分

再開時刻17時15分

議案第38号 厚木市立小・中学校の適正規模・適正配置の方策の方向性(案)について
(資料に基づき説明し、可決された。)
報告事項1 事務の臨時代理の報告について(公務災害の認定について)
(資料に基づき報告し、了承された。)
報告事項2 事務の臨時代理の報告について(厚木市いじめ防止対策委員会委員の委嘱について)
(資料に基づき報告し、了承された。)
報告事項3 いじめ防止対策推進法「重大事態」の発生及び調査について
(資料に基づき報告し、了承された。)

以上で、本日予定しておりました日程は全て終了いたしました。
これをもちまして、令和5年厚木市教育委員会8月定例会を閉会いたします。
お疲れさまでした。

閉会時刻17時31分

議案書等

会議の議案書等は次のとおりです。ただし、会議において非公開とされた案件及びパンフレット等で電子化が困難なものは掲載していません。

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〒243-8511
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ファックス番号:046-224-5280

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