令和7年厚木市教育委員会9月定例会

更新日:2025年12月03日

公開日:2025年12月03日

会議概要

会議主管課

教育総務課

会議開催日時

令和7年9月26日 金曜日
午後3時

会議開催場所

厚木市役所 第二庁舎4階 教育委員会会議室

出席者

教育長 佐後 佳親
教育長職務代理者 杉山 繁雄  
委員 森  厚子
委員 山本 正彦
委員 宮崎 昌彦
事務局
岸間教育部長、長谷川教育指導担当部長、金子教育総務課長、
本間教育指導課長、井上教育研究所長

説明者

事務局職員

1 教育長報告

2 審議事項

議案第35号 厚木市小中学校通学区域再編成委員会委員の委嘱について
議案第36号 厚木市厚木こども科学賞審査会委員の委嘱について

3 報告事項

(1)事務の臨時代理の報告について(厚木市中学校部活動の在り方検討委員会委員の委嘱について)
(2)事務の臨時代理の報告について(厚木市久保奨学金(令和7年度学校教育活動応援奨学金)の支給決定の変更について)
(3)令和7年度全国学力・学習状況調査に係る厚木市立小・中学校の調査結果について
(4)いじめ防止対策推進法「重大事態」に係る調査報告書(答申)について





会議の経過は、次のとおりです。

開会時刻15時00分

○佐後教育長 それでは、ただいまから令和7年厚木市教育委員会9月定例会を開会いたします。
現在の出席者は5人で、定足数に達しております。
厚木市教育委員会会議規則第15条第2項の規定により、本定例会会議録署名委員として杉山委員を指名いたします。よろしくお願いします。
始めに、私から報告いたします。
それでは、令和7年8月26日火曜日に開催されました8月定例会以後の主な行事等につきまして御報告いたします。
お手元の教育長報告を御覧ください。
始めに、2番目でございます。8月27日水曜日、第二庁舎16階会議室において、令和7年度関東中学校体育大会出場報告会が行われました。大会に出場した13人の生徒、また校長先生、教頭先生、顧問の先生にお越しいただき、大会出場に向けた努力や活躍の様子、大会をとおして成長したことなどを聞かせてもらいました。
今回、出場報告してくれたのは、千葉県国際水泳競技場で開催された関東中学校水泳競技大会に出場した厚木中学校、南毛利中学校の生徒、栃木県総合運動公園陸上競技場で開催された、関東中学生陸上競技大会に出場した藤塚中学校の生徒、また、山梨県小瀬スポーツ公園テニス場で開催された、関東中学生ソフトテニス大会に出場した東名中学校の生徒です。関東大会出場を果たした生徒の頑張りを大変うれしく思うとともに、今後のますますの活躍を期待していきたいと思います。
次に、5番目でございます。
8月30日土曜日に、厚木市文化会館大ホールで令和7年度厚木愛甲地区中学校文化連盟芸術祭吹奏楽部部会発表会が開催され、参加してまいりました。当日は、厚木市13校、愛川町3校、計16校の参加があり、日頃の練習成果を発揮し、すばらしい演奏を披露してくれました。発表会は振り付けや髪飾りを着けるなど、コンクールとはまた違った楽しい雰囲気の中で、素敵な演奏を披露してくれました。昨年は台風で中止になり、リニューアルされた文化会館では初めての開催となりましたが、思い出に残るすばらしい演奏会になったのではないかと思いました。
次に、6番目でございます。
8月30日土曜日に厚木市保健福祉センター6階ホールにおいて、令和7年度厚木児童思春期精神保健講座第29回本講座が開催され、参加してまいりました。今回はこどもの発達障害の理解と支援について、その子らしさをいかす受け止め方を演題として、社会福祉法人子どもの虐待防止センター、子どもと家族のメンタルクリニックやまねこ、菊地祐子先生をお招きして、御講演いただきました。当日は、市立小・中学校の先生方にも多く参加していただき、大変有意義な時間となりました。学校現場において先生方がこどもたちの心と体の発達に係る様々な課題の対応ができるよう、これからも厚木児童思春期精神保健ネットワークのつながりを大切にしてまいりたいと思います。
次に、8番目でございます。
9月6日土曜日に、厚木市文化会館地下展示室において、令和7年度厚木愛甲地区中学校文化連盟芸術祭部活動展示部門発表会が行われ、参加してまいりました。発表会には厚木愛甲地区の17校が参加し、文化部の日頃の活動成果が展示、掲示、発表されておりました。どの作品も力作ぞろいで文化部の生徒が熱心に作品制作や研究に取り組んでいる様子が伝わってきました。これからも各中学校文化部生徒の活躍を期待したいと思います。
次に、9番目でございます。
9月11日木曜日に、教育長室において、令和7年度優良PTA神奈川県教育委員会表彰を受けられた南毛利中学校PTA会長と校長先生がお見えになり、受賞の報告をいただきました。この表彰は優秀な実績を上げているPTAを表彰するもので南毛利中学校PTAが行った学校花壇の維持管理や学校行事への多面的支援などの協力体制づくりの着実な成果が評価されたものです。日頃から子どもたちを支えてくださるPTAの皆様に心から感謝申し上げるとともに優良PTA表彰を受けられたことにお祝いを申し上げたいと思います。
次に、10番目でございます。
9月13日土曜日に本厚木駅北口広場ほかで行われました第37回心と街のクリーン作戦に参加し、街頭活動を行ってまいりました。この活動は、市内の大学、高校等の学生が実行委員となり、青少年育成に係る団体の皆様、保護司の皆様や厚木警察署に御協力いただきながら、青少年の非行防止を呼びかけるものです。
今年は、「Hooray Hooray!!~進む道には明るい未来~」をスローガンに啓発ポスターの制作やテーマソングの披露、啓発物品の配布、薬物防止動画の放映など、本厚木駅周辺での啓発活動を行いました。青少年自らが非行防止、薬物乱用防止を呼びかけることで若い世代への啓発が効果的に行われたのではないかと思います。これからも青少年が主体となって行う心と街のクリーン作戦に取り組んでまいりたいと思います。
続きまして、15番目でございます。
令和7年厚木市議会第6回会議9月定例会議について、議員の皆様から一般質問いただいておりますので、議案及び陳情と併せまして、各所管の部長から御報告申し上げます。
教育部長。
○岸間教育部長 それでは、2ページ、下段の15番、令和7年厚木市議会第6回会議9月定例会議について御報告申し上げます。
