令和6年度決算
1 決算の背景等
令和6年度の我が国の経済は、緩やかな回復基調が続き、雇用・所得環境持ち直しの動きが見られました。企業収益や個人消費も堅調に推移し、国の税収は5年連続で過去最高を更新しました。
こうした中、本市の税収は、固定資産税が対前年度比3.4%の増となった一方、個人市民税は、定額減税の影響で対前年度比4.3%の減となったことなどから、市税全体として対前年度比1.1%の減となりました。
2 決算の概要
令和6年度における一般会計及び五つの特別会計(病院事業会計及び公共下水道事業会計を除く。)の決算は、歳入総額が1,600億2,083万5,132円、歳出総額が1,534億1,647万6,373円となり、歳入歳出の差引額は66億435万8,759円となりました。このうち、翌年度へ繰り越すべき財源3億2,852万5,481円を差し引いた実質収支額は62億7,583万3,278円となりました。
令和6年度は、「子育て・教育で選ばれるまちの実現」、「福祉の充実による住みやすいまちの実現」、「災害から命と暮らしを守り抜くまちの実現」、「魅力あふれる厚木の創造」の4つの柱を中心とした事業を実施しました。
主な事業としては、「子育て・教育で選ばれるまちの実現」に向けた取組では、保護者の経済的負担の軽減だけでなく、未来を担う子どもたちの食の環境を支えることを目的として、市立小・中学校の給食費の無償化がスタートしました。
「福祉の充実による住みやすいまちの実現」に向けた取組では、「かなちゃん手形」の1年券の購入費助成額を、4,800円から7,800円に拡大し、高齢者の外出機会増加の促進を図りました。
「災害から命と暮らしを守り抜くまちの実現」に向けた取組では、大規模地震発生時における通電火災のリスクを軽減するため、感震ブレーカーの有償配布を行いました。
「魅力あふれる厚木の創造」に向けた取組のうち、「スポーツ・文化芸術・歴史の聖地の実現」に向けた取組では、文化会館において、安全性の向上のための天井補強や、バリアフリーに配慮した改修を行い、令和7年1月にリニューアルオープンしたほか、本市でスポーツ合宿等を実施する市外のスポーツ団体等への支援を行い、本市のスポーツ振興等を図りました。
「生まれ変わる中心市街地の実現」に向けた取組では、複合施設「あつめき」の本体建設工事に着手したほか、本厚木駅北口周辺の生まれ変わりに向けた事業検討を実施するとともに、再開発準備組合の整備コンセプト検討などについて支援を行いました。
「強い財政力をいかしたまちの実現」に向けた取組では、森の里東土地区画整理推進事業について、平成26年度から実施してきた事業が完了しました(新町名「森の里紅葉台」)。
「道路交通の円滑化の実現」に向けた取組では、環状・放射状都市計画道路の整備を推進するため、厚木環状3号線などの整備を進めました。
「持続可能なあつぎの農業の実現」に向けた取組では、厚木市民朝市をはじめ、夕焼け市、農産物の直売、農業まつりなどを支援し、地産地消の推進を図りました。
「安心して暮らせる防犯のまちの実現」に向けた取組では、地域の防犯力の一層の向上を図るため、公民館、公園、児童館及び保育所への防犯カメラの設置を進めました。
「カーボンニュートラルの達成」に向けた取組では、温室効果ガス排出量削減を推進するため、省エネ家電買換え奨励金を交付し、省エネ性能の高い家電への買い替えを促進しました。
その他、整備を進めていた厚木北公民館の新築工事が完了したほか、令和7年2月1日の市制施行70周年を市全体で祝うための記念事業を実施しました。
3 市財政の現況と課題
令和6年度末の市債現在高(病院事業会計及び公共下水道事業会計を除く。)は743億3,391万9,722円で、前年度と比較して71億2,652万3,299円の増となりました。現在高の内訳は、一般会計が732億3,632万7,469円、公共用地取得事業特別会計が10億9,759万2,253円となっています。
また、令和6年度末の積立基金については、事業の財源として活用を図る一方、将来の財政需要に備えるため、学校施設整備基金や一般廃棄物処理施設建設基金等に積増しをしたことなどにより、現在高は334億8,114万4,432円となり、前年度と比較して1億5,999万2,867円の増となりました。
一般会計歳出の性質に着目すると、定額減税調整給付金給付事業費を実施したことなどにより扶助費が対前年度比10.0%の増となったほか、人件費が6.8%の増、小中学校給食費の無償化の実施などにより物件費も5.1%の増となりました。
今後は、将来を見据えた都市基盤整備などの財政需要が見込まれることから、最優先に取り組まなければならない事業を精査し、重点的かつ効率的な行財政運営を推進する必要があります。
4 主な財政分析指標
令和6年度の主な財政分析指標は、実質収支比率が9.7%(前年度7.3%)、財政構造の弾力性を示す経常収支比率が、93.3%(前年度88.5%)となり、財政力の強弱を示す財政力指数(3か年平均)が1.174(前年度1.148)となりました。
また、「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」に基づき公表している本市の四つの健全化判断比率の状況は、実質赤字比率がマイナス9.68%(早期健全化基準11.25%)、連結実質赤字比率がマイナス21.54%(早期健全化基準16.25%)、実質公債費比率が3.7%(早期健全化基準25%)、将来負担比率が76.1%(早期健全化基準350%)となり、いずれの比率も早期健全化基準を大きく下回っています。
本市の財政は、各指標がおおむね良好な数値を示しており、令和6年度も、健全性が維持されています。
関連ファイル
令和6年度厚木市一般会計・特別会計歳入歳出決算書及び附属書類 (PDFファイル: 4.6MB)
令和6年度決算に係る主要な施策の成果に関する説明書 (PDFファイル: 5.1MB)
令和6年度厚木市病院事業会計決算書 (PDFファイル: 1.2MB)
令和6年度厚木市公共下水道事業会計決算書 (PDFファイル: 1.1MB)
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更新日:2025年09月01日
公開日:2025年09月01日