走行ビッグデータの詳細
走行ビッグデータの定義
厚木市では、走行ビッグデータを次のように捉えています。
自動車の位置情報、車速、急加減速その他の走行車両の状態情報等から生成される道路行政に役立つ知見を導出するためのデータ
このデータは、センサーと通信装置を標準搭載した市販車から位置情報や車両状態をクラウドに逐次送信させ、大量に集積したデータです。
厚木市では、このデータを購入・分析し、交通安全対策と交通混雑対策に活用しています。
交通安全対策
車の位置や状態の情報から次のようなデータを集計・分析しています。
- 急減速
- ABS
- 車速
- 交通量
- ワイパーの動作
これにより、実際に起こった交通事故だけではなく、将来起こりかねない事故に対してプロアクティブな施策を展開することができます。

危険個所を発色させて危険個所を視覚的に表現しています
急減速
この事業では、減速度が0.3G以上のブレーキを急減速としています。
0.3Gは、助手席に置いた荷物が落ちたり、乗客が強い不快感を覚えたりする減速度です。
これを発生率で分類し、地図に落とし込むことで、急減速が多発している(=交通事故の危険性がある)路線が視覚的に把握できます。

急減速の発生率で色分けをした厚木市の地図
ABS
ABSは、アンチロック・ブレーキシステム(Anti-lock Brake System)の略称で、急ブレーキをかけた時などにタイヤがロック(回転が止まること)するのを防ぐことにより、車両の進行方向の安定性を保ち、また、ハンドル操作で障害物を回避できる可能性を高める装置をいいます。
ABSの発生は、非常に危険な走行状態です。
急な飛び出しや衝突を避けるためなど、交通事故の要因の存在が推定されます。
これを地図に落とし込むことで、重危険箇所の発見につなげていくことができます。

ABSの発生数で色分けした路線の地図
車速
精細な位置データを有する走行ビッグデータを一定の範囲で集計し、走行する車両の平均速度を算定することができます。
見通しの悪い生活道路などで危険な速度で運転されていないかを確認することができます。

平均車速で色分けした厚木市の地図
交通量
さまざまな評価の基礎となる交通量を測定することができます。
交通量は、日別・月別はもちろん、時間別などでも集計することが可能です。

ワイパー動作
車両に付属のワイパーの制御情報を取得しています。
これにより、降雨時とそれ以外での車両の動作の差を検出し、降雨による交通危険の変化を確認することができます。
例えば、下の路線を一定期間観測すると、普段の急減速の発生件数は3件ですが、降雨時には12件で4倍の値になっていることが分かります。

降雨時の急減速発生件数/それ以外の急減速発生件数を表示した厚木市の地図
交通混雑対策
車の位置や状態の情報から次のようなデータを集計・分析しています。
- 平均車速
- 交通量
- 混雑度
- 渋滞度
これにより、単位時間当たりのリアルな混雑の状況を確認することができます。
混雑度
混雑度とは、区間単位において、平均車速が20キロメートル/時間以下となっている車両の割合をいいます。

混雑度で色分けした厚木市の地図
渋滞度
渋滞度とは、単位区間において、平均車速が10キロメートル/時間以下となっている車両の割合をいいます。

渋滞度で色分けした厚木市の地図
この記事に関するお問い合わせ先
都市インフラ整備部 道路総務課 道路総務係
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厚木市中町3-17-17
電話番号:046-225-2300
ファックス番号:046-221-0298
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更新日:2024年05月09日
公開日:2024年05月09日