9月定例会議は、今月1日から来月6日までの会議期間36日間で開催されております。
まず、教育行政及び教育委員会に関連する提出議案等でございますが、今月1日の本会議におきまして、議案第77号 令和6年度厚木市一般会計歳入歳出決算について、議案第82号 令和6年度厚木市学校給食事業特別会計歳入歳出決算について、議案第92号 令和7年度厚木市一般会計補正予算第4号及び議案第93号 令和7年度厚木市学校給食事業特別会計補正予算第1号の4件が市長から提案されました。
3ページの下段を御覧ください。
補正予算に関する議案第92号及び第93号は、今月17日に開催されました4の予算決算常任委員会環境教育分科会において、また、決算に関する議案第77号及び第82号は、昨日開催されました5の予算決算常任委員会環境教育分科会におきまして、それぞれ教育部の所管分について質疑が行われ、これらの議案は来月3日に開催される予算決算常任委員会での採決を経て、9月定例会議最終日となる来月6日の本会議において採決が行われる予定でございます。
なお、お手元の資料に記載はございませんが、教育委員会関連の議案といたしまして、議案第63号 教育委員会委員の任命についてが上程されており、来月6日の本会議において質疑の後、採決が行われる予定でございますので、御承知おきください。
次に、3ページの3にお戻りください。
今月17日に開催されました環境教育常任委員会において、陳情第12号 国による義務教育財源の保障、教育の機会均等と水準の維持向上並びに行き届いた教育の実現を求める意見書を国に提出することを求める陳情が審査され、採決の結果、採択すべきものとされました。
続きまして、一般質問について御報告申し上げますので、恐れ入りますが、2ページにお戻りいただき、下段の2一般質問を御覧ください。
一般質問は、今月5日、6日、9日の3日間で行われ、21人の議員から質問があり、そのうち5人の議員から教育委員会関係の質問の通告がございました。
始めに、教育部長所管の質問でございますが、3ページ中段、三つ目の丸印、山崎由枝議員の(2)ア、安心して学べる教育支援について、(ア)就学援助制度における入学前の援助を見直す考えはとの質問に対して、教育長から就学援助制度による小学校入学準備金を昨年度までは3月に支給していましたが、より安心して入学の準備をしていただけるよう、今年度から1月の支給に向けて準備を進めている旨の答弁をいたしました。
教育部長所管の質問は以上でございます。
○佐後教育長 教育指導担当部長。
○長谷川教育指導担当部長 続きまして、教育指導担当所管に関わる一般質問につきまして御報告申し上げます。
教育指導担当所管につきましては、白川美佐江議員、髙橋知己議員、奈良直史議員、名切文梨議員の4人から8項目の質問がございました。
恐れ入りますが、教育長報告2ページにお戻りいただき、一番下の丸を御覧ください。
最初に、白川美佐江議員からは、1点、(1)ウ、子供を性被害から守るための取組について、(ア)市立小・中学校における現状の取組はとの御質問がございましたが、教育長からは、性犯罪や性暴力は被害者の尊厳を著しく踏みにじる行為であり、子どもたちを全力で性被害から守らなければならないこと。本市では、これまでも子どもたちを性被害から守るため、市立小・中学校において教職員を対象に研修をするなど、対策に取り組んでいること。文部科学省から本年7月に発出された児童・生徒性暴力防止に関する通知を受け、盗撮防止の視点を踏まえた校内の点検や、私的端末の撮影及び学校で管理している画像データ等も校外への持ち出しを禁止するなどについて徹底するよう指示したことを答弁いたしました。
続きまして、3ページ、一番上の丸になります。
髙橋知己議員から4点、部活動の地域展開についての御質問がございました。(2)ア、進める意義、必要性、緊急性の認識について、(イ)学校及び教職員の立場からどうか、(ウ)児童・生徒の立場からどうか。イ、進捗と進め方について、(ア)進捗が思わしくないように見受けられるが、障害となっているのは何か。(イ)今後の予定はとの御質問がございました。
教育長からは、進める意義、必要性、緊急性の認識につきましては、部活動の地域展開は、児童・生徒にとって将来にわたりスポーツ・文化芸術活動に継続的に親しむ機会を確保・充実するものであり、学校にとっては児童・生徒に対し持続可能な活動の場を提供するとともに、教職員の働き方改革を推進するものであることから、早期実現に向けて取り組むべきであると認識していること。続いて、進捗と進め方につきましては、国は令和13年度までに原則休日における全ての部活動の地域展開の実現を目指すことを示していること。本市においては、より早期に地域展開を実現できるよう取り組んでおり、新たな制度を設計するに当たり、現状の把握と課題の整理等、一つ一つ慎重に時間をかけて協議を進めていること。また、今月にはスポーツ・文化芸術に関する団体、学校関係者及び保護者などを委員とした検討組織を立ち上げ、活動の形態や運営の在り方等について意見を伺うことを答弁いたしました。
次の丸になります。奈良直史議員からは1点、(1)ネットリテラシー教育について、(ア)市立小・中学校におけるネットリテラシー教育の実情はとの御質問がございました。教育長からは、市立小・中学校ではGIGAスクール端末を利用したインターネットの活用場面において、必要な情報を取捨選択しながら、収集する力や得られた情報を整理比較し、分かりやすく発信することができる力など、学習指導要領に基づき情報モラルや情報リテラシーを含む学習の基盤となる情報活用能力の育成に取り組んでいることを答弁いたしました。
最後に、上から四つ目の丸になります。名切文梨議員からは1点質問がございました。(3)ア、体罰について、(ア)現状と課題はとの御質問がございましたが、教育長からは、体罰は児童・生徒の心身に深刻な悪影響を与える行為であり、いかなる場合も行ってはならないことと認識していること、しかしながら、昨年度、本市において、体罰事案が発生したことについて、深く反省し、再発防止に取り組んでいること。課題としては、児童・生徒が安心して学校生活を送ることができるよう、教職員一人一人の体罰防止、体罰を根絶しようとする意識を高めていくことと捉えていること。また、教職員にセルフチェックアンケートを実施し、自らの指導を振り返る機会を設けるとともに、必要に応じて校長等が個別指導を行うこと。さらに体罰防止の取組状況を教育委員会定例会で報告し、意見を伺うなど、根絶に向けた取組を強化することを答弁いたしました。
