【厚木市地域包括ケア推進会議】令和2年度 第1回会議結果
会議経過報告
会議名 |
令和2年度第1回厚木市地域包括ケア推進会議 |
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会議主管課 |
福祉部 福祉総務課 地域包括ケア推進担当 |
開催日時 |
令和2年7月30日(木曜日) 13時30分から15時30分 |
開催場所 |
厚木市役所 第二庁舎2階 福祉事務所会議室 |
出席者 |
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説明者 |
計画策定所管課、事務局 |
傍聴者 なし
委員15人中 13人出席(過半数)により会議は成立
会議の経過は次のとおりです。
1 開会(事務局)
2 あいさつ(会長)
3 案件
(1)福祉3計画の策定について
= 資料1-1から3-2について計画策定所管課から説明 =
- 委員:今の状況で、半年以上前のデータや考え方で、これからの計画を策定するのは、どう納得すればいいのか分からない。次の社会がどうなるか見通しが立たない中、もちろん高齢者も増える、障がい者も増える状況の中で策定しなくてはいけないのは分かるけれども、ともかく作成して、修正して出さなくてはいけないのか疑問がある。
次に計画の入口の大きな問題と思ったのは地域福祉計画の最初のページで地域福祉を担っている人は支え合いが充実していると思っている割合が高いが、それ以外の人は低いというこのギャップを当たり前と思っている。サービスを利用している人はまだ意識は高いと思うが、これから高齢者になる人たちはパーセンテージが下がるのではないか。策定する際はギャップがあることを踏まえて作るのか、どちらの数字を基本として計画を策定するのかお聞きしたい。 - 福祉部長:高齢者が増える、人口が減るなどは大枠で、そこにコロナの対策をどう打っていくか、今回の計画に盛り込んでいく必要性はあると思っている。現在策定中のためそれを踏まえて、気づいた点等あれば御意見をいただければと思っている。
次にアンケートのギャップについてですが、市民の皆さんの全体の意識をどう変えていくかが大事だと思っている。裾野をいかに広げるかが大事で、携わっている方々を引き上げて、そこに皆さんが付いていくように両方に視点を置きながら進めていく必要性があると思っている。 - 委員:ギャップの分析をしっかりしておく必要がある。地域福祉に携わっている者は、研修を受けたりして比較的情報が入っているので、一般の方と比べたら差があるのは当たり前のこと。一般の方の意識を上げるためにどうしたらいいかを考えなくてはいけないのではないか。底が上がらないと全体の市民のレベルが上がらない。多職種連携などの広がりはみられるので、これがもっと広がれば住民のレベルが上がる。ギャップがあるのは、スタートしてからものすごい時間がたっている訳ではないので、当然の結果と思っている。いずれにしても計画の策定に当たっては、高い方に軸足を置くのではなく低い方に置いて、どうしたらそれが高まっていくかの視点で策定するのが大事ではないか。
- 会長:計画を進めるに当たって、予算建てするのは十分可能なのか
- 福祉部長:来年度予算編成はこれから始まるので、財政当局に理解いただくよう努力していく。
(2)地域包括ケアの取組の進捗について
= 資料4について事務局から説明 =
- 委員:先ほども申し上げたが、連携部分はだいぶ充実してきた印象がある。市民啓発の中で市民講演会と出前講座の開催があるが、具体にどんな場所で、どういう形で行っているのか。例えば公民館等で事業として開催したい場合は、お願いすれば講座を開催してもらえるのか。また、医師会の在宅医療の会について、どんな考えで今後進んでいくのか教えていただきたい。
- 事務局:出前講座については、市民の集まりや大学からの依頼で実施している。市民の方からの依頼はそれほど多くはないのが現状です。出前講座でメニューを挙げているので、依頼いただければ、いつでも、どこでも行かせていただく。
- 会長:現在はコロナの影響で一旦中断しているが、昨年度から始めて2か月に1度開催している。在宅医療をするに当たって看取りまで含めて各施設や病院などいろいろな立場の方が関わらなくてはいけないが、それぞれがどういう状況かを承知していないことがたくさんある。それぞれの立場の方に集まっていただいて、担当している部分のところで、現状がどうであるか、課題がどういうところにあるか議論している。地域医療をしている医師から救急搬送の状況、救急を担う部署として今どういった状況なのか。救急の医師とかかりつけ医の連携をどうしたらいいか、その辺がまだ確立されていないので、どうしていこうかとか、介護施設で看取りをする上で医師が関わらなくてはいけないが、常勤医がいないためスムーズな看取りができないことがある。医師会側で医師を確保するのかなど議論が必要。各職が在宅で何が困っているか情報共有して、どういうシステムづくりをしていくか、社会の中にどう浸透していけるか、行政も入って議論している。
