がん検診の結果、「要精密検査」となったら
市が実施しているがん検診は、健康な人と多少でもがんの可能性が疑われる人を見極めて振り分ける入口の検査です。検診の結果「要精密検査」となった場合、精密検査を受けることで初めてそれが心配ないものか、がんの可能性があるのかどうかが判断されます。精密検査が必要となった方がそのまま精密検査を受けずにいると、せっかく見つけることができたがんを見逃してしまうかもしれません。精密検査の対象となった方は必ず精密検査を受けてください。

各種がん検診の精密検査について
胃がん検診精密検査
胃がん検診の結果が「要精密検査」となった方は、X線(レントゲン)読影の結果、内視鏡検査の結果、リスク検診の判定結果に異常が見受けられるため、より詳細な検査が必要です。症状がないからと詳しい検査を受けないでいると、手遅れになる場合があります。精密検査は必ず受けてください。
主な検査方法
(疑わしい部分や悪性の可能性の有無等により精密検査の方法は異なります)
胃内視鏡検査(胃カメラ)
胃内視鏡検査は、細い管状の内視鏡を口または鼻から入れ、食道、胃、十二指腸の中の様子を調べる検査です。必要に応じ、病変が疑われる部位の組織を検査中に少量採取(生検)し、がん細胞の有無を調べます。
肺がん検診精密検査
肺がん検診の結果が「要精密検査」となった方は、X線(レントゲン)読影の結果に異常が見受けられるため、より詳細な検査が必要です。症状がないからと詳しい検査を受けないでいると、手遅れになる場合があります。精密検査は必ず受けてください。
主な検査方法
(疑わしい部分や悪性の可能性の有無等により精密検査の方法は異なります)
胸部CT検査
X線を用いて、胸部の断層写真を撮影する(コンピュータ断層撮影)検査です。
がんの大きさ、性質、周囲の臓器への広がりなど、胸部X線検査よりも多くの情報が得られます。
気管支鏡検査
気管支鏡と呼ばれる内視鏡を鼻または口から挿入して気管支の中を観察します。
検査前に喉や気管の痛みを軽減するため口腔(こうくう)の奥まで局所麻酔を行った上で行います。
必要に応じ、病変が疑われる部位の組織や細胞を検査中に採取し、がん細胞の有無を調べます。
大腸がん検診精密検査
大腸がん検診の結果が「要精密検査」となった方は、便潜血検査の結果に異常が見受けられるため、より詳細な検査が必要です。病変から常に出血しているとは限りません。痔等が原因による出血と自己判断せず、精密検査は必ず受けてください。
主な検査方法
(疑わしい部分や悪性の可能性の有無等により精密検査の方法は異なります)
大腸内視鏡検査
肛門から細い管状の内視鏡を入れ、大腸内部を詳細に調べる検査です。必要に応じ、病変が疑われる部位の組織を検査中に少量採取(生検)し、がん細胞の有無を調べます。
注腸レントゲン検査
大腸に肛門からバリウム(造影剤)と空気を注入してレントゲン撮影を行う検査です。がんの正確な位置や大きさ、腸の狭さの程度等がわかります。
MRI検査、CT検査
MRI検査は磁気を使い、CT検査はX線を使って体の内部を描き出します。大腸や周辺臓器へのがんの広がりや転移の有無等を調べることができます。
精密検査で便潜血検査を受けることは、がんの見落としにつながる可能性があるので受けないでください
子宮がん検診精密検査
子宮がん検診の結果が「要精密検査」となった方は、細胞診の結果に異常が見受けられるため、より詳細な検査が必要です。精密検査は必ず受けてください。
主な検査方法
(疑わしい部分や悪性の可能性の有無等により精密検査の方法は異なります)
組織診(生検)
病変が疑われる部位の組織を少量採取し、がん細胞の有無を調べます。通常、組織を採取する際には、コルポスコープという拡大鏡で子宮頸部の粘膜表面を拡大して細かい部分を観察し、異常が疑われる部位に狙いを定めて採取します。
HPV(ヒトパピローマウイルス)検査
子宮の入口部分の粘膜から細胞を採取し、子宮頸がんを引き起こす可能性のあるHPV(ヒトパピローマウィルス)感染の有無を検査します。
乳がん検診精密検査