教育指導担当の所管につきましては、以上でございます。
○佐後教育長 本日の日程のうち、議案第35号、第36号、報告事項2及び報告事項4については、個人に関する情報が含まれる案件となりますので、厚木市教育委員会会議規則第13条第1項の規定により、会議を非公開としたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」との声あり)
○佐後教育長 御異議ありませんので、非公開とし、日程の最後において審議を行うことといたします。
報告事項に入ります。
報告事項1 事務の臨時代理の報告について報告をお願いします。
教育指導課長。
○本間教育指導課長 報告事項1 事務の臨時代理の報告について、資料1により御報告いたします。
厚木市教育委員会教育長に対する事務委任等に関する規則第3条の規定により、その事務を臨時に代理していただき、同規則第6条の規定により報告を行うものでございます。
恐れ入りますが、1枚おめくりいただき、臨時代理書を御覧ください。
臨時代理の理由でございますが、令和7年9月5日付けで委員を委嘱する必要が生じましたが、教育委員会会議を招集する時間的余裕がないため、厚木市教育委員会教育長に対する事務委任等に関する規則第3条の規定により、その事務を臨時に代理したものでございます。
もう1枚おめくりいただき、別紙を御覧ください。
委員につきましては、堀田勇陽様をはじめとする9人であり、9人全員が新任となっております。
なお、今回委嘱する委員の任期につきましては、令和7年9月5日から令和8年8月31日までとなります。
以上でございます。
○佐後教育長 ただいまの報告に対して何かございますでしょうか。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 別紙の委員の選出区分を見ているのですけれども、今回、この部活動の問題を考えるときにいろいろなこどものこういう活動をしたいという希望が多岐にわたっていると思うのですけれども、その場合、例えば、3番の方はスポーツ関係団体で、文化関係団体の代表、4番の方も同じということなんですけれども、この例えば、3番の方は一般社団法人のSCDスポーツクラブの理事長さん、4番の佐藤先生は、市の文化振興財団の理事長ということなのですけれども、いろいろな団体とか、いろいろな活動をしているサークルとは少し違うと思うのですけれども、何か例えば、文化協会とか、そういったいろいろな所属の代表という選出区分になるのですけれども、この方はスポーツクラブの全体をまとめている中央の組織体の代表なのでしょうか。
あと、4番の佐藤先生の場合は、いろいろな文化の団体があって、その集合体の代表なのでしょうか。それを選出区分の基になっている団体の集合体の状況を教えていただきたいのですけれども。
○佐後教育長 教育指導課長。
○本間教育指導課長 3番の宇野様に関しましては、一般社団法人SCDスポーツクラブの理事長ということで、こちら地域総合型のスポーツクラブでございますが、もちろん全てのスポーツ、種目を網羅しているということではございません。ただ、こちらSCDスポーツクラブに関しましては、厚木市と包括協定を結んでいるという部分もございまして、そのような中で市の取組等にも御理解がある中で御意見をいただけるのではないかというところで、お願いしたものであります。
また、同じく、4番の佐藤様に関しましても、こちらも文化系の部活動全てを網羅しているというわけではございませんが、厚木市の文化振興財団ということで、厚木市全体の文化活動の振興について御理解のある方というところでのお願いをしているところでございます。
以上でございます。
○佐後教育長 杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 ありがとうございます。
そうすると、例えば、スポーツ協会や文化協会などの母体で代表を出していただくということではないのですよね。逆を言えばそういう方たちは、ある程度の団体のまとまっている組織体の代表ということになると、そういう方にもいろいろな御協力を願わなくてはいけないと思うのですけれども、今後、例えば、文化協会ですとか、スポーツ協会との連携みたいなものはどのように考えていらっしゃるのですか。
○佐後教育長 教育指導課長。
○本間教育指導課長 その点につきましては、教育委員会だけではなく、市長部局も含めまして、今後、協議等を経た上で、意思決定をした上で進めていく形になります。現時点では、そのあたりの意思決定について、なされてはいない段階ですので、そこについては現時点でのお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
以上です。
○佐後教育長 杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 分かりました。
実は、前回の定例会でも、私この部活動のことについては意見や質問をさせていただいたと思うのですけれども、一番初めは国は改革推進期間として令和5年から令和7年と、本年度までは改革推進期間で、令和8年度から改革実行期間という形で計画をしていましたが、結局、全国的に自治体にいろいろ課題があって、それがなかなか進まなかったということで、例えば、令和8年度から10年までを改革実行期間の前期とか、それ以降を後期とするとかという形になっていたのですけれども、市としては、令和10年度に休日の地域展開ということを考えていると、前回そういうお話だったと思うのですけれども、多分令和5年度、6年度あたりには庁内会議をやって、いろいろな課題を洗い出していたと、以前お話を聞いたことがあるのですけれども、庁内会議と今回の部活動の在り方検討委員会、これがかなり密接に連携して、検討委員会でいろいろなことを言われた課題などを庁内会議等でどんどん洗い出して、具体的にこうやって、こういうやり方だったらそれをクリアできるという話を密接にやっていかないと、なかなかこの部活動の在り方、地域展開というのは進んでいかない気がするのですね。これまでどういった洗い出しがあって、それをどのように進めていく上での糸口が見つかったかは分からないのですけれども、かなりスピード感を持ってやっていかないと、厳しいと私は思いました。
