得票数で小数点以下の数字がついている場合があるのはなぜ?
開票結果を見ると、候補者の得票数の中に小数点以下の数字がついている場合があります。これは「あん分」(あんぶん。「按分」とも書きます)という仕組みによって起こるものです。
同一の氏名、氏、名の候補者が2人以上いる場合に、その同一の氏名、氏、名のみを記載した投票は有効であり、これらの投票(あん分票)は、関係各候補者の正規の有効得票数の割合に応じて分けられます。
その結果、得票数に小数点以下の端数がつくことがあります。
あん分の例
例として、ある選挙で、本厚木一郎、本厚木二郎、本厚木三郎の候補者がおり、「本厚木」とだけ記載された投票用紙があった場合を想定して説明します。
開票結果
本厚木一郎候補者の正規の得票数は500票
本厚木二郎候補者の正規の得票数は292票
本厚木三郎候補者の正規の得票数は198票
本厚木とだけ書かれていた票(あん分票)は15票
計算方法
今回の選挙で「本厚木」候補者は3人いますので、この3人で「本厚木」と書かれていた票をあん分します。
あん分後の得票数の計算方法は、
- 正規の得票数をあん分される候補者3人の正規の得票数の合計で割り算します。
- 割り算した票をあん分票に掛け算します。
- 掛け算した票に正規の得票数を足し算します。
計算式は
あん分後の得票数=正規の得票数+(あん分票×(正規の得票数÷あん分される候補者の正規の得票数の合計))となります。
本厚木一郎候補者の場合
- 正規の得票数500票を3人の得票数の合計990票で割り算します。
- 割り算した票0.505050505…にあん分票15票を掛け算します。
- 掛け算した7.575757575…に正規の得票数500票を足し算します。
- 合計507.575757575…となります。
- 小数点4位以下の端数は切り捨てます。
- 本厚木一郎候補者のあん分後の得票数は507.575票となります。
本厚木二郎候補者の場合
- 正規の得票数292票を3人の得票数の合計990票で割り算します。
- 割り算した票0.294949494…にあん分票15票を掛け算します。
- 掛け算した4.4242424…に正規の得票数292票を足し算します。
- 合計296.4242424…となります。
- 小数点4位以下の端数は切り捨てます。
- 本厚木二郎候補者のあん分後の得票数は296.424票となります。
本厚木三郎候補者の場合
- 正規の得票数198票を3人の得票数の合計990票で割り算します。
- 割り算した票0.2にあん分票15票を掛け算します。
- 掛け算した3に正規の得票数198票を足し算します。
- 合計201となります。
- 本厚木三郎候補者のあん分後の得票数は201票となります。
あん分後の各候補者の得票数
「本厚木」とだけ記載された投票用紙があった場合のあん分後の得票数は、次のとおりとなります。
また、小数点4位以下は切り捨てとなります。
本厚木一郎候補者
あん分後の得票数は507.575票
本厚木二郎候補者
あん分後の得票数は296.424票
本厚木三郎候補者
あん分後の得票数は201票
切り捨てられた票
0.001票
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更新日:2021年05月26日
公開日:2021年04月01日