- 委員:人材確保について、キャリアアップ助成金などは申請して活用させてもらっているが、人材不足は解決されていない状況があるが、進捗状況が順調とされているのはなぜか。
- 介護福祉課長:なかなか新規で利用いただいている事業所は少ない状況ではあるが、スタート時に比べ、予算に対して執行率は上がっていることから、順調と判断している。
- 会長:コロナ渦の状況であるが、取組の事業は影響を受けずに実施していけるのか。
- 福祉部長:初めての経験であり、試行錯誤している状況ではあるが、事業については継続して実施していきたい気持ちである。
(3)各職のコロナウイルス対応等について
= 事務局から説明 =
- 委員:感染リスクの高い職種ということで報道され、受診控えが増えた。歯科医師会として感染者を出さない。エアゾル感染が高い環境であるが、フェイスシールドをしたり、マスク、グローブはもちろん口腔内バキュームなどを使用し、現状歯科医院でのクラスターは出ていないので、今までのやり方を徹底してやっていくことが、これからも重要だと思っている。当初は器具が不足していたが、今は徐々に購入できるようにはなってきたが、まだまだ足りない部分もあるので、行政にも歯科医師会からアプローチしながら対策を取れるように取り組んでいる。
- 委員:第1波の後で、マスクや消毒剤の不足などは危機的な状況であった。薬局ではどういう患者が来るか分からない状況で、自分たちがうつさない、もらわない、待合室でうつし合わさないところの防御をどうすればいいのか悩んだ。患者自身も受診控えがあったり、体調変化があってもなかなか病院に来られない人の対応や電話対応が増えたり、オンライン対応がコロナの波に乗って一気に増えた状況。薬局は薬を渡さなくてはいけないので、出回って動き回らなくてはいけない状況が多かった。感染はなかったが、病院は発熱の患者を分けて対応するなどしてくれていたが、発熱患者を院内に入れずに診察して帰宅させることがあり、その病院は院内で薬を渡す病院だったため、患者がどこで薬をもらったらいいか分からないため、熱があり、咳が出る状況で街中を歩き回ることがあった。外で投薬するのか、その場合は待つ場所を作るなどの環境が必要だが、まだ混乱している中で第2波に備え各薬局が頭を悩ませている。
- 委員:年度当初から会合が持てなかったが、今月初めて開催した。例年行っている研修会は見送り。面会を制限している病院が多かったり、外来のリハビリを行っていいなかったり、緊急事態宣言が解除されても元に戻るには、まだまだ時間がかかる。精神科などは受けてもらえる病院がなくて困っているという話も聞く。
- 委員:医学療法士の協会が主に動いている。部会ではコロナ発症後すぐに情報交換を行った。病院はそれぞれ事業者間で指導がされていた。在宅スタッフから情報を集めてもらいたいとのことで県協会やブロックで集まっているところに確認して、病院、介護施設、在宅ステーションそれぞれの対策についてまとめ、共有した。横須賀のクラスターにリハビリ職が関わっているので、協会から対応策ビデオが流されている。実際の業務の中でゾーン化や外来への対応、デイサービスへの対応について提言してもらえるようお願いしている。情報共有しながら進めたい。
- 委員:厚労省からいろいろな情報は降りてくるが、読み解くのがとても大変。それぞれ解釈が違うところもあり市役所等に質問するが、対応者によって回答が違ったりするので混乱したこともあった。内容を読み解いてもらって行政から話をもらえれば現場が混乱しないで業務に当たれる。今のところ施設でクラスターが発生したこともないので、ヘルパーが行けないなどはないが、今後、そのような事態となった場合、国ではケアマネに相談してくださいと言われるが、相談されても受けてくれる事業所がなければお願いできないという心配がある。市内施設でコロナ患者が出た場合、情報を役所に挙げて、ここの施設で患者が出たと分かれば風評被害が防げるので、そういったシステムができればいいという意見が部会内で出た。
- 委員:口に関わるということで、リスクがある。関連団体から情報は出ているものは共有するようにしている。毎月行っている研修は行えないが、オンラインのものも出てきているので、今後そういった形でできないか検討している。利用者がいろいろなサービス(看護、栄養、ヘルパーなど)を受けていると、防護の仕方が違うので利用者に戸惑いが見られる。提供する側も不安があるので、各職で情報が共有できればいい。