先ほどもありましたけれども、髙橋議員の一般質問を聞いていて、自分ももう少し早くやったほうがいいと思っていたのですけれども、地域の代表、市民の代表の方があのように意見を言って、それに答えなくてはいけないという、実情を見たときに、相当本腰入れてやらないときついなと、市民のニーズに応えられないなと私自身は感じましたので、是非、庁内会議、在り方の検討委員会、それと連携と、しかるべき今の団体の長の方などと連携をして、早く道筋をつけていくということをやっていただければと思います。よろしくお願いしたいと思います。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。よろしいですか。
他になければ、報告事項1を終わります。
次に、報告事項3 令和7年度全国学力・学習状況調査に係る厚木市立小・中学校の調査結果について報告をお願いします。
教育研究所長。
○井上教育研究所長 報告事項3 令和7年度全国学力・学習状況調査に係る厚木市立小・中学校の調査結果について御報告申し上げます。
お手元の資料3を御覧ください。
最初に、1、調査の概要についてでございますが、対象学年はこれまでと同様に小学校第6学年及び中学校第3学年の児童・生徒でございます。
調査の内容は、国語、算数、数学、理科のそれぞれ3教科と生活習慣や学習環境等に関する質問調査となっております。
1枚おめくりいただき、2ページを御覧ください。
調査日は、教科に関する調査は中学校の理科以外は令和7年4月17日、GIGAスクール端末を用いてCBTシステムによるオンライン方式で実施いたしました中学校理科、生徒質問調査は4月14日から17日、そして小学校児童質問調査は4月18日から30日で行われました。
本市からは、教科の調査について小学6年生1,601人、中学3年生1,673人が参加いたしました。
3ページを御覧ください。
教科に関する調査結果でございますが、小・中学校ともに全国の公立学校の平均正答率と全教科大きな差は見られませんでした。平均正答率を比較いたしますと、厚木市は、小学校につきましては国語、算数が3ポイント程度、理科は2ポイント程度、全国を下回る結果でございました。中学校につきましては、国語は数値で見ますと全国とほぼ同等、数学は1ポイント程度下回る結果となりました。理科につきましては、今回、中学校の調査ではIRT項目反応理論を導入し、調査結果を各学校、教育委員会、都道府県ごとにIRTに基づいて算出し、全国平均を500を基準としたIRTスコアというもので示し、表示しております。よって、平均正答率ではなく、平均IRTスコアに示しておりますが、全国よりも2ポイント高くなっております。
次に、各教科の状況について御説明いたします。小学校の国語、算数、理科、中学校の国語、数学、理科の順に記載しております。
4ページを御覧ください。
まず、教科の平均正答率を学習指導要領の内容について表とレーダーチャートで、その下に評価の観点と問題形式別で棒グラフにより示しております。
次に、5ページからは、主な結果を問題例として本市、全国及び神奈川県において最も平均正答率が高い問題、低い問題、全国の平均正答率との差が最も大きい問題、無解答率が最も高い問題など、特徴的な問題を各教科3から4問ずつ挙げております。
それでは、4ページにお戻りいただき、小学校国語の主な結果を御覧ください。
学習指導要領の内容に関しましては、レーダーチャートを御覧いただきますと、全ての内容で全国平均よりもやや低くなっておりますが、ほぼ同様の傾向が見られることが分かります。
続いて、特徴的な問題について御説明いたします。
5ページを御覧ください。
平均正答率が最も高い問題です。図と言葉を併せて示すことで自分の考えが伝わりやすくなることが捉えられている児童は83%でありました。
一方、1枚おめくりいただき、6ページを御覧ください。
目的に応じて文章と図表などを結び付けるなどして、必要な情報を見付けることができるかを見る問題ですが、平均正答率が最も低く、令和5年度の調査から引き続き、課題があると捉えられます。
1枚おめくりいただいて、8ページにある問題も、記述式の解答で無解答率が高く、同様の課題が見られます。
続いて、9ページを御覧ください。
小学校算数についてです。学習指導要領の全ての領域で全国平均よりも2から5ポイント程度低くなっております。
特徴的な問題につきましては、1枚おめくりいただき10ページを御覧ください。
伴って変わる二つの数量の関係に着目し、必要な数量を見いだすことができるかどうかを見る問題は、平均正答率が最も高く81.5%となっております。
一方、11ページの問題ですが、分数の加法について、共通する単位分数を見いだし、足す数と足される数が共通する単位分数の幾つ分かを、数や言葉を用いて記述することには課題が見られ、平均正答率が最も低く20.5%、そして無解答率が高く16.1%でした。
続いて、小学校理科の主な結果について1枚おめくりいただき、13ページを御覧ください。
学習指導要領の全ての領域で全国平均よりも僅かに低くなっております。
おめくりいただき、14ページを御覧ください。
エネルギーに関する問題ですが、本市において、平均正答率が79.5%と最も高い問題でした。電流がつくる磁力について、電磁石の強さは巻数によって変わることが知識として身に付いていると捉えられます。
一方、15ページは、平均正答率が最も低い問題で、正答率が9.6%でした。同じくエネルギーに関する知識、技能の問題ですが、電気を通す物と、磁石に引き付けられる物に関する知識が身に付いていないと考えられます。
続いて、中学校国語の主な結果について、おめくりいただき17ページを御覧ください。
学習指導要領の内容に関しましては、全国平均を上回っていると見られますが、書くことに関する問題が僅かに低くなっております。
1枚おめくりいただき、18から19ページを御覧ください。
物語の文章全体と部分との関係に注意しながら、登場人物の設定を捉えるということは、91.7%の生徒ができておりました。
1枚おめくりいただき、20ページを御覧ください。