乳がん検診の結果が「要精密検査」となった方は、視触診やマンモグラフィ検査の結果に異常が見受けられるため、より詳細な検査が必要です。乳がんを放置しているとリンパ節や他の臓器に転移しやすいため、少しでも異常が見受けられる場合は、精密検査を必ず受けてください。
主な検査方法
(疑わしい部分や悪性の可能性の有無等により精密検査の方法は異なります)
マンモグラフィ検査
板状のプレートで乳房を挟んで圧迫し、うすく引き伸ばして撮影する乳腺専用のX線検査です。石灰化や腫瘤などの描出に優れています。異常が見受けられた部位を再度詳しく観察します。画像の性質上、乳腺の発達している若い人では、病変が存在していても見つかりにくいことがあります。
超音波(エコー)検査
乳房に超音波を発生する器械をあて、その反射波を画像に映し出して乳房内部の状態を観察する方法です。腫瘤の描出や腫瘤の形状を見るのに適した検査です。異常が見受けられた部位を詳しく観察します。
細胞診、組織診(生検)
病変が疑われる部位の細胞や組織を採取し、がん細胞の有無を調べます。病変に細い針を刺し、細胞を吸引して行う穿刺(せんし)吸引細胞診や、注射針より太い針を使用する針生検、さらに太い針を使用するマンモトーム生検、皮膚を切開して組織を採取する外科的な生検等があります。
前立腺がん検診精密検査
前立腺がん検診の結果が「要精密検査」となった方は、血液検査の結果PSAの値に異常が見受けられるため、より詳細な検査が必要です。精密検査は必ず受けてください。
主な検査方法
(疑わしい部分や悪性の可能性の有無等により精密検査の方法は異なります)
直腸内触診
肛門から直腸に指を入れて、前立腺に触れ状態を確認する検査です。前立腺の全体の大きさ、硬さ、表面のなめらかさ、ふれると痛みがあるか、などを判定します。
経直腸的超音波(エコー)検査
肛門から棒状の超音波探子(プローブ)を直腸に挿入し、前立腺の内部を画像で観察します。がんがある場合、黒い影として映し出されます。また、前立腺の被膜が鮮明でない場合や形が左右対称でない場合などにがんが疑われます。
針生検
病変が疑われる部位の細胞や組織を採取し、がん細胞の有無を調べます。自動生検装置(バイオプティガン)にて針を刺し、組織を採取します。
採取した組織を顕微鏡で観察して、がんがあるかどうか、また、がんがあった場合には、その悪性度を確認します。
精密検査Q&A
1 精密検査はどこで受診?
指定の医療機関はありませんが、専門性が高い医療機関で受診することをお勧めします。がん検診を受診された医療機関に御相談の上、受診してください。
どのような医療機関があるか分からないなどありましたら、厚木医師会にお問い合わせください。
厚木医師会 電話番号046-222-1259(外部リンク)(新しいウィンドウを開きます)
市外の医療機関を調べたい方は
医療情報ネット(ナビイ)「厚生労働省関連サイト」(外部リンク)(新しいウィンドウを開きます)
2 精密検査のときは何を持参?
精密検査受診時は、下記のものをお持ちください。
- 「健康保険証」
- がん検診(一次検診)を受診した際の、検診結果が確認できるもの
「がん検診個人記録票受診者控え」など - 「がん検診精密検査連絡票」などの、がん検診(一次検診)実施医療機関から受け取った書類
3 検査に係る費用は?
精密検査の費用は自己負担となります。精密検査は保険診療ですので、費用は検査内容や保険の負担率で変わります。
がんについて詳しく知りたい方は
国立がん研究センターがん対策情報センターがん情報サービス(新しいウィンドウを開きます)(外部リンク)
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この記事に関するお問い合わせ先
健康こどもみらい部 健康医療課 健診・予防係
〒243-0018
厚木市中町1-4-1
電話番号:046-225-2201
ファックス番号:046-223-7066
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更新日:2024年05月10日
公開日:2021年04月01日