- 委員:会合が開けていない状況下で、そろそろ会合を開きたいと思っている。いろいろな情報を個別に医療機関に問い合わせると実態が見えないことが、現実的な問題なのかと思う。各医療機関も情報収集ができていないので、それぞれやり取りした時に情報収集しているのが現状。PCR検査については医療機関によっては整いつつある。地域のステーションの話では、終末期の方の面会をさせてもらえないので、在宅での看取りが増えたと聞く。コロナ渦では生活の形も変わらざるを得ない状況がある。研修もオンラインが中心で、対面での研修はできない。人材教育という点では現場実習ができない。学校もコロナで敬遠しているので、マニュアル等ガイドラインを整備して、学校側も安心して学生を送れるようにしなくてはいけない。現場実習が制限されたり、中止されてしまうと後々人材に影響が出てしまいそうなのが心配。コロナ渦でも実習ができるよう検討して、統一したマニュアル等を作成して安心して実習が行えるようになったらいいと思う。
- 委員:4月位から身近になってきたので施設職員にも不安が広がった。インフルエンザやノロとは違う不安があって、咳や熱、息苦しさなどコロナの判断の基準がよく分からないので、もし罹ったら家に帰れないのでアパートを用意してもらえるのかなど極論になってしまう。り患した場合どうなったら出勤していいのか、PCR検査も思うように受けられないので、身近で検査が受けられるようになってもらいたい。今回は衛生用品は備蓄で対応できたが、体温計はない。運営面では借入などあるが稼働率も落ちているので、今の状況が続くと不安がある。
- 委員:地域福祉では、原則事業は中止。事業予算は福祉目的に使っていただくよう市や社協から話があった。今後は形を変えて事業を考えていく必要がある。プライバシーの問題があるので難しいとは思うが、患者の情報等が市民に伝わることが必要ではないか。
- 委員:情報がない中で活動するよりもやはり情報があった方がいい。テレワークができた包括とできなかった包括があった。包括の会議が開催されていないため、全体の把握ができていないが、民生委員からの相談が一時的に減ったと思う。活動を控えるようにとの指示が出ていたと思うので、民生委員から直接入る相談は減ってきたが、そうは言いながら、地域で見守りはしていただいているので、コンスタントに相談は入ってきている。テレワークしていた事業所からは人手が足りないとの話があった。相談のために訪問させていただくが、訪問時にマスクをされていない高齢者がたくさんいられた。自分には直接言われていないからしなくていいと思いマスクをしない、高齢者に説明責任は誰がするのだろうと思いながら説明をした。コロナの情報提供をしたが、実際には国が示すとおり(訪問は玄関先で15分以内など)にはいかず、相談は家に上がり、3密となってしまうなど、予防をどうしたらいいか苦労した。公民館で配布する次亜塩素酸水を持ち歩いたりして予防に努めた。サービスの相談として、情報がないので通所利用をしていいのかなどがあった。コロナでサービス利用を控え自宅で過ごす方が増えて、体力レベルが低下していく方が多くみられた。家にいることがいいことではないと思われた高齢者の方もいて、ゴールデンウィーク明けころからはコロナは心配だが施設ではいろいろ対策はしてくれているだろうし、みんなが行っているなら自分も行くという利用者が少しずつ増えてきている。地域の活動に関しては、全体的に活動が停まってしまっていて、サービスを使っていない人で、家にいるのが楽しい人はいいが、家にいられない人は困っている。
- 委員:4月特養施設をオープンしたが、自身の施設は有料老人ホームがあって、そこから受け入れをしたので良かったが、施設入所に当たって病院に面会に行けない状況なので、どんな方かが事前に把握できない。本人に会えないまま施設に受け入れするのは非常に大変だが、現実は受入れせざるを得ない。第1波の時は家族が発熱したけどどうしたらいいかとの相談が数件あった程度だったが、先週から突然家族の職場で感染者が出ていてこれから検査をするが、結果が出るまで時間がかかるがどうしたらいいかとの相談が毎日のように来る。コロナがものすごく近づいた印象があって、怖いと感じる。施設に入ってくる可能性もあるのでどう対応したらいいか。
- 委員:成年後見制度に関することでは、これから申し立てを裁判所にして成年後見人を付けてもらう手続きについては、緊急事態宣言中は調査官との面談がすべて中断してしまったため、4月中に予約を取っていた方についてもいったん予約はキャンセルで、保留となってしまっていた。抱えているケースによっては、相談して対応してもらった。宣言が解除された以降は、キャンセル分と新規分で裁判所も大分抱えている状況の様子。定期報告に関しても報告後2週間程度で返事が来ていたが2か月後に来たりしている。今申し立てを検討している案件があるとすると、これまでは申し立てをして1か月くらいで審判が下りていたが、今の状況では読めない。また、コロナでメンタルが不安定になっているのか、普段電話してこない方も電話をしてきたりするので、訪問することがいいのか後見人としても迷うことがあった。相談の時点の方は、コロナで気持ちが落ち込んでしまって後ろ向きになってしまった状況がある。