こちらは平均正答率が最も低く18.4%の問題です。物語文の文章構成や展開について、根拠を明確にして考えて記述することについては、これまでに引き続き、課題があると考えられます。
続きまして、1枚おめくりいただき、22ページ、中学校の数学についてです。
学習指導要領の領域で見ますと、全国平均との比較では、B図形以外は平均正答率が僅かに下回っております。
23ページを御覧ください。
平均正答率が最も高い問題です。必ず起こる事象の確率について理解ができている生徒が8割近くおりました。
一方、1枚おめくりいただき、24ページに本市において正答率が最も低かった相対度数の問題がございます。相対度数の意味の理解については、平成29年度、中学校の調査に引き続き、課題があると考えられます。
1枚おめくりいただき、26ページを御覧ください。
中学校の理科についてです。学習指導要領の領域に関しましては、平均正答率で見ますと全国平均よりも高くなっており、地球を柱とする領域のみが僅かに低くなっております。
同ページの下段にIRTスコア集計値という枠がございますが、本市は平均IRTスコアが513と全国と比較して高くなっております。
27ページを御覧ください。
ストローで笛をつくり、音について科学的に探究する設問ですが、正答率が96.6%で収集する資料や情報の信頼性を確認する方法についての知識・技能が身に付いていると捉えられます。
1枚おめくりいただき、29ページを御覧ください。
平均正答率が最も低い問題です。15.2%でした。ボーリング調査の結果と関連付けて、地層の広がりを検討して表現することに課題があると考えられます。
以上が教科に関する調査結果についての御報告になります。
例年の全国的な傾向としても見られることなのですが、小・中学校どの教科においても、記述式の問題の正答率が選択式、短答式に比べ低くなっております。
続きまして、資料31ページからの4、児童・生徒質問調査の結果について御説明いたします。
(1)として、85%以上の児童・生徒が肯定的に回答した質問と回答状況を、36ページからは(2)として、その他の主な回答状況について掲載しております。令和4年度の小学校のデータは、今年の中学校3年生が6年生の頃の調査で回答したもので、二つ横に並んでおりますので、3年前と現在の結果が比較できるようになっております。
続いて、40ページを御覧ください。
考察についてです。(1)教科に関する調査結果について、40ページから小学校、41ページ下段から中学校という形でまとめております。小・中学校の平均正答率、平均IRTスコア等は、全教科において全国の平均値と大きな差はないと考えられます。多くの児童・生徒が達成できている点、課題となる点を身に付けるべき資質、能力ごとに挙げ、課題に対しての学習指導の充実、改善のヒントとして、授業に取り入れたい活動等を記載しております。
続いて、43ページを御覧ください。
(2)児童・生徒質問調査の結果についてです。質問調査の回答から、多くの児童・生徒が毎日ほぼ同じ時刻に起き、朝食を食べるという規則正しい生活を送っていると考えられます。一方で、昨年度に引き続き、就寝時刻が定まらない状況も見られます。子どもたちが健康で活力ある生活を送るためには家庭の支えが重要になると考えられます。
続いて、44ページを御覧ください。
こちらのページの質問調査、全ての項目について、肯定的な回答をした児童・生徒の割合が昨年度に比べて増えています。多くの児童・生徒が挑戦心や自己有用感、幸福感等が育まれるような学級、学校環境の中でお互いの良さを認め合い、支え合う人間関係づくりを進めていると考えられます。
隣の45ページを御覧ください。
ICT機器については、日々の授業の中で児童・生徒がICT機器を頻繁に活用している様子が伺えます。活用回数についての質問調査では、小・中学校ともに全国平均を上回っており、小学校では昨年の調査に比べて11.7ポイント増加、中学校では13ポイント増加しております。また、児童・生徒がいつでもどこでも必要なときに使える道具としてICT機器を自信を持って活用することができていると考えられます。
一方、ICT機器を使って情報を整理することへの自信というところが他の項目に比べ少ない様子も見られております。
47ページを御覧ください。
厚木の学びの充実、改善のヒントとして、児童・生徒の質問調査の結果と教科の正答率との関連性に着目し、相関関係が見られるものを参考に記載いたしました。例年と同様の傾向となりますが、学習習慣が身に付いている姿や主体的な学習態度などが見られます。教科の平均正答率が高い児童・生徒には課題の解決に向けて自分で考え、自分から取り組む傾向や自分の考えを相手に伝えるための工夫をしているといった傾向が見られることから、今後も引き続き児童・生徒の主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善をより一層充実させることが重要であると捉えております。
本調査の結果につきましては、児童・生徒が身に付けるべき学力の特定の一部分であること、学校における教育活動の一側面にすぎないことに留意をしなければなりませんが、今回の調査結果の分析をとおして、児童・生徒一人一人の学習体現や学習意欲、そして教員の指導力の向上がさらに図られていくよう教育委員会といたしましても継続的に指導、支援をしてまいります。
最後になりますが、調査の結果を踏まえ、学校、家庭、地域が児童・生徒の豊かな学び、より良い成長のために目標やビジョンを共有し、連携及び協働した取組のさらなる充実を目指して、施策の工夫、改善に努めてまいります。
なお、この結果は、この後、市立小・中学校で共有いたします。また、本市のホームページで公開し、市民の皆様にもお伝えいたします。
報告は以上になります。
○佐後教育長 ただいまの報告に対して、何かございますでしょうか。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 説明ありがとうございました。
所長が感じたものでいいのですけれども、正答率が低かった、あるいは無解答のものが多かったと今説明されていたのですけれども、そういった問題は、例えば、国語であれば最後のほうにある問題でやる時間がなかったということは言えますでしょうか。それとも途中に入っているけれども、難しくてできなかった、こどもは分からないからやめたという感じになったのか、その辺はどうでしょうか。
○佐後教育長 教育研究所長。
○井上教育研究所長 今年度の学力学習状況調査のイメージなのですけれども、文部科学省からも、国の傾向として言われているのが、国語、算数、数学、理科、いずれの教科でも前回より平均正答率が下がっているということと、特に記述式問題の正答率がとても低くなっており、思考力、表現力に課題があるということが示されているかと思います。
やはり全国平均が20から30%台にとどまるという設問もありますし、こどもたちに自分の考えをまとめて伝える力が必要になってくるのかと。これは多分ずっと言われていることなのかと思うのですけれども、やはり年々ここが課題になるのかと思います。
先ほど、杉山委員に記述式の問題は最後になると時間が足りなくなって書けないこともあるのかとの質問をいただきましたが、そういったところもあるとは思います。中には、問題の解き方などの練習ではないのですけれども、このように解くといいというアドバイスを受けていたりする場合には、分からない問題は飛ばしてというやり方などをいろいろと学んでいる場合もありますので、一概には最後に間に合わないから最後が解けないということではないかと思いますが、そこも関係しているのではないかと思います。
以上です。
○佐後教育長 他にいかがでしょうか。
山本委員。
○山本委員 説明ありがとうございました。
私もこの報告書をずっと読んでいまして、43、44、45ページのこの図は非常に見やすくて、ホームページ等で公開したときに、皆さんよく理解していただけるのではないかと思いました。是非、こういった図を活用しながら、現状を多くの方に知ってもらえるといいのではないかと思いました。
報告書の39ページなのですけれども、質問の37になります。授業で学んできたことを次の学習や実生活に結び付けて考えたり、理解したりすることができると思いますか。この質問は非常に肝だと思っておりまして、すごく重要な質問ではないかと感じています。身に付けた知識を実際にいかす、そのための知恵が試される、そういうことだと思うのですけれども、お伺いしたいのは、そういう力を付けるにはどうしたらいいのか。これも大まかなイメージでいいので、アイデアみたいなものがあれば教えてください。
もう一点、46ページに本市の児童・生徒の強みが書かれております。なるほどと思って拝見していたのですけれども、その一方で弱みも恐らく考察されているのではないかと感じました。弱みについて、考えていたことがあれば教えていただきたいと思っております。お願いいたします。
○佐後教育長 教育研究所長。
○井上教育研究所長 まず、39ページの37番、授業で学んだことを次の学習で、ここは難しいところだと思うのですけれども、やはり実生活に結び付けることはとても大事なことだと思うのですね。やはり相対度数のところ、今回、中学校の数学にあるのですけれども、そこなどはやはり正答率が低いということもあったのですけれども、いろいろな理由が考えられますが、実生活の中でどのように使うのかというのが、あまり結び付かないところが多いかと思います。
なので、やはりその授業をやった中で、例えば、こんなところで使えるということを具体的に実践するというか、体験するというか、そういうところを大事にしていくと、印象にも残りますし、その後の学習にも結び付いて、あのときにやったあれだというようにつながっていくかと思っております。
弱みにつきましては、46ページにいろいろな強みが書いてある中で、29の3という質問が載っているかと思うのですけれども、こちらの設問につきましては、本市の児童・生徒は割とICT機器をたくさん使っています。楽しく使っています。調べるときにはすぐ活用できますというところでとても数字が高いのです。前のページを見ていただくとお分かりになるかと思うのですけれども、45ページを見ていただくと、ICTを活用するシーンというところがどれも高いのですね。29の1から、29の4まであるのですけれども、その中で、一つだけ、29の3というところの数字が高くない。あまり自信を持っていないというところがあります。なので、ICT機器を使うことに関しては、情報を整理するといったところが弱いのではないかと感じております。
以上になります。
○佐後教育長 山本委員。
○山本委員 答えにくい質問ですみませんでした。よく分かりました。二つの質問をさせていただいたのですけれども、その二つの意図としては、共通して、いかに知識を使っていくかということではないかと思いまして、そう考えると、所長がお話しなさったように、やはり実生活で経験する、体験するという、そういう行動、活動が多くのところで厚木のこどもたちの強みに転換されるのではないかと感じます。是非引き続きいい報告、研究をなさっていただきたいと思います。よろしくお願いします。
以上です。
○佐後教育長 他にございますか。
宮崎委員。
ありがとうございました。
少し見て、すごくまとめ方が、山本委員も言われましたけれども、見やすいというか、すごく表記の仕方がいいなと思っています。
それぞれ教科の結果とそれから質問があるのですけれども、理科のIRT、これも新しい言葉で、少し見ていたのですけれども、これは様々な問題から構成されるものを同じ物差しで測れるような、例えば、書いてあったのですけれども、そういったことで比較して、3ページの理科が全国よりいいですよね。500を平均としてですけれども、IRTスコアも国が導入したと思うのだけれども、メリットが幾つかあるのですけれども、他の教科もこれでやってもらうと厚木の点数が上がると思ったのですけれども、そうはいかないかもしれないのですけれども、中学の理科だけ見ると、極端にいいですし、分析の仕方も同じ物差しで見るというメリットがあるのでいいのかなと思いました。
活用方法として、個別指導にいかせるというようなことが少しと書いてあったのですね。これを例えば、通常の学校の定期テストの問題をIRT項目反応理論でスコアを出して、将来的に今度のシステムを利用して個別指導にいかせるのですかね。そういうことができるのであれば、より不登校の子もそうだけれども、なかなか勉強がおぼつかない子に個別的な支援をするときに、この辺の結果をいかせると思ったのですけれども、それが分からなくて聞きたいです。