- 会長:ワクチンもなく治療薬もない中で、患者対応しなくてはいけない状況で、医療関係者は非常に疲弊している。コロナ関係は県(保健福祉事務所)が管理している。入院が必要な方は県央地域においては厚木市立病院が対応していたが、現在は、相模川以東は海老名総合病院が対応している。全ての病院がコロナで制限をかけられてしまうと従来の救急の患者の対応ができなくなってしまうので、大変気を使っている。厚木医師会の管轄は厚木市、愛川町、清川村だが、コロナは県の管轄のため、厚木医師会の管轄域と県の管轄域が違うため情報の共有が難しい。コロナの情報に関して市町村に権限がない。市町村レベルで管理ができればベストと考えるが、現状は市町村が情報を得ることができない。これがシステム上の大きな問題ではないか。これからは権限移譲のような形が必要ではないか。福祉・介護は市町村、医療に関しては県が権限を持っているのは大きな問題ではないかと思っている。PCR検査は行政検査のため、なかなか数が増えない。今後患者が増えて市立病院、海老名総合病院で対応できなくなった場合は、他の病院で対応しなくてはいけない状況になる。その辺について現在検討を始めている
4 その他(情報提供)
(1)令和2年度地域包括ケア関連事業数及び予算額について
- 事務局:参考資料として配布させていただいた。
(2)オレンジフェスタについて - 事務局:9月21日(月曜日)世界アルツハイマーデーに本厚木駅コンコースで認知症機能測定、認知症相談を実施するほか、認知症サポーター養成講座、認知症映画の上映を行う。
(3)令和2年度地域包括ケア市民講演会について - 事務局:10月26日(月曜日)厚木市文化会館大ホールで、医療法人社団パリアン理事長 川越厚氏を迎え「ひとり暮らしは明日のわが身」の講演会を開催するので、委員の皆さんにも是非参加いただきたい。
(4)「やっぱり家がいい」漫画冊子について - 事務局:この度、第3巻が出来上がったので、配布させていただいた。
- オブザーバー:コロナ対策は日進月歩で世界中の関係者が対策等を検討されていると思うが、どんな状況にあっても本人が安心感を持って暮らしている、自己実現が家でもできている、尊厳のある暮らしができているところに行きつくと思う。今までは地域の居場所、自分が安心できる居場所を家以外で作っていきましょうという方向であったものが、今は止まってしまっているので、それを動かしていかなくてはいけない。公衆衛生が前面に出ると社会福祉が後退してしまう時代と思っている。公衆衛生が全力なら地域福祉、社会福祉も全力を出さないといけない。コロナでも地域福祉施策に取り組んでいかなくてはいけない。どこかにデータがあれば拝見させてもらいたいが、支え合いというが、困っている人がいたら支えてあげてもいいという人はいるが、自分は支えてもらいたくないという人も多くいて、その辺りのデータの積み上げが必要。地域福祉計画のメインの話として人材確保をどうするかがある。生活支援体制整備事業があるが、これは新しい生活を支援する体制を整備できる事業であると思うので、これを活用して新しい生活様式で何が必要なのか、どんな方がフレイルになっているのか丁寧に聞いていく動きをしていく必要がある。昔ながらの生活支援をやっても新しい生活様式になっているので、社会福祉が漏れるとフレイルが進行していく。発生原因を特定して解決していく施策、地域を予防していくことが大事。イメージが難しいが、いかに地域の底上げをして、水準を上げながら長期的に関わっていくか。今回の施策の中で期待できると思ったのは、障がい者福祉計画の緊急時の対応。親が高齢化していて障がいがある子が高齢化して、親が亡くなったらどうするか。亡くなってからではどうにもならないので、その前に手を入れることができるのか。そこに行くまでには大変な労力が必要。課題が発生してからではなく発生し始めた辺りで、何か一時予防を。今日施策の提案をされているものが芯が通って地域包括ケアシステムが機能するのではないか。早目に声を聴いて早目に考える必要がある。
6 閉会(福祉部長)
(令和2年8月13日)
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更新日:2022年03月09日
公開日:2021年04月01日