それと、まとめて言うと、所長も言われましたけれども、ICTに関する関心が非常に高くて、楽しんで活用しているということがあって、これはすごくいいことではないかと思うのですね。
先生方によっては活用の仕方が苦手な先生もいるのですけれども、次の先生たちはこれを活用して、こどもたちが楽しい中でICT機器を使っているということがすごく良かったと思います。
それと、さっき強み、弱みという話がありましたけれども、もちろん強みを表記してあって、弱みも把握しないといけないですけれども、私は厚木のこどもたちはこの強みをもっともっとアピールして、現場の先生に厚木のこどもたちはこういうところがいいですと。例えば、授業時間楽しい、学ぶことが好きだとか、いろいろと点数的にも強みがあるし、文言的にもあると思うのです。こういうのを先生方に理解してもらって、伸ばす教育というか、教育活動を進めていただきたいと思っていますので、これが公開されて、先生方にも伝わるとは思うのですけれども、そういうところもクローズアップして、伝えていただけるといいと思います。
最後に所長が総合的なまとめということで、さらなる教育の充実などと言われたのですけれども、47ページが、厚木の学びの充実・改善のヒントとあるのですけれども、これで終わっているのですけれども、最後に所長が言われたようなことをまとめとして記載してもいいのではないかという感想を持ちました。
○佐後教育長 教育研究所長。
○井上教育研究所長 ありがとうございます。
まず、IRT理論のところで少し御説明をさせていただければと思うのですけれども、今までは全国学力学習状況調査の問題、理科は一斉に同じ紙の問題を解答する形だったのです。今年度からIRT、項目反応理論というものを基盤とした調査方法が導入されました。このIRTというのは何かと言いますと、国際的な学力調査、PISAとか、TIMSSとか、あと英語のTOEICとか、そういったところの調査にも取り入れられている方法となっています。
これまでのように、全員が同じ問題を解く形ではなくて、児童・生徒ごとに出題される問題が一部異なる形式で出ています。具体的に言いますと、最初の6問は全員同じ問題が出ます。次の4問は日にちごとに違う問題がランダムに出ます。その他に16問、全く私たちにも分からない非公開の問題が出て、子どもたちは合計26問解くという形になっています。
そういった問題を子どもたちは解くのですけれども、その形を取ることで、やはり今までだと例えば、60%、正答率が60%となると、その結果が60%というのは分かるのですけれども、その問題が易しい問題なのに間違えていたのか難しい問題だから仕方がないのかというところまでには踏み込めないというところで、合っている問題だけで比較はできないというところが今までの課題として上がっていたものなのです。
この問題を、このIRTというものを取り入れることによって、より学力の水準を精密に把握できるということで取り入れられているものになります。パソコンを使うので、特に理科は実験ですとか、アニメーションとか、写真などを問題の中に入れて、生徒はそれを操作しながら解くのですけれども、国の情報だと操作にてこずって問題が解けなかったということもあったかもしれないという報告もされているようですが、厚木市に関しては、事前に中学2年のときから練習をしておりますし、普段から使い慣れているというところも大きく影響していたかと思うのですけれども、特段操作に困ってできませんでしたという報告は聞いておりません。スムーズにできていたと思っております。
先ほど、宮崎委員が国語も算数もそうなったらとおっしゃっていたのですけれども、一応国の今の予定では、令和9年度から小学校、中学校の国語、算数、数学もCBT化をするという予定を打ち出しております。
あとは、個別指導にいいのではないかとおっしゃっていただいたのですけれども、もちろんこの形を取ると、あなたはどのレベルですというのが返されるのですね。個票の中では、あなたはこのぐらいのレベルです。難しい問題が5ランクに分かれていたら、5ランクのものを一番難しいものが8割取れていたら、あなたのレベルは5ですというようになるのですけれども、難易度の真ん中のものがほとんど解けていますよという子は、あなたのレベルでは3ですというように返されるので、個別に学力の様子が先生からも分かるというのは使えるところなのかと思うのですけれども、その個別の資料というところは、これが一般化するのを待つ前に、厚木市ではAI型デジタルドリルを導入しておりますので、そちらも十分その子どもの理解の度合いですとか、進度によって問題をいろいろと出してくれるといういい機能がありますので、そちらも活用していけたらと思っています。
それから、強みをアピールというところなのですけれども、そちらも宮崎委員に言っていただいたように厚木の子どもたちには本当にいいところがたくさんあって、今年度、昨年度よりも数値を見ただけだと、とても回答率が高いというところが目立っていると思うのです。特に充実した学校生活を送っているということが見えるところが、小学校だと、今の6年生というのは、ちょうどコロナで入学式をしてすぐに休校になってしまった学年なのですね。なので、きっと当時は先生方も心配をされていて、学校生活に慣れるのだろうかと、最初の1年生のところで学校は楽しいというところとみんなで学ぶことができないということで、いろいろと心配をされて制限がある中でスタートをしていった学年だと思うのですけれども、そんな中でもなかなかいい回答をされているところがよろこばしいと思っています。
あとは、どうしてもできないところに目が行ってしまうのですけれども、やはりそうではなくて、厚木のこどもたちにはこんなにいいところがたくさんあるということも、私たちだけが把握しているのではなくて、やはり今度校長会議の中でも、私こちらの報告をさせていただきますが、そこでも各校の子どもたちの状況をよく見てもらって、いいところを是非伸ばしていただくようにということは伝えたいと思いますし、あと、もう一つ良かったと思うのが、全国と比べてとても高いと思われるというところが、一つ、先生が自分のことを認めてくれているという項目があって、そこが高かったのです。全国と比較すると高いという結果が出ていまして、そこもやはりこどもたちももちろんなのですけれども、先生方も、日頃、こどもたちと関わる中で、こどもたちがこういった気持ちを持ってくれているということが先生方に伝わると、日頃の自分の取組は良かったと、間違っていなかったというように自信を持って先生方に取り組んでもらえるとも思っておりますので、そういったところを各学校にも発信してまいりたいと思っております。
そして、最後のところが確かに宮崎委員言っていただいたように、この続きはないのかと思われてしまうというところを私たちも少し反省をしておるところでしたので、まとめの言葉を入れるということを次回は検討してまいりたいと思っております。どうもありがとうございます。
以上です。
○佐後教育長 他によろしいですか。
杉山委員。
○杉山教育長職務代理者 感想のような形になってしまうのですけれども、40ページと41ページの考察の部分です。最初の国語のところで、成果と課題、充実・改善のヒントが書いてあるわけですけれども、ここのところ、例えば、学年別漢字配当表に示されている漢字、これを正しく使えるかというところについては、これはもうずっと何年にもわたって厚木市は全国平均よりも低かったということを自分は記憶しています。
充実・改善のヒントのところで、ICT端末を使って文章を書く機会が増えるとあるのですが、これは使えば使うほど漢字を書くことが苦手になってしまうのではないかと思います。大体ぼんやりと字は分かるけれども、実際にどう書いたらいいのかは分からなくなってしまうというのが、年齢、加齢のことなのかもしれないのですけれども、そういう傾向はよく周りからも聞いたりするということを考えると、ICTを活用するのはいいのだけれども、何か活用するのと、漢字を適切に書き込むことができるというのとは、ある意味切り離すような工夫をしないと力が付いていかないのではないかと思います。ただ、結果的に言うと、漢字練習帳に同じ文章を10回書いたら覚えるかというと、多分それは駄目なのですよね。何か場合に応じて適切に使うことを練習していかないと、なかなか力は付いていかない気がするので、そこのバランスみたいなものを考えていただければと思います。
思考力、判断力、表現力等のところもそうなのですけれども、何か一つの文章なり、問題を見て、自分で気付くというのが、まず第一だと思うのですが、さらにそこから対話的、協同的な活動ということになるのかもしれないのだけれども、人の意見を聞きながら自分の考えを高めていくような作業はどうしても必要だし、学習の深まりにつながってくると思うので、普段の授業からですけれども、いろいろと忙しい中で、授業数もぎりぎりの中でという状況は言われているわけですけれども、必要なところに時間をかけて、子どもの考えを高めていく活動というのは、やはり抜かせない、そこの手を抜いてしまうと目的に応じて文章と図表などを結び付けるなど、必要な情報を見付けることに課題があるというようになっていくのではないかと思っています。
それから、小学校の理科なのですけれども、充実、改善のヒントのところで、習得した知識を活用しながら実験に取り組むというような文言が書いてあるのですけれども、これはよく時間がなくなるとビデオを見て、こうやっているからこうやってやると言って、それで教えた気になってしまう、学んだ気になってしまうということがあるのですけれども、実際に手を使って実験をしないと身に付かないものがあるのですね。
なので、ICTとかツールの活用というのもいいのだけれども、こういうところは実際に自分の手を使った実験が大事なのだろうと、磁石や電気の通り道というのは、特に自分の手で触れて、実際に操作しながら知識を得ていくことが欠かせないのではないかというのがあって、繰り返しになりますけれども、ICTの活用と実際に自分の手で操作するバランスは大事なのだろうと思うということなので、その辺も含めた各学校への投げかけ、支援をお願いをしたいと思っております。
以上です。
○佐後教育長 教育研究所長。
○井上教育研究所長 ありがとうございます。
ICTの適切な使い方というところは、本当に杉山委員がおっしゃるとおりで、漢字の書き取りですとか、あとは実験を手でやるというところは、ただ単にICTを使えばいいということではなくて、やはり効果的な活用というところがここからは肝になってくるかと思います。もう大分前からだとは思うのですけれども、まずは使ってみようというところの段階はもう過ぎているかと思いますので、効果的な活用ですとか、ここはアナログがいいというところも、きっともう学校の中でも出てきているところかと思いますので、そのあたりも含めて、効果的な活用については発信をしてまいりたいと思います。
ありがとうございます。
○佐後教育長 よろしいでしょうか。
それでは、他になければ報告事項3を終わります。
それでは、ここで暫時休憩といたします。
再開後は、会議を非公開としますので、関係者以外の方は御退席ください。
お疲れさまでした。

暫時休憩16時10分

再開時刻16時12分

議案第35号 厚木市小中学校通学区域再編成委員会委員の委嘱について
(資料に基づき説明し、可決された。)
議案第36号 厚木市厚木こども科学賞審査会委員の委嘱について
(資料に基づき説明し、可決された。)
報告事項2 事務の臨時代理の報告について(厚木市久保奨学金令和7年度学校教育活動応援奨学金の支給決定の変更について)
(資料に基づき報告し、了承された。)
報告事項4 いじめ防止対策推進法重大事態に係る調査報告書答申について
(資料に基づき報告し、了承された。)


以上をもちまして、本日予定しておりました日程は全て終了いたしました。
なお、非公開案件の資料については、事務局により処分いたしますので、後ほど回収させていただきます。
これをもちまして、令和7年厚木市教育委員会9月定例会を閉会いたします。
皆様、お疲れさまでした。

閉会時刻16時44分

議案書等

会議の議案書等は次のとおりです。ただし、会議において非公開とされた案件及びパンフレット等で電子化が困難なものは掲載していません。

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厚木市中町3-17-17
電話番号:046-225-2600
ファックス番号:046-224-